英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

ネパールを訪ねて~その3 世界一高い山「エベレスト」を眺める

2014-05-23 | その他
今回の最大の目的は言うまでもなく、世界一高い山である「エベレスト」を見ることにありました。その高さ8848m。

ここを目指すクライマーは先回ご紹介したナムチェ村からエベレスト街道を高所順応をしながら2週間かけて標高5000mを超えるベースキャンプを目指し、そこから頂上を目指してアタックします。

私にはそんな技も体力もありませんし、ただただ山の美しさを見ることが好きなので、できるだけ近くまで行って眺めたいと思っていました。

実は標高3830mに日本人が建てたホテルがあります。その名は「ホテル エベレストビュー」---その名のとおり、ホテルからエベレストをはじめローチェ、アマダブラム、ヌプツェと7000~8000m級の山々が眺めらる雲の上のホテルです。私はここに滞在してエベレストを眺めるのが夢でした。それでナムチェから馬によるホーストレッキングにトライしました。
丘の向こうに見える白い山がエベレスト
ホテルに到着してエベレストとローチェを眺める

実はこのホテルは宮原さんという日本人が建てられました。ですから従業員の方々はみんな日本語が上手です。嬉しいことに到着したランチはなんと「親子丼」でした。


5月から雨季に入るため、お天気を心配していましたが、滞在した3日とも晴天でエベレストが大変美しく見えました。夕方から雨が降る時もありましたが、夜のうちにそれもあがり、朝5時30分ころにはきれいな日の出を見ることができました。
5:30の日の出

この高地の滞在では予想していなかったいくつかの初体験をしました。

 太陽が昇るとものすごく暖かい
実は、ホテルの部屋でも温度が5度くらい。石でできていますのでかなり寒いです。電気不足のため、限られた時間だけ使える暖房器具は小さな温風ヒーター。私はほとんど外出するときと同じような服装で過ごし、寝る時もフリースの帽子をかぶり、時には手袋をして、羽毛布団に顔までもぐりました。食堂の暖炉は夜に火がはいりますので、暖を求めて、滞在客が集まります。 私が泊まった時期は、地球の裏側のチリから約20名の団体がいました。
そんなわけで、朝の日の出がとっても待ち遠しかったです。太陽が昇ってくると、一気に暖かく感じました。
部屋から山々が見えます
私がはりついていたヒーター
食堂の暖炉

 高山病・・・・
「高山病」については聞いていましたが、今までスイスアルプスも行ったので、それほど深刻に考えていませんでした。しかし、ナムチェ村滞在から軽い頭痛が始まりました。ガイドさんが毎朝、体内酸素チェックをしてくれます。

同じ宿に泊まっていた日本山岳会のガイドさんが次のことをアドバイスしてくれました。
*体温を逃がさないこと:身に着けられるものはなんでも身に着けること。
*水分をとること:一日4リットルはとる→ただ、「水分をとる=トイレに行く回数が増える」のでなかなか飲む気にならないのが正直な気持ち 
*深呼吸を心がけること。なんでもゆっくり行動すること。

寒いので、のどが渇くわけでもないのですが、水分をとらなくてはいけないのが大変でした。暖かい飲み物(スープなど)をどれだけ飲んだことでしょうか。
高山病は酸素の取り込みがうまくできなくて、血流が悪くなり、頭痛、吐き気、下痢の症状がでてきます。普通、からだの具合が悪いと横になるのですが、からだを横たえるとよけいに酸素の取り込みが悪くなって、夜、寝ていても呼吸がしにくくなって2-3時間置きに目が覚めます。昼寝は絶対にしないで夜しっかり寝るようにするのですが、それでも熟睡できる人はほとんどいないとのことでした。

結局最終日の夜中にひどい頭痛と呼吸困難で目が覚め、一時間酸素ボンベを吸うことになりました。酸素メーターはずっと「80~90」で調子よかったのですが、この時の数値は「68」-「70」をきったら「高山病」です。普通に空気が吸える環境が本当に恋しかったです。


 お風呂にはいれない・・・
登山をされる方にとっては当たり前ですが、たとえホテル滞在でもお風呂ははいれません。寒すぎますから風邪をひきますし、第一、入る気になりません。ホテルにはバスルームもバスタブもありますが、お湯はでません。高地ではお湯が沸騰しませんが、ホテルではバケツに暖かいお湯を入れて運んでくださったので、一度だけ手足、顔をしっかりと拭きました。


私たち日本人は毎日のようにお風呂にはりますが、チベット民族にはお風呂に入る習慣がもともとありません。上下水道が完備されていませんから、蛇口をひねったらきれいな水が出るということも、ましてやお湯が出るということも考えられません。彼らは小川で水を得て、身体を拭くくらいなのだそうです。

そんなわけで、多少辛さもありましたが、エベレストを見るとそんなことも忘れてしまうほど、雄大で美しい山でした。
美しいエベレスト(8848m)とローチェ(8516m)

次回はネパールの首都カトマンズについてご紹介します。