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Jリーグの話題26 【J特】

2012-12-15 00:10:20 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 昨日、日経新聞の「Jリーグプレミア構想」を紹介しましたが、じゃあモデルとされているイングランドのプレミアリーグはどういうものなのか、興味が湧いて少し調べてみました。以下、抜粋して紹介。
     
 イングランドのプレミアリーグはスポンサー絡みで、「バークレイズ・プレミアリーグ」とも呼ばれ、世界中で約10億人以上に視聴されているリーグ。スペインのリーガ・エスパニョーラと並ぶ世界最高峰レベルのリーグの一つ。サッカーだけでなく、全世界のスポーツリーグの中で最もテレビ中継の視聴者が多い。2000年以降、欧州主要リーグの中でも圧倒的な売上高を誇り、2009-2010シーズンの売上高は24億7900万ユーロ。2位のブンデスリーガを大きく差をつけている。
 プレミアリーグは'92年にプロサッカーリーグの改編に伴い、フットボールリーグから分離して新設。20クラブが所属し、現在はH&A方式による2回総当りで秋春制で全38試合を開催。シーズン後に下位3クラブが自動的に2部(フットボールリーグ・チャンピオンシップ)に降格。2部からは上位2クラブと、3~6位の4クラブを対象としたプレーオフの優勝1チームが昇格。

 外国籍選手の登録制限は無く、EU及びEFTA加盟国の国籍を持つ選手は労働許可証取得の必要が無い。それ以外の国籍選手は労働許可証取得の必要があるが、取得の条件として過去2年間で代表Aマッチ(親善試合を除く公式戦)の75%以上に出場していること、過去2年間のFIFAランキングの平均順位が70位以上の国の代表選手であることが必要。ただし、条件を満たさない場合でも特例として労働許可証が発行されることはある。
 創設から'011-12シーズンまでの20シーズンのうち、優勝経験があるのはアーセナル、ブラックバーン、チェルシー、マンU、マンCの5クラブのみ。最も優勝回数が多いのはマンUで、リーグ優勝12回&3連覇を達成。近年では、優勝争いをするマンU、チェルシー、アーセナル、リヴァプールが「ビッグ4」と呼ばれてきているが、'10年からは、加えてトットナムとマンCを加えた「ビッグ6」になりつつあるとか。
 
 '80年代は、イングランドサッカー界は低迷。スタジアムは古く傷んでおり、観客は古びた設備で観戦することを強いられたとされ、フーリガン等の暴力行為が広がっていた。'85年のUEFAチャンピオンズカップ決勝で、リヴァプール対ユベントス戦で、サポーターが暴徒化し死傷者が出る事件(ヘイゼルの悲劇)が発生し、イングランドのクラブはUEFA主催大会への出場が無期限禁止。(後に5年間。リヴァプールは7年間に変更)
 プレミアリーグ移行前のイングランド1部リーグは収益・観客数などでセリエA、リーガ・エスパニョーラに大きく遅れを取っており、優秀なイングランド人選手の多くが海外リーグに流れた。しかし、'90年のW杯でイングランドが4位になった事でこの低下現象が減速。UEFA主催大会への出場禁止措置も解かれ、イングランドサッカー界が再興し始めた。

 '80年代後半頃からテレビマネーも増加。旧1部リーグは'86年に2年で630万ポンドで契約していたが、'88年には4年で4400万ポンドの契約を締結。この契約はリーグ分離の兆候とされ、テレビマネーの分配を求め、10クラブが離脱してスーパーリーグを設立すると脅迫。スタジアムが改良され観客数が伸びて収益が上がると、トップクラブは利益を更に得るために離脱することを再度検討し始めたとか。
 '92年に旧1部のクラブ全てが離脱し、FAプレミアリーグが設立され、テレビ放映権やスポンサー契約を独立して結ぶ事が可能に。その後、フットボールリーグとの間で、従来どおり昇格・降格を行う事で合意。'06年にFIFAが欧州全てのリーグに対してトップディヴィジョンのクラブ数を18にするようyぷ窮したが、プレミアリーグは削減していない。

 プレミアリーグは所属する20クラブによって所有される株式会社として運営。各々のクラブは契約やルールの改定に関する投票権を持つ株主として関与しているが、主要なルール変更やリーグに関わる重要な提案を行う場合、それらに対して拒否する権限を保持するFA(イングランドサッカー協会)の承認も必要。
 '03年頃からプレミアリーグに所属する各クラブについて、外国人投資家の買収が目立つようになり、現在ではリヴァプールとマンU、アストン・ヴィラはアメリカ人、チェルシーはロシア人、マンCはUAE人、ポーツマスはロシア系フランス人、バーミンガムは香港人など、外国人オーナーの所有が増えており、ウィンブルドン現象と呼ばれており、'11年現在、プレミアリーグ所属の20クラブ中、半数の10クラブのオーナーが外国人という現状になっている。

 Jリーグがこうなっていいのでしょうか。例えばJ2岡山にしても、いつかJ1に上がった後のオーナーは外国人とかになっている可能性があります。確かに飛躍しすぎの話かもしれませんが、欧州の金満リーグの金満クラブは将来的にこうなる可能性が強いし、一番モデルとしているプレミアリーグがこの現状なのですから。マンUなどは破たんを経験し、現在も大借金を抱えています。
 見方を変えれば、フーリガン対策で入場料を高くして、敷居を高くした。フーリガンはスタジアム観戦ではなく街のパブで試合を観て欲しいと、そういう政策がテレビマネーを高騰させ、金満リーグ、金満クラブを次々と作ってしまったと。個人的には日本にはマンUのような金満クラブはできて欲しくない。仙台さんのような親企業のない市民クラブで、規模が大きくなり強くなったクラブが次々と現れて欲しいと思っています。

 こういう記事を書きながら思った事があります。あくまで個人的な妄想的想像ですが、Jリーグの中には、今までどおりドイツ型を目指す勢力と、テレビマネーに押されてイングランドを目指す勢力と2つあり、現在は後者の発言が強いのではと。少し前までJリーグで謳っていた「イレブンミリオン」を達成できず、分配金の目減りが懸念され、国内で頭打ちなのでアジアで売ろうとするがそれ程効果が出ない。テレビマネーの機嫌を取るにはプレミア化するしかないという流れになっているのではないかと、勝手に想像しています。
 もし、それらが当たっていたとしたら、それでいいのでしょうか。プレミアリーグ化は、'93年頃に目の前で観てきた「Jリーグバブル」を思い起こします。あの時もカネが大きく動き、外国のスター選手がたくさん来ましたね。その後Jリーグバブルがはじけ、危機を迎えました。そこから今まで、Jリーグはよく頑張ってきたと思います。あの時代よりも今はいいリーグになったと思っています。それがプレミア化で、バブルの再現になりませんか?と当ブログでは提言しておきます。明日はドイツの例を見てみたいと思います。
Jリーグ組織問題関連 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121214
   〃          ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121108

   〃          ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120730

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