けんけんブログ -guide diary-

国際山岳ガイド近藤謙司の冒険案内記!
“ハイキングからチョモランマまで”

ABC休養日…そして発表!!

2005-09-21 00:04:01 | チョーオユー
昨夜は、ラッセルのシェルパたちにお世話になりました。
PCは衛星端末と接続すれば、それで簡単につながるものではありません。
衛星の電波は安定しないので、何回もトライするんです。
手もかじかみますし、シェルパたちも最後は、あきれて
「バラサーブ、ここの電源スイッチ切って、ダイニングのジッパーを
 閉めて帰ってね。」って、でも優しいですよ。
主人がいないのに、その友人に笑顔で話してくれる。
今日は、もう少し早く済ませたいなぁ。

さて、本日は、晴れ!朝食後、上部キャンプに荷上げする食料と行動食の
最終的な仕分け作業。パルマ・マンと一緒に梱包。
シェルパたちは、C1への荷上げです。ほんと頼もしい!
その後に、ダイニングテントの整理。かなり綺麗に使いやすくなりました。
その間、隊員たちは、久しぶりのお天気を満喫して、洗濯とか洗髪とか、
個人装備などをチェックしてもらいました。あれ、昼寝してたぁ?

ランチは、日本蕎麦。おろしとわけぎを加え、皆、喜んで食べました。
私は、珍しく食欲がなく、残念ながらパスです。どうしたんだろ。
食後に、酸素マスクの使い方と各個人の装備についてレクチャー。
隊員は、めちゃめちゃ真剣な顔で話を聞いています。
何度も質問をして、繰り返し説明を聞いて、納得するまで話します。

その後、隊員たちは、酸素マスク選びに入り、実際に目出帽やゴーグルをつけて、
マスクを装着して1時間以上もやってました。傍から見りゃ笑えますが、そりゃそうです。
登頂どころか、命にかかわる事ですから。しっかりと顔に合わせてもらいます。

私は、その後にキッチンテントに電気照明を引いてあげて、
調子の悪いソーラーパネルをリペアー。なんとか直ったかなぁ?毎日やってんなぁ!
夕方には、また雪が降ってきたので、テントに入り、PCに向かいました。
ギリギリの電気でPCも動いてます。

あたりが暗くなり、「ごはんレディー!」の雄たけびが…。
残念ながら、夕食も私はパスすることにしました。
隊員たちは、3人で頑張って盛り上がってます。
マコロ爺の独演に笑い声が聞こえます。良かった。

寒くなってきて手が動かないので、バーナーを持ってきてって叫んだら、
ペンバがバーナーと共に、僕の分の食事を持ってきてくれました。
くぅ~!泣けます!(>_<)
今日は、キャベツのお味噌汁とチラシ寿司、マーボー茄子&春雨、
白菜のおひたし、パイナップル…。ごめんなさい、お味噌汁だけ飲ませてもらいました。
パルマ・マン、美味しかったよ~。みんなありがとうー!

さて、明日は、無酸素でのC1宿泊です。
やはり、これをやってもらいます。隊員たちは、かなり緊張しています。
その結果によって、この後の予定を決めて行きますが…暫定、
21日 C1泊
22日 C1→ABC
23~24日 ABCステイ
25日 C1移動
26日 C2移動
27日 C3移動
28日 登頂→C2
29日 ABC
…という、予定で明日から動きます。

なんとか、この日程で行きたいとは思っています。それは…
22日以降の長期予報が、一週間ほど良いからなんです。
シェルパたちは、休み無しで5日間ぶっとうしで荷上げしてもらいます。
しかし、予報とは、あくまでも予報。まわりに流されず、
この後も、慎重に様子を判断して行きます。大丈夫です!

では皆さん、C1から帰りましたら、また接続させてもらいます。
衛星電話は、絶望的なので、上部キャンプからメッセージを
送ることは、できないと思います。本当にごめんなさい。

また、勝手に盛り上がっていることを期待しています。(^O^)/
日本は、十五夜でしたかぁ。
ここも、雪雲の合間から、なぜか満月が見えてます。
その月明かりに、氷塔や雪が輝いて…本当に綺麗ですよ。
同じ月を僕らも見て、頑張ってます。応援ありがとうございます。

PHOTO:食料の仕分けをするパルマと私