『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニィ(河出文庫)
この小説を「瑞々しい青春小説」なんて言うのは、「プリプリしたエビ」と同じで陳腐すぎる。
親や世間やあらゆるものに苛立っていた子供時代。
それは甘えだったり、うぬぼれだったりするのだけれど、ひと夏の経験が少年を大人に変えていく。
そんな由緒正しいヤングアダルト小説でありながら、大ネタ炸裂の傑作宇宙生態SF(←ネタばれ)。
大人は自分が子供だったことを、つい忘れてしまう。
だから、子供に良かれと思っても、それをうまく伝えることができずに、反感や嘲笑をかってしまう。
大人になっても、この本の主人公ドローヴに共感できるならば、そんなこともちょっと思い出して欲しい。
女の子は、可愛いブラウンアイズも、姉御なリボンも、最後に出てくるイェルダも、少年ドローヴよりも、いろんな意味でちょっとだけ大人。一方、少年達は、ウルフもスクウィントもまだまだ子供。このへんも微笑ましくて良い。
そして、かれらを容赦なく巻き込んでいく欺瞞と戦争と大自然の脅威。
高校生、夏の課題図書に勝手に認定。
この小説を「瑞々しい青春小説」なんて言うのは、「プリプリしたエビ」と同じで陳腐すぎる。
親や世間やあらゆるものに苛立っていた子供時代。
それは甘えだったり、うぬぼれだったりするのだけれど、ひと夏の経験が少年を大人に変えていく。
そんな由緒正しいヤングアダルト小説でありながら、大ネタ炸裂の傑作宇宙生態SF(←ネタばれ)。
大人は自分が子供だったことを、つい忘れてしまう。
だから、子供に良かれと思っても、それをうまく伝えることができずに、反感や嘲笑をかってしまう。
大人になっても、この本の主人公ドローヴに共感できるならば、そんなこともちょっと思い出して欲しい。
女の子は、可愛いブラウンアイズも、姉御なリボンも、最後に出てくるイェルダも、少年ドローヴよりも、いろんな意味でちょっとだけ大人。一方、少年達は、ウルフもスクウィントもまだまだ子供。このへんも微笑ましくて良い。
そして、かれらを容赦なく巻き込んでいく欺瞞と戦争と大自然の脅威。
高校生、夏の課題図書に勝手に認定。