事例紹介コラムです。
週刊サッカーダイジェスト9/17号に、「Jリーグ改革の是非」という特集記事がありました。すぐにレジダッシュです。この記事には「本誌編集長の見解」として、サカダイ編集長の文で「2ステージ制復活の『NO』」と明確な意思表示が載っています。昨日のすぽるとには、サカマガ編集長は、カンファレンス制を押していて首をかしげた分、改めてサカダイが好きになりました。以下、抜粋して紹介。
話題性の乏しいJリーグに刺激を与える上で、ポストシーズンの導入は現実的な選択肢だが、2ステージ制の復活には反対。年間獲得の勝ち点が尊重されない制度にはやはり違和感あり。分科会で検討された案は以下の4案。
①ポストシーズン制: レギュラーシーズン後にチャンピオンシップ(CS)等の優勝決定戦を実施。
②カンファレンス制: 東西などでリーグを分け、優勝決定プレーオフを実施。
③スプリット制: シーズン途中で上位と下位グループに分かれて戦う。
④プレミアリーグ構想: 有力クラブを厳選し、最高峰リーグとして格を上げる。
2005年から2012年で2ステージ制で実施された場合、'00年に起きた年間勝ち点1位の柏がCSに出場できない状況が'05年と'08年、'11年に起きている事が判明。特に'08年は年間7位(前期:清水)と5位(後期:浦和)によるCSという受け入れがたい状況。ここで柏は、'00年に続いて'11年にも同様の事態になる結果となっていた。
【2005~2012年が2ステージ制で実施された場合の状況(サカダイ誌面より)】
2005年: 前期: 鹿島(年間3位)/後期:C大阪(同5位)/年間1位:G大阪(前期2位・後期?位)
2006年: 前期: 浦和(年間1位)/後期: 浦和(同1位)/年間1位: 浦和(前期1位・後期1位)
2007年: 前期:G大阪(年間3位)/後期: 鹿島(同1位)/年間1位: 鹿島(前期3位・後期1位)
2008年: 前期: 浦和(年間7位)/後期: 清水(同5位)/年間1位: 鹿島(前期2位・後期3位)
2009年: 前期: 鹿島(年間1位)/後期:G大阪(同3位)/年間1位: 鹿島(前期1位・後期?位)
2010年: 前期: 清水(年間6位)/後期:名古屋(同1位)/年間1位:名古屋(前期2位・後期1位)
2011年: 前期: 横浜(年間5位)/後期:名古屋(同2位)/年間1位: 柏(前期2位・後期2位)
2012年: 前期: 仙台(年間2位)/後期: 広島(同1位)/ 年間1位: 広島(前期2位・後期1位)
(今回発表されたSSでは)1位同士でなく、2位まで広げた形式になるほど一般ファンにはわかりにくいレギュレーションになる。Jリーグ側が新規開拓したい一般ファンにとってはますますわかりにくいシステムになる。
編集長が個人的に興味深く思っている制度はスプリット制。ベルギーやスコットランドが代表格。上位、中位、下位グループに分かれて試合を実施。1シーズン制に近く、年間を通した継続性が求められる方式で、どのグループも盛り上がる予想。ただ、チーム数が現在18と多く、16くらいに減らさないと困難で、「J1のチーム数を減らす」発想がないJリーグでは、「地方の小クラブが昇格しにくくなる」と実現性は低い。
当ブログでは上の4つの制度そのものが反対ですが、拒否反応が一番薄いのが実はスプリット制でした。確か以前のサッカー雑誌(サカダイ?)に載っていたのを初めて読んで、こういう制度もあるんだなぁ、上手い事考えるなと思っていました。2ステージ制は論外です。
あと、ネットを観ていたら、「交渉術説」というものを見つけました。反対運動を受けて、「前後期優勝と年間勝ち点1位のCS」と、「10億円のクラブへの分配」を修正案として出してくるというもの。そういうシナリオを描いていたという事ですが、なるほどなぁと感心しながら読んでいました。
わかりやすく、ラーメン店で例えてみましょうか。今回の重大な問題をラーメン店(3パターン)で例えるのは不謹慎かもしれませんが、お許し下さい。
①見てくれが今イチでも美味しいお店 → コアな定着ファンが支えており、時々マスコミで紹介されるので売上安定。
②見てくれも味も普通だが駅に近く、競合店もない → 立地が抜群なので平日に来るサラリーマンで一応安定。競合店ができたらアウト、もしくはジリ貧化。
③見てくれは良いが、味は今イチ → 話題性で最初は客はくるが、すぐに飽きられて閑古鳥。
今回の件はまさに③だと思います。②は何かそこら辺で聞くような話だな。①でも売上アップを図って2号店を出してみるがあえなく失敗するというパターンがありますね。女性客とか幅広い客層を求めて、味を少し薄くしたりするが、「店が増えて、味が落ちた」と噂が広まり、結局はダメになるパターン。背伸びをせずに、地道に味と店を守っているのが一番という結論に。すいません、素人の戯言ですので。そうしていたら、ZAKZAKにポストシーズンの契約が内定している話が出ていました。具体名が出ているので、抗議の標的になるかもしれませんが。以下、紹介。
ポストシーズンの放映権料は2億円といわれ、新ポストシーズン全試合をゴールデンタイムで生放送することが「条件」だが、すでにその1社にTBSが内定しているとか。TBSのこれまでの業績では手をあげるのは厳しかったが、「半沢直樹」効果でJリーグをアシストすることができるようになったと。だが、余りにも早急に決まったことで多くの反対意見があり、どこから「倍返し」が飛んでくるかわからない状況と締めくくっています。
ZAKZAK該当記事:http://www.zakzak.co.jp/sports/soccer/news/20130914/soc1309140731001-n1.htm
今日開催されたJ1の試合で、予想通り多くの試合会場で、2ステージ制反対の横断幕が掲げられました。その詳しい模様は明日。