日々雑感

心に浮かんだこと何でも書いていく。

白蛇1-5

2007年08月07日 | Weblog
真夜中の出来事である。

天井向きに寝ていた。僕のヘソの当たりから、突然白煙が立ち上り、それに乗るようにして、真っ白な蛇が出てきた。蛇は頭を天井の方に向けて、その姿はちょうど、タツノオトシゴみたいだった。両眼共に真っ赤である。それは
降り積もった雪の上に、南天の真っ赤な実が、1粒落ちている風情である。

体から抜け出るときは、鱗がざらざらした。その感触は今でも残っていて気持ちが悪い。

そう言えば、もう十年も昔になるが、宮崎県の西都原丘陵に白蛇明神の幟を見つけて、お詣り?にいったことがある。鳥居もなければ、宗教的雰囲気を醸し出す小道具も一切ない。

あるのは金魚鉢くらいの大きさの水槽だ。その中に白蛇が1匹ずつ入っていた。

そのうちの一匹の白蛇を取りだして、僕の頭の上にしばらく置いた。蛇はとぐろを捲いたまま動かない。その姿は巻き線香の形に体を捲いた、たわし のようであった。

それから主人は財布を出すように、言った。多分財布に金が貯まるように、と言う事だったんだろう。こうして500円の儀式は終わった。

実際に貯まったのか、というとその実感はなかったから、蛇の御利益はなかったように思う。

蛇は芸能の神様、弁財天のお使いだと言われている。ひょっとしたら白蛇は僕にくっついていても、ラチがあかないと思って逃げ出したのかも知れない。

これは困ったことになった。僕の創作はすべてその根源が、弁財天にあると思うので、そのお使いをすると言われている、蛇が逃げてしまったとなると、支えを失う事になる。たかが夢かも知れないが、気にかかることである。

蛇はあれからもう、戻っては来ない。