西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

リヒャルト・シュトラウス

2007-09-08 09:39:18 | ロマン派
今日は、ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスの亡くなった日です(1949年)。
シュトラウスは、第2次世界大戦が終結した、すなわち第3帝国滅亡の4年後、85歳で亡くなった。シュトラウスほど、波瀾万丈の生涯という言葉が合う音楽家はいないのではないか。そのことは6月11日の項で記しましたが、文字通り「最後の4つの歌」を作曲した後、その第2曲目「9月」にあるように、今日9月8日に亡くなりました。
ナチスの設立した音楽院総裁を務めるなどナチスの時代を内側に身を置いて生きたシュトラウスであったが、亡くなる2年前83歳の時イギリスでのシュトラウス祭に招かれた。最後の栄光の日々であったが、心中はどのようなものであったのだろうかなどと考えてしまう。
カラヤンは、そのようなシュトラウスとは、多くの時代を共有し、戦前シュトラウスの前で、彼の歌劇「エレクトラ」を指揮し、絶大な賛辞の言葉を受けたほどのシュトラウスの良き理解者であったが、多くの作品を複数回録音している中で、どういうわけか「家庭交響曲」と「アルプス交響曲」を1度しか録音していません。私は、このカラヤンの「家庭交響曲」がことのほか好きです。LPレコードゆえ、私の持っているものは、途中で裏返しにしなくてはならないのですが、そのようなことは関係なく、気に入っています。彼の家庭を音楽で描写したこの曲は、評価に賛否両論があるようなことをどこかで読んだような気がしますが、カラヤンの演奏はこの曲が間違いなく素晴らしいものであることを教えてくれます。カラヤンは、録音をパリのワグラムザールで行いました。多くはベルリンで行うのですが。ジャケットの写真はそこでのものと思いますが、何かこの演奏とこのコンサートホールの模様とは切っても切れないような関係で繋がっています。

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