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新元素。

2012-10-06 22:37:38 | chemistry
9月27日付のニュースで,理化学研究所が113番目の元素の合成に成功したことを知った。

さっそく Wikipedia で調べたところ,原子番号92のウラン,93のネプツニウム,94のプルトニウムあたりまでが天然の元素で,それ以上の原子番号を持った元素は人工的に合成されたものだという。そもそも原子核が大きすぎて不安定であり,すぐに崩壊してしまうようだ。

ちなみに,ウランは天空の神ウーラノス,ネプツニウムは海の神ネプチューン,プルトニウムは冥府の神プルートにちなんでつけられた名称だが,ネプチューン(ポセイドン)やプルート(ハデス)からみて,ガイアの子ウーラノスは祖父にあたるのではないかと思う。ジュピター(ゼウス)にちなんだ名を持つ元素があるのかどうか調べていないが,なければなんだか片手落ちのような気がする。

112番目の元素まではすでに存在が確定されているが,113番目以降はほとんど発見されていないようだ。ただし,114番と116番はすでに見つかっているらしい。いずれも発見グループが関与する研究所にちなんだ名称がつけられているので,そうした慣例に則れば113番目はジャポニウムではなくニシナニウムが妥当だと思うが,領土問題をきっかけとしてナショナリズムが高揚しつつある今,日本の国名を付ける方が支持されやすいかもしれない。もしそうしたければ,せめてジャポニウムじゃなくてニッポニウムにすべきだと思うのだけれど。

なお,元素名が確定する前は,ウンウントリウムという暫定的な名称がついている。ウン=1,トリ=3である。原子番号はいくらでも大きくできるかどうかは気になるところだが,ノーベル賞物理学者のファインマンが,電子の速さや Dirac 方程式などから考えて137番元素が限界だろうと言ったらしい。これはウントリセプチウム(セプト=7)が公式の名称だが,非公式に ファインマニウム と呼ばれることもあるらしい。すでに名前が予約されているようなものだが,いつの日かこの元素が本当に発見された暁にはなんと命名されるのか気になるところである。
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