西洋音楽歳時記

旧称「A・Sカンタービレ」。07年には、1日1話を。その後は、敬愛する作曲家たちについて折に触れて書いていきます。

カラヤン讃

2013-05-21 19:50:58 | 音楽一般
20日未明にNHK・BSで放送された「カラヤン ザ・セカンド・ライフ」を録画したものを見ました。カラヤンの、音楽というべきか作曲家に対する真摯な取り組みが改めてわかった次第です。指揮者たる者、もちろん作品を十分知りつくし演奏しているわけでしょうが、カラヤンの曲に対する理解は他を圧するものなのではないかと私には思われました。時にはユーモアを交えての楽員への楽曲理解の指示。マーラーの5番やブルックナーの8番の風景がごく一部ですが、ありましたが、これからその録音作品を聴くときの大きな参考を与えられたような気がしました。ベルリン・フィルの奏者やムター、ファスベンダー、それに録音技師などがカラヤンについて多くを語っていましたが、総じてカラヤン、および演奏作品を理解する上でとても有益な発言だったように思います。カラヤンは東洋哲学にも関心があるようで、それと関連してか、番組の中で次のような発言をしていました。

ゲーテの言葉を引用して「私の心の意欲に体が追いつかないなら自然は別の体をくれるべきだ」と言い、私もまったく同じ気持ちです、と。
またさらに、人は生まれ変わるものです 私は必ず戻ってきます、と。

どのようにこれらの言葉は解釈されるのだろう。人それぞれでしょう。

ベルリン・フィルのエーベルハルト・フィンケは次の言葉を述べている。
彼は自分に与えられた使命を見事に全うしました だから人生を悔いて戻ってくるとは思えないのです

私は、このドキュメンタリーを見て、もっともっと深く音楽家の内面を聴くように努めなくては、と思った次第です。そんなことをカラヤンは教えてくれました。

番組の最後に、やはりBPOの楽員の「もう一度彼に会いたい」という言葉が印象的でした。


画像は、昔CD店でCDを購入した時に、もらったTシャツです。最近は景品をもらうということはないようですね。