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Jリーグの話題102

2016-01-04 00:03:06 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 まだまだ、天下の悪法・2ステージ制について、ネガティブなコラムがどんどん出てきています。まずは「Jリーグはリーグ戦を「予選」化するな【小田嶋隆の「日本サッカー」を、取り戻す】第1の矢」というタイトルのフットボールチャンネルのコラムです。以下、抜粋して紹介。
   
【フットボールチャンネル】
〔いきなりの大会方式変更が物語るあやふやさ〕
 CS(チャンピオンシップ)が終わった
数日後、Jリーグは、来季から大会のレギュレーションを変更する方針を発表。概要としては、来シーズンのCSはステージ優勝チームより、年間勝ち点の2位と3位を優遇して対戦カードを設定。また準決勝までは、延長戦を行わず、年間勝ち点上位のチームが勝ち進むこととし、ホーム&アウェイ方式の決勝も、2試合を合わせた成績が同じ場合は、年間勝ち点の1位を優勝とする方式に改定。
 サポーターの声に耳を傾けて、レギュレーションを改善した点は評価するが、導入初年にいきなり大会のレギュレーションを変更せねばならない事態に立ち至ったことは、この大会がいかにあやふやな基準で開催されていたイベントであったかを象徴。つまり、前方のスペースに当てずっぽうで蹴飛ばしたロングボールみたいな、およそ戦術的意図の不明なパスのよう。また、CS終了後にリーグに寄せられたサポーターの声は、出場チームの対戦の順序や勝利条件の設定といった細かい点よりも、もっと根本的な部分に集中していたはず。具体的には、「2ステージ制廃止」「CS不要」という意見が、現状のJリーグのサポーターの内心を代表する最も切実な声だということ。

〔日本の野球界がアメリカからパクった「ポストシーズン」〕
 「ポストシーズン」という言葉は、もともとアメリカの野球の世界で使われていた言葉。それを、日本のプロ野球界がパクったのが、「クライマックスシリーズ」と呼ばれる、日本野球界のお手軽ポストシーズンゲーム。これも、古くからの野球ファンには悪評判。リーグの優勝チームを、クライマックスシリーズで決めるレギュレーションは、半年間140試合に及ぶ長いリーグ戦の結果を単なる「予選」(あるいは「決勝トーナメント進出を争うグループリーグ」)扱いにおとしめてしまう暴挙を含んでいるから。
 アメリカのメジャーリーグが、ポストシーズンのゲームでリーグ優勝を争う仕様になっているのは、そもそも、あの国が広大で、全米を東地区、中地区、西地区という3つの地区に分割しないとリーグ運営が困難なため。残念ながら、狭い国土で行われる日本のプロ野球は、一地区で戦われており、チーム数自体も各リーグ6つずつのみ。おかげで、6つしかないチームの中の3チームが進出するポストシーズンゲームには、まるで緊張感が無く、必然性もなく、あるのは、リーグの収益だけ。

〔既存サポーターの反対を押し切ったJリーグ〕
 その悪評サクサクのプロ野球のポストシーズンゲームを、なぜかサッカー界が恥ずかしげもなくパクる事態が発生。その恥ずかしいパクリエキストラゲームが、CSと認識。海外のサッカー先進国にこんなレギュレーションで年間王者を決めているリーグはほとんど無く、サポーターの反対を押し切って2ステージ制が戦われている国もほかには無く、何と愚かなのか。シーズン中のJリーグのゲームの入場収入は、基本的に主催チーム(ホームチーム)のものだが、CSの収益は、Jリーグの収入。「要するにカネ目当てなのか」というこのセリフは、品の無いセリフだと自覚しているが、リーグ首脳に比べればずっと上品だと思う。
フットボールチャンネル該当コラム:http://www.footballchannel.jp/2015/12/28/post129654/

 という内容でした。なかなか辛口で、言いたい放題のような印象ですが、的を得た内容だと思います。当ブログでも、JリーグはMLSになりたいようだが、アメリカナイズにしたければ、Bリーグでやって欲しいと言っていますが、同じ意味合いでしょう。そんな中、あの福田氏が2ステージ制について、批判コラムを出しています。FOOT×BRAINでは優等生で振舞っていたのに、この変わりようは何だと思いました。「Jリーグチャンピオンシップと2ステージ制の功罪」というタイトルのweb Sportivaのコラムです。以下、抜粋して紹介。

 
【web Sportiva】
 今シーズンは大会方式が変更になって注目度が高まったといえる一方で、サポーターからは分かりにくくなったという声もあったシーズン。私自身は、分かりやすい「一発勝負」が日本人のメンタリティに馴染んでいると思っているので、ポストシーズンとしてチャンピオンシップがあっていいと考えているが、もっと分かりやすいトーナメント方式にすべきとも思う。
 また、今年のレギュレーションでは扱いづらい部分として、後期の優勝対応に難しさがあった。今シーズンは広島が年間1位で後期も優勝だったので各メディアは対応できていたが、後期優勝と年間1位のクラブが違っていたら、どちらが重要で、どちらを優先すべきなのか、そこがはっきりしていなかった。CSの開催方式については、思い切って年間総合順位を無視するという考え方もあるのではないか。例えば前期、後期の優勝クラブは必ずCSに出る。各ステージの2位が出る場合は、年間通してのポイント順にするなど、いくつかの項目を再検討してもいいと思う。

 もう一つ、H&Aの決勝戦で、アウェーゴールの適用は分かりづらかったと思う。今回、広島が第1戦で勝ち、第2戦で引き分けになったから良かったが、ホームの第2戦で0―1で広島が負けて、アウェーゴール差で広島の優勝ということになっていたら、シーズン最後の重要な試合で負けたほうが優勝するということになっていた。そうなっていたら、サッカーファン以外の人がすぐに理解できたのか疑問が残る。
 また、CSでより魅力的なゲームを見せたいのであれば、あの過密スケジュールには疑問。中2日、中3日の日程では、選手はコンディション維持が難しくなり、当然パフォーマンスが落ちるため。いいゲーム、面白い試合を見てもらいたいのであれば、選手のコンディションにも配慮すべき。何をお客さんに見せたいのか、見てもらいたいのか。選手のコンディション、パフォーマンスのレベルアップのために、試合間隔をリーグとしてどう考えていくか。それは、秋冬開催の議論にもつながっていくと思う。高温多湿の夏の試合で、選手にハードワークを求めるのは酷なこと。チームによっては、戦い方を変えなくてはいけなくなるほど。

 もちろん、プロだから興行面は無視できない。春秋開催のメリットもあるだろう。ただし、そちらにばかり偏ってしまうのもよくない。日本サッカー全体のレベルアップに、Jリーグがどうつながっていくのか。そのために資金が必要なのもわかるが、興行収入だけを追求して、「日本サッカーの強化」という本質の部分をおろそかにしてはいけない。日本サッカーがさらにレベルアップするためにどうすべきか。そのことをもっと論じていくべき。
 私自身は、CSはあっていいと思うが、そのために2ステージ制であるべきかどうかは疑問。確かに今シーズン、Jリーグ全体の注目度を上げるという狙いはある程度達成できたと思うので、そこは一定の評価をすべきだが、私の考えとしては、J1が現在のチーム数のままなら、2ステージよりも1ステージがいいと思う。その上で、CSの開催方式の分かりづらさを少しでも解消しながら、1ステージ制に戻すかどうかの議論を続けていくべき。

 プロ野球のクライマックスシリーズのようなやり方がいいのではないか。例えば年間上位4チームがトーナメント方式のCSに出場して、上位が有利になり、下位が不利になるようなルールを作る。あるいは、CS出場チームを年間上位6チームにすれば、より多くのチームにチャンピオンシップ出場の可能性が残ることでシーズン終盤まで出場権争いが続き、ファンの興味が削がれないようにもなる。その場合、上位クラブにさらにアドバンテージを与えて、下位のクラブが優勝することがより難しい仕組みが必要。
 2ステージ制がJリーグに適しているのかどうかの論争になった時に、欧州主要リーグをモデルにして、今までどおりの1ステージ制がいいという意見があるが、何でも欧州トップリーグの真似をすればいいということはないはずで、国によってさまざまなレギュレーションがあって、違いがあるので、日本サッカーに合ったやり方が何かをさらに考察していくべき。

 もちろんプロスポーツである以上、興行面も無視できないので、今以上に注目度を高めるために、盛り上がりが多い2ステージ制がいいという意見もある。日本サッカーにとって何がいいのか? 欧州以外の国を参考にしてはいけないのか? 2ステージ制のメキシコリーグはどうか? MLSのように、1部と下部リーグを別リーグとして入れ替え戦のない形ではいけないのか?「そこは世界のトップリーグじゃないから参考にならない」という意見もあるかもしれないが、世界のトップではない現在のJリーグが、世界のトップリーグと同じ制度である必要はあるのか。
 確かに欧州主要リーグは理想かもしれないが、そこばかりを比較対象にしないで、日本の事情に適合した、よりお客さんが楽しめて、しかもリーグのレベルアップが図れるやり方を模索すべき。厳しい戦いがあって、競争があるからこそプロスポーツは盛り上がるし、レベルアップもする。私自身も含め、サッカー関係者が他国の事例をさらに研究して議論を深めていくことが、これからも必要。
web Sportiva該当コラム:http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/jfootball/2015/12/29/j_37/

 という感じでしたが、福田氏もまだはっきり自分の理想論が確立していないみたいですね。でも、日本サッカーの強化とリーグ収益の相反する関係については、当ブログの論調と一緒だと思います。現行制度には反対である事がよくわかりますね。コラムでこそこそ言わずに、せっかくレギュラーなんだからFOOT×BRAINで堂々と意見を言えばいいのに。
 とにかく、一番望ましく、誰も文句を言われないのは去年までの1ステージ制。商業主義に走ってしまうからややこしい。そんなにJリーグの収益を上げたいなら、もっと他の方策を取るべきです。
 当ブログの予想では、2ステージ制騒動が終わるのはあと2年、遅くともあと4年で元に戻ると思っています。その頃には日本サッカー界はどんな事になっているのでしょうか。五輪代表も含めて、日本代表がアジアで勝ち抜けないチームに変貌していたりして。そうなってから気付くのでは遅いのですよ。
Jリーグ組織問題関連(2ステージ関係):36 / 35 / 34 / 33 / 32 / 31 / 30 / 29 / 28 / 27 / 26 / 25 / 24 / 23 / 22 / 21 / / / / / / / / / / / / / / / / / / / /
Jリーグ組織問題関連 (その他):30 / 29 / 28 / 27 / 26 / 25 / 24 / 23 / 22 / 21 / 20 / / / / / / / / / / / / / / / / / / /

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