英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

間口は広く

2015-06-01 | 子育て
突然ですがこの度、30ン年ぶりに筆を取りまして油絵を二点出展しました。



昨年ヒマラヤを見に行ったこと、友人の父君である山岳画家の杉田博先生に「描いてみたら」と勧められたことがきっかけです。

小学校3年生の図画工作の授業の時に初めて校庭で写生なるものをしたのですが、立体的な風景をどうやって平面の紙一枚に描いたらいいのかさっぱりわからなくて、うちに帰って母に涙ながらに絵が描けなかったことを訴えたら、お絵かき教室に入れてくれました。

毎週水曜日、学校が終わってバス停まで20分歩いて、バスに乗って名古屋の繁華街「今池」まで30分。

当時シュールレアリズム画家と知られる岡田徹先生の「パトリシアンスクール」で芸大の大学生たちに交じって水彩画から油絵まで5~6年学びました。

その後高校受験と引っ越しをきっかけに絵はやめてしまって、油絵道具は押入れ奥にしまってありましたが、それを引っ張り出してきました。

絵具はほとんど固まっていましたが、ナイフなど使えるものも多々ありました。

今回油絵を再開したことを母に告げると、

「へえ~よかったわね。なにごとも間口は広くって思ってたから

とのこと。

子どもの頃になんでもかじっておけば、その後何歳になってももう一度やってみたいと思ったら、またトライできるだろう、と思っていたそうです。

今思い起こせば母が職業婦人で私はかぎっ子だったにもかかわらず、毎日ありとあらゆる「おけいこ事」に通っていました。

幼稚園児のバレイから始まって、オルガン、ピアノ、そろばん、習字、お絵かき、お茶、お花、そしてある時は三味線と小唄までやっていました

結局どれもものにならず、全然習ったことのない「英語」の道に進んでしまい、母には申し訳ない気持ちですが、いろんなチャンスを与えてもらって、自分で自分の道を選べたことはありがたいことだと思っています。

こういう経験から私も息子たちには「間口を広く」と思って、そろばんと習字に加えて、楽器をひとつ、運動をひとつトライさせました。

今はもう何も続いていませんが、きっとどこかでそれらの経験が活かされると思います。

教え子の大学生たちにはアルバイトをするなら、同じものをひとつだけではなく、せめて5つ以上の異業種のものにトライするように伝えています。

違った経験をすることで自分に得意なこと、不得意なことが見えてくると思いますし、好きなことも見えてくるでしょう。

今の子どもは大半が「学習塾」に通って、間口を広げることは簡単ではありませんが、それでも時間を有効に使ってトライさせたい。

人を造るのはなにごとも「経験」ですね