『スカイ・クロラ』 森 博嗣(中公文庫)
正直言って、びっくりした。
森博嗣は『すべてがFになる』しか読んだことがなかったし、その時の感想は「世界が違う」という感じだったので、ずーっと敬遠していた。世界が違うというのは、やろうとしていることはわかるし、面白さもわかるんだけど、それは目指しているものとは違うというか、単純に好みじゃないと言ってもいいかもしれない。
今回、映画にもなるし、1巻だけでも読んでおくかと思って読んでみたのだけど、なに、この居心地の良さ。なんというか、このままその世界に浸っていたいというか、物語が終わらないで欲しいという感覚。
キルドレなんて単語が出てくれば「あぁ、Kill Dole ね」とか、名前の読み方に不自然な音便が入っていれば、「こいつら母国語は日本語じゃないのね」とか、いろいろ深読みする擦れた読者なので、ラストシーンはそんなに驚かなかったけど、この世界観というか、語り口というか、ものすごく心地が良い。
それは、セカイ系への逃避そのものかもしれないけれど、こんなところに求める世界があったのか、と素直に驚き、そして、謝ります。森博嗣は、『スカイ・クロラ』はスゴイです。
正直言って、びっくりした。
森博嗣は『すべてがFになる』しか読んだことがなかったし、その時の感想は「世界が違う」という感じだったので、ずーっと敬遠していた。世界が違うというのは、やろうとしていることはわかるし、面白さもわかるんだけど、それは目指しているものとは違うというか、単純に好みじゃないと言ってもいいかもしれない。
今回、映画にもなるし、1巻だけでも読んでおくかと思って読んでみたのだけど、なに、この居心地の良さ。なんというか、このままその世界に浸っていたいというか、物語が終わらないで欲しいという感覚。
キルドレなんて単語が出てくれば「あぁ、Kill Dole ね」とか、名前の読み方に不自然な音便が入っていれば、「こいつら母国語は日本語じゃないのね」とか、いろいろ深読みする擦れた読者なので、ラストシーンはそんなに驚かなかったけど、この世界観というか、語り口というか、ものすごく心地が良い。
それは、セカイ系への逃避そのものかもしれないけれど、こんなところに求める世界があったのか、と素直に驚き、そして、謝ります。森博嗣は、『スカイ・クロラ』はスゴイです。