かっぱらぱ編集室 つれづれ

かっぱら編集長がつづる日常のあれこれ。

学校再開 子どもの体調管理をしっかりとしてあげましょう(『スクールカウンセラーだより』より)

2020-06-19 22:48:16 | 新型コロナ

『スクールカウンセラーだより』(小1~3の保護者向け)

 

私が勤務している学校で配らせてもらったスクールカウンセラーだよりを紹介します。

子どもと関わる上での参考にしてください。

 

学校が再開して、もうすぐ1か月が過ぎようとしています。

保護者の中には、

「やっと学校が始まってくれてた。これで遅れた勉強が取りもせる」

とホッとしている方も多いと思いますが、ちょっと待ってください。

 

再開された学校は、

遅れた勉強を取り戻すために、一日の授業時間数を増やしています。

新型コロナ対策として、手洗い・消毒の徹底、

給食は前を向いて私語は慎むように言われ、

常に友だちとは距離を開けるように指導されるなど、

休校前とは様変わりしています。

 

加えて、子どもたちが楽しみにしていた運動会や音楽会、

遠足なども安全を確保できないと中止されたところも多くあります。

 

学校再開前に保護者アンケートで

「頭痛があるか」

「腹痛があるか」

「眠れないか」と子どものようすを聞きました。

 

同じ質問を子ども自身に聞いたところ、

どの学年も、保護者が思っている以上に体調不良を訴えている子どもが多くみられました。

 

以下は『スクールカウンセラーだより』(小4~6の保護者向け)

 

学校が再開してすぐの頃はうれしさもあり、子どもたちもがんばっていましたが、

1か月が経ち、新しい生活にも少し慣れ始めたころ、

暑さも加わって子どもたちの疲れはピークに達してます。

 

勉強も大切ですが、

家に帰ったら、ゆっくり休ませてあげて、

頭痛や腹痛などの体調管理をしっかりとしてあげてください。

「気にかけてもらえている」ということが、

子どもたちにとっては一番の薬。安心材料、心のエネルギーになっていきます。

 

以下、『スクールカウンセラーだより』(小4~6の保護者対象)の内容です。

 

~学校再開にあたり、体調管理や睡眠に気を付けてください~

新型コロナウイルスによる長い自粛生活が終わり、5月25日から学校が再開しました。

子どもたちは、一見元気そうに見えますが、長期の自粛生活により心や体に大きな負担を強いられました。

学校が始まり保護者としては安堵するところではありますが、

これから学校生活に慣れるまで、子どもたちをよく観てあげて家庭の方でもサポートをお願いいたします。

 

5月21日に学校で子どもたちに行った『健康チェックアンケート』の結果からは、

4年生約80%、2年生約87%、3年生約84パーセントの子どもたちが「学校に行くのが楽しみだ」と答えていました。

しかしその反面、「楽しみではない」と答えている子どもたちがいることも見逃せません。

また、楽しみだと答えながらも、全体の約半数の子どもたちが「今までできたことができなくなった」と答えています。

コロナへの心配がなくなったわけではなく、また新しいクラスで友だちと関わることへの不安、

勉強への不安など、子どもたちの想いは複雑です。

 

先日、4月末から5月初旬にかけて保護者の皆さまに取らせていただいた『子どもの健康アンケート』では、

「頭痛はあるか」「腹痛はあるか」「夜眠れているか」など、保護者の視点から子どもの様子を観ていただきました。

先日実施しました『健康チェックアンケート』でも

「頭がいたくなるときがある」

「お腹が痛くなる時がある」

「夜眠れない時がある」

と同じ質問をしたところ、保護者のアンケート結果を上回る数字が多数出てきました。

これは、保護者が感じている以上に、体調不良を感じている子どもが多いということです。

 

勉強も難しくなり、休校中に出された宿題に苦戦した子どもたちもいたのではないかと思います。

学校が再開すると、新しいクラスでまた新しい友だちづくりを始めなければならないのですが、

思うようにいかない子どもたちも多くいるのではないかと思われます。

年齢が上がるに連れて、親にストレートに甘えることができなくなっていきますから、

困ってもそれを内にためてしまいがちです。

 

頭痛や腹痛が起きても、我慢してしまうこともあるかもしれません。

しかし、それをそのままにしておくと体調不良が原因で学校に行けなくなってしまいます。

頭痛、腹痛など気にかけてあげて、痛い時には薬を飲ませてあげるなど手当てをしっかりとしてあげてください。

 

また、睡眠に関しても約半数の子どもたちが「夜眠れない時がある」と解答しています。

今まで当たり前に送ってきた学校生活ですが、実は体力がとても必要です。

それには、食事と睡眠は欠かせません。

8時(遅くても9時)には布団に入り、眠れなくても横になるだけで身体がやすまります。

新型コロナへの対応により、学校も新しい体制で生活せざる負えない中、

先生たちもいろいろ対応策を考えながら取り組んでくれています。

ぜひご家庭の方でも子どもたちをよく観てあげて、サポートしていってあげてください。

困ったことや心配なことがありましたら、早めにご相談ください。

 

6月初旬に保護者向けの2回目の『子どもの健康アンケート』を行います。

現在の子どもの家庭での様子をお知らせください。どうぞよろしくお願いいたします。

 

以上です。

6月に入り、2回目のアンケートを実施しました。

現在、その結果を集計中です。

 

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学校再開後のスクールカウンセラーとしての仕事

2020-06-10 22:41:11 | 新型コロナ

5月25日から地域の小中学校が再開しました。

初めは楽しそうにしていた子どもたちも、

そろそろ慣れと疲れが見え始めて、

休んだり体調不良を訴えたりする子どもたちが出てきました。

 

もちろん、先生たちも一生懸命対応していますが、

先生たちご自身の疲れも重なってきており、

コロナへの対応も加わって、子どもたち一人ひとりに目を配っていくことが

難しくなっているように思います。

 

そんな中で、保護者や子どもたちにストレスチェックを行い、

子どもの実態を把握し、保護者に学校のサポートに入ってもらえるように

『スクールカウンセラーだより』を書いています。

 

焦らず、ゆっくり進んでいくこと

支えてもらえていると子どもたちが感じられる関わりをすることが、

子どもたちにとって、今はとても大切な気がします。

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学校再開に向けて。保護者への「ストレスチェック」と「スクールカウンセラーだより」(長文です)

2020-05-20 17:26:55 | 新型コロナ

新型コロナウイルスへの対応で、休校が長期に続いた中で、

スクールカウンセラーとして、子どもたちの心理的な負担

どのようにサポートしていったら良いかが課題でした。

 

そんな中、小学校の保護者でストレスチェックの仕事をされている方から

保護者向けのストレスチェックの提案をいただきました。

保護者向け一斉メールで、子どもの健康に関するアンケートを送り答えてもらうものです。

その結果を基に、『スクールカウンセラーだより』を作成し、保護者にフィードバックしていくというものです。

 

実施後、小学校でのアンケートの回答率は85%にものぼり

いかに保護者の方々が子どもの健康面や子どもへの対応について不安を抱えていたかがわかる結果となりました。

 

以下に、『低学年の保護者向けのスクールカウンセラーだより』と、

『高学年の保護者向けのスクールカウンセラーだより』の内容を掲載します。

お読みいただき、子どもと関わる上での参考にしていただければと思います。

また、アンケートは今後も定期的に続けていき、

学校再開後の子どもたちの心の理解とケアにつなげていく予定です。

 

『ふれあいルーム』

~子どものストレスへの対応法(1~3年生用)~

今まで経験したことのない新型コロナウイルスへの対応により突然学校が休校になり、

保護者の皆さまも子どもたちも不安な毎日を送っていることと思います。

そんな中で、4月末に実施させていただいた『お子様の健康チェックアンケート』に

たくさんの回答をお寄せいただき、ありがとうございました。

アンケート結果をもとに、いくつかアドバイスをさせていただきます。

 

1~3年生までは、頭痛や腹痛などの身体症状を訴えるよりも、

「イライラしている」「怒りっぽい」「いつもよりよくしゃべる」

「落ち着きがない」「親のそばから離れたがらない」など、

不安やストレスが『行動』に表われる子どもの割合が多く出ていました。

これは、まだ幼く感情のコントロールが上手にできないせいでもあります。

イライラなどのストレスを自分の中にため込むことなく

安心して発散できる場があるということにもなります。

しかし、あまりイライラをぶつけられると家族も困ってしまいますから、

外に連れていってあげて適度に運動させる機会をつくると、

ストレス発散に、肥満予防にもなります。

夜もよく眠れるようにもなり、少し落ちつけると思います。

 

また、ストレスの現れ方は個人差があります。

「頻尿」「チック」が起きている場合は、そっと様子を見守ってあげてください。

「夜尿」は布団を汚されて困ってしまいますが、それ以上に本人が困っているので、

おねしょシーツを敷くなどして様子を見ていってあげてください。

「いぼ」は家にいて暇でついつい触ってしまうのかもしれません。

あまり増えるようなら皮膚科に相談してみてください。

「かゆみ」「じんましん」「熱」「頭痛」「腹痛」などは、

症状に合わせた手当てが必要です。

痛い時、つらそうな時には我慢をさせず病院に連れていってお薬をもらうなど対応してあげてください。

 

「すぐ泣く」子どもは、言葉で自分の気持ちを上手に表現できないため、困ると泣いてしまいます。

言葉を補いながら、ていねいに気持ちを聞いていってあげましょう。

「異常時の正常な反応」として、子どもにはいろいろなストレス反応が現れてきます。

学校が再開して、落ち着いた生活が戻ってくれば、次第に症状が治まっていきます。

身体症状で不安な場合は、病院等で相談してみてくださいね。

 

 また、勉強面を心配されている方がたくさんいらしゃいました。

もちろん、勉強面も心配ですが、安心して生活できることが一番大切です。

元気さえあれば、勉強は取り戻すことができます。不安にならず、子どもを信じてあげてください。

まだまだ大変な日々が続きますが、保護者の皆さまも自分自身の心を大切にしながら、

日々を過ごしていってくださいね。

不安や心配が強い場合は、スクールカウンセラーに相談に来てください。(^^)

 

『ふれあいルーム』

~子どものストレスへの対応法(4~6年生用)~

低学年では、ストレスの症状が多岐にわたっていますが、

4~6年生では「イライラしている」「怒りっぽい」が他の症状より突出して多くなっています。

また、頭痛や腹痛、夜眠れないなど、不安が身体症状として現われていたり

身体を動かす機会がないため「太ってきた」と心配されている保護者の記述がたくさんありました。

学年が上がれば上がるほど親としては勉強のことが心配になり声をかけたくなりますが、

少し子ども側に立って考えてみましょう。

 

子どもたちは、ある日突然、コロナによって前触れもなく、

「学校へいくことも」「友だちと遊ぶことも」「外に出ることも」できなくなってしまいました。

4年生以上になると抽象的な思考ができるようになっていきますから、

世の中で何が起こっているのか理解できるようになっています。

大人はそれでも買い物や仕事などで外出することができますが、

一時期子どもたちは自分の意志で外にすら出ることができませんでした。

家にいても退屈だし、考えれば「不安」です。

気を紛らわすためにゲームやYouTubeをやりますが、

それがきっかけで怒られることも多くなります。

イライラすれば親との関係も悪くなり、

それを我慢しようとすれば体調が悪くなってきます。

勉強も低学年に比べるとぐんと難しくなっていますから、

一人で進めるのも至難の業です

 

ストレスの現れ方は個人差があります。

「吃音」「チック」が起きている場合は、そっと様子を見守ってあげてください。

「かゆみ」「じんましん」「口内炎」「頭痛」「腹痛」などは、

症状に合わせた手当てが必要です。

痛い時、つらそうな時には我慢をさせず病院に連れていって

お薬をもらうなど対応してあげてください。

「異常時の正常な反応」として、子どもにはいろいろなストレス反応が現れてきます。

学校が再開して、落ち着いた生活が戻ってくれば、次第に症状が治まっていきます。

身体症状で不安な場合は、病院等で相談してみてくださいね。

 

親の不安がさらに子どもの不安を喚起します。

勉強面も心配ですが、安心して生活できることが一番と考え、

子どもとの良い関係を意識して日々生活していってあげてください。

元気さえあれば、勉強は取り戻すことができます。子どもを信じてあげましょう。

 

まだまだ大変な日々が続きますが、保護者の皆さまも自分自身の心を大切にしながら、

日々を過ごしていってくださいね。

不安や心配が強い場合は、スクールカウンセラーに相談に来てください。(^^)

 

『カウンセラーだより』は以上です。

これから学校が再開されると、不安定になってくる子どもたちが増えることが予想されます。

家庭と学校が連携しながら子どもたちをサポートしていけたらいいなと考えています。(^^)

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一斉休校が長引く中で、子どもの不安への対応法についてスクールカウンセラーだよりを出しました

2020-04-22 23:46:52 | 新型コロナ

一斉休校が長引く中、保護者に向けてスクールカウンセラーだよりを書きました。

勤務している学校にメールで送り、学校の実情に合うように手を加えてもらい発行してもらいます。

 

以下に、内容を記します。

 

~ 不安になっている子どもたちへの対応法 ~

 

緊急事態宣言が全国に広がり、先が見えない不安が広がっています。

そんな中で、家庭生活が長期化する子どもたちを心配して、

県内それぞれの学校が、学年別や時間差にするなど三密(密閉、密集、密接)を避けながら

登校をすすめる取り組みを始めています。

 

学校や外に行かせることを不安に感じる保護者もいらっしゃるとは思いますが、

いつ収束するかわからない中で、子どもを家にずっと閉じ込めておけば、

子どもたちから生きていくための学びの機会を奪っていってしまいます。

 

お互いを信じあいながら、それぞれの立場で今できることをやっていきましょう。

 

子どもが不安になっているようでしたら、以下のことを試みてください。

 

1.前回も書きましたが、コロナに感染していた静岡市立病院の看護師さんと接触した(家族

以外)全ての人の検査結果が陰性だったという「事実」を子どもに伝えてあげましょう。

この結果が意味することは、

①手洗いをする

②うがいをする

③人との距離をとる

④マスクをする(飛沫を飛ばさない、ウイルスのついた手で顔を触らないために)

などを心がけていればコロナには移らないということです。

 

2.仕事や外から家に戻ってきたとき、保護者自身がしっかりと手を洗い、

その姿を子どもたちに見せて安心させてあげましょう。

 

3.家では『笑顔』でいてあげましょう。不安の特効薬は『笑顔』です。『笑顔』は人の心を安心させます。

子どもと一緒に楽しいテレビ(YouTube)を見ましょう。

コロナの報道と対照的に、お笑いの人たちがテレビ(YouTube)で

一生懸命みんなを笑わせようとしてくれています。ありがたいですね。

それを見ながら、子どもと一緒に楽しい会話をしましょう。

 

4.子どもとコロナをやっつける本(絵本)をつくりましょう。

『読書療法』という方法で、安心できる人と一緒に物語をつくることで、

不安な気持ちが表現でき、またその不安な気持ちを対処する方法も身に着けることができます。

本の題名は自由です。「コロナが怖いと思ったときすべきこと」「コロナをやっつけろ」など、一緒に考えます。

何が怖いかを聞き、それを一緒に絵や文章にしていきます。

絵や文章は保護者が書いてあげても構いません。

そして、怖い気持ちが起こった時、どんな風に対処するかを一緒に考え、うまくいったときの気持ちも書いていきます。

(例:「コロナはどこにいるかわからないから怖い。

でも、もし手についてもその手で鼻をさわったりしないから大丈夫。

手を洗えば流れていくから大丈夫。コロナなんて怖くないよ。」など表現方法はさまざまです)。

 

先の見えない今だからこそ、『笑顔』と『お互いへの優しさ』を大切にしていきましょう。

 

電話での相談対応も可能です。

話したいこと、不安なこと、生活で困っていることがあればいつでも学校に申し込んでください。

お待ちしています。(^^)

 

『スクールカウンセラーだより』は以上です。

 

不安になったときにいっしょに作った本を子どもが見返すことで、

不安の対処法を確認し、身につけていくことができます。

遊びのつもりで、楽しく子どもさんと又は自分自身で作ってみてくださいね。

 

「コロナをやっつけろ」とか「コロナの不安を克服したよ」などの創作本を募集中。

できた人は、kapparapa.1998@gmail.com まで写真かテキスト文章で送ってください。

みんなでシェアできたらいいですね。(^^)

 

心の環境をデザインするK-happinessのブログ

『コロナの不安が頭から離れない時の対処法』は→こちらから

 

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コロナによる一斉休校③ イメージできるようになるのは小4から。小3までは実物でしっかり遊ばせましょう

2020-04-17 11:23:31 | 新型コロナ

一日児童館「かっぱら広場」で遊んでいる様子。

プラレールの線路の周りに、プラスチックカップで峡谷(?)を作っています。

 

なぜ子どもたちがゲームで遊ぶのかというと、

一つには『オモチャを広げると親に怒られる』からです。

広げた分だけ遊んだ後は片づけをしなければなりませんし、

親の機嫌でいつ遊びが中断されるかわかりません。

その点、ゲーム機は散らかさないので片付けもいらない、どこにでも持っていけるなどお手軽です。

 

スイッチを押せば、魅力的なコンテンツがたくさん用意されていて、

やればやるほど引き込まれていくように、システムが組まれています。

 

■「鉈(なた)を知ってるの。すごいね~」

 

みなさん、「鉈」って知っていますか?

枝打ちをしたり、木を削ったりなど、主に山林で働く人たちが使っている大きな包丁のようなものです。

小学2年生の男の子と話をしているときに、鉈の話が出てきました。

「きみ鉈を知ってるなんてすごいね~」と驚いて言うと、

「マインクラフトで出てきたよ」との返事。

(マインクラフトは、子どもいや大人にも大人気のゲームの名前です。)

 

山間地に住んでいる小学5年生の女の子と話していた時には、

「泳ぐのは川。まだ海に行ったことがない」と言っていました。

 

■子どもの五感を育てるために、子どもと一緒に学びましょう

 

目で見て、音で聞いて、指を使って触る、匂いを嗅ぐ、実際に食べてみるなど、

子どもたちは五感が刺激されことによって

認知機能(記憶する力、思考・考える力、理解する力、計算・学習能力、言語・判断力)が育っていきます。

 

まだイメージすることができない小学3年生までは、

できるだけ実物に触れさせて遊ばせることが、

子どものイメージ力を育て、

4年生以降の学習に必要とされる抽象的概念(イメージすること)への理解につながっていきます。

 

今は新緑の頃。

外に出ると辺りは芽吹いたばかりの緑であふれています。

子どもと一緒に図鑑を片手に、草花の名前を調べることも生きた「理科の勉強」になるのではないでしょうか。

それはきっと、子どもにとってゲームやYouTubeよりずっと楽しい体験になると思いますよ。(^^)

この花の名前は「ホトケノザ」です。

朝歩いているときに咲いているこの花。

名前がわからず、昔子どもの外遊びの時に持参していた図鑑を引っ張り出してきました。

年季が入っています。

探したけど、やっぱり見つかりません。う~

でも、久しぶりにページをめくって、なつかしさがこみ上げてきました。

子どもたちに良い思い出を作ってあげてくださいね。

 

 

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コロナによる一斉休校② 子どもに干渉しすぎていませんか。

2020-04-16 09:19:31 | 新型コロナ

一日児童館「かっぱら広場」にて

プラレールは子どもたちのとって大人気。

自分たちの創りだした世界をどんどん広げていきます。

 

■子どもに過干渉になるのは、自身の不安の表れです

 

今回の新型コロナウイルスについては、世界的に大きな脅威となっていて、

テレビやネットでは、毎日不安を喚起するような映像が流れ、

外出もままならない状況になっています。

 

このようなコントロール不能な状況は、

人の心に大きなストレスを生み出します。

 

そんな時、本来なら学校に行って勉強をしているはずの我が子が

目の前でテレビやYouTubeを見ていたりゲームをしていたら

とたんに「このままでいいんだろうか」という不安が頭をよぎり、

「なぜ学校の時間なのに勉強をしないの」

「なぜ、言うことがきけないの」と

コントロールできないことへの不安や怒りの矛先を子どもに向けてしまいます。

 

■今は大災害の真っ最中

 

子どもにしたらたまったものではありません。

子どもも同じように、いやそれ以上に不安な中で過ごしています。

もし、これが目に見える災害で、被災地に親子でいるとしたら子どもに勉強を強要しますか。

 

イライラしている自分に気がついたとき、

不安になっている自分に気がついたとき、

子どもに「勉強しなくていいの!」と言いたくなったとき、

ちょっと立ち止まって、台所にお水を飲みにいったり、外の空気を吸いにいきましょう。

 

そして、自分自身に「今イライラしていないか」「不安になっていないか」を問うてみましょう。

不安は人から正常な判断を奪っていきます。

 

子どもの行動を修正していくためには、

ゲームやYouTube以上に、勉強がおもしろい、ネット以外の遊びがおもしろいと感じられるように

大人が導いていってあげなければなりません。

 

自分の不安に負けないで、子どもの心を守っていってあげましょう。

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コロナによる一斉休校① 子どもの可能性を引き出す家庭での関わり方

2020-04-14 20:31:22 | 新型コロナ

かっぱら広場で大人気のプラスチックカップ

たくさん積み上げて、一気に崩すとスカーッとします。

早くまたみんなで遊べる日が来るといいな~。

 

■勉強の目的は、将来の職業選択の幅を広げること

 

新型コロナウイルスのせいで家から出られるなくなっている子どもたちの心は、

ストレスでいっぱいです。

学校や親は子どもたちの勉強が遅れることを心配していますが、

漢字を一つ覚えること、計算を一問解くことが、

今の子どもたちにとって必要な勉強なのでしょうか。

 

小中学校での勉強の目的は、

自身の興味に偏ることなくいろいろな事柄を学び、

それによって広い視野をもち、その選択肢の中から

自分の好きなことや得意なことを見つけて、

将来の職業選択に結び付けていくことです。

 

学校に行けなくなっている今、

広い視野を持たせることや選択肢を与えることは難しいかもしれませんが、

子どもの好きなことや得意ないことを見つけて伸ばしてあげることはできるのではないでしょうか。

 

■なぜ子どもはゲームやYouTubeばかりをやりたがるのか

 

「家にいてゲームやYouTubeばかり見ていて困る」という保護者の声をよく耳にします。

なぜ、子どもたちはネットの世界に行きたがるのでしょう。

それは、生まれた時からネットの世界が身近にあり、

子どもたちには慣れ親しんだ安心できる世界だからです。

 

ゲームやYouTubeがなかった時代は、

虫取りが好きな子はずっと外で虫を取っていました。

絵を描くことが好きな子は絵を描き、

歌うことが好きな子は歌を歌っていました。

 

やればやるほどその世界がよくわかるようになりますから、

もっとやりたくなるのは当たり前のこと。

ゲームやYouTubeを見ることも、その例外ではありません。

 

■子どものやる気を引き出すために、子どもがやっていることに関心を寄せてあげる

 

どんな時代も、子どもたちにはあこがれの職業があります。

今の子どもたちのあこがれの職業は『ユーチューバー』でしょうか。

しかし、ユーチューバーに限らず、あこがれの職業に就くためには相当な努力が必要なのは、大人はみんなわかっています。

華やかさの裏に隠された日々の努力や苦労はなかなか目に見えないものですが、

本当に成功している人たちは、日々試行錯誤を繰り返しながら新しいものを創り出していっています。

 

子どもたちが今の時代、これからの時代を生き抜いていくためには、

自分自身にとって好きなもの・得意なものを見つけて、

それに向かって日々試行錯誤することを楽しいと感じられるようになることが大切です。

 

そのためには、親は『机上における勉強』という狭い枠にとらわれずに、

子どもが興味関心を持っていること、たとえそれが『遊び』と言われるものであっても、

親も一緒に関心を寄せてあげて、声をかけていってあげることです。

親の励ましによって、子どものやる気にスイッチが入り、子どもたちは能動的に行動できるようになっていきます。

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コロナ予防。マスクをすることで、子どもの手が口に触れることを防げます。

2020-04-08 12:11:08 | 新型コロナ

写真は、2020年2月の一日児童館「かっぱらひろば」の企画

『おでんを作って食べよう』の一コマ。

大量の卵の皮をむいているところです。(^^)

 

スクールカウンセラーとして、小学校で勤務をしていて、

とても気になることがあります。

それは、低学年の子どもたちの中に、

授業中指を加える、ものを口に入れる・噛んでいるなど、

何かしら口に手がいっている子どもが多く見られることです。

 

指しゃぶりは、おっぱいを吸う準備段階として始まりますが、

ハイハイやつかまり立ちなど、手を使うことが増えてくると自然に収まっていきます。

その後は、退屈したり眠たいときなどに指しゃぶりをする場合もありますが、

小学校に入る頃には収まっていることが一般的でした。

 

しかし、最近はそうではないようです。

 

授業がわからなくて退屈なのか、

分からないことが不安なのか、

やめるきっかけがなかったのか、

その理由はわかりませんが、

ついつい無意識に手が口にいってしまう…のだと思います。

 

今回のコロナのことでは、布マスクは効果がないと言われていますが、

子どもたちの手が無意識に口にいってしまうことを防ぐ上ではとても効果があると思います。

 

後は、手洗いをしっかりやることですね。

 

ただ闇雲に怖がるのではなく、今できることをしっかりとやっていきましょう。(^^)

 

 

 

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新型コロナを乗り越えるために、みんなで支え合いましょう

2020-04-06 22:00:48 | 新型コロナ

勤務している小中学校の保護者に向けて『スクールカウンセラーだより』を書きました。

学校のカウンセラーとして、子どもたちや保護者、先生たちのために何ができるかを

いつも考えています。

 

以下、『スクールカウンセラーだより』の内容です。

 

~新型コロナを乗り越えるために、みんなで支え合いましょう~

 

新年度が始まりました。進級、進学おめでとうございます。

新型コロナウイルスに関する報道が毎日テレビやネットから流れてきて、

見ていると子どもを学校にいかせることが不安になってしまうという保護者の方もいらっしゃると思います。

 

テレビやネットでは、連日新型コロナに感染した人数を映し出し、

国民の『不安』を喚起(相手を不安にさせることで行動をコントロールすること)しています。

 

『不安』は、人から考える力を奪っていきます。

『不安』は、人から行動する力を奪ってしまいます。

 

その報道を見ていると、目に見えないウイルスがそこここにいて、

なすすべもなく自分や家族がかかってしまうのではないかと不安を強めていってしまいます。

 

しかし、現実(事実)は本当にそうなのでしょうか。

たとえ新型コロナウイルスがそこここにいたとしても、私たちはそれを避ける術をもう身につけています。

 

静岡市立病院の看護師さんと接触した(家族以外)全ての人の検査結果が陰性でした。

この結果が意味することは、

①手洗いをする

②うがいをする

③人混みに行かない(人との距離をとる)

④マスクをする(ウイルスのついた手で顔を触らないように)

などを徹底することで、新型コロナウイルスは移らないということです。

 

家庭でできることとして、

仕事や外から戻ってきたとき、しっかりと手を洗ってコロナを家に入れないようにしましょう。

また、その姿を子どもたちに見せて安心させてあげましょう。

 

1ヶ月以上、家族以外の人と会えないで過ごすことは、子どもの心にとって大きな弊害になります。

人は人の中で生きて、人の中で社会性を学び、心が育っていきます。

『不安』な感情に負けず、子どもたちを笑顔で学校に送り出してあげてください。

 

そして、自分たち(大人)が今できることを一生懸命やること、

大人が協力し助け合っている姿を子どもたちに見せることが、子どもたちの『不安な心』を癒やしていきます。

 

今年度もスクールカウンセラーとして学校に勤務しています。

話したいこと、相談したいことがあればいつでも申し込んでください。お待ちしています。(^^)

 

『スクールカウンセラーだより』は以上です。

 

『不安な感情』は人の認知(物事を捉える力)を鈍らせます。

遠くの世界を見て不安になるのではなく、今日、今、この瞬間にできることを

丁寧にやっていきたいですね。

『今』の連続が未来につながって行きます。

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子どもの不安を受け止めてあげましょう。守られていることが子どもの心を強くします。

2020-04-02 19:25:46 | 新型コロナ

 

 

春に咲くホトケノザ。雑草は強いですね~。

 

毎年、小学6年生を対象に中学に上がる前の2~3月頃にストレスマネジメント講話をさせてもらってきました。

 

そこでは、ストレスのメカニズムと対処法についてお話しさせてもらっています。

その中で、『レジリエンス』についても触れています。

 

レジリエンスとは、心の弾力性や復元力のこと。

逆境に負けない心の強さです。

中学にあがると、子どもたちを取り巻く環境が大きく変わります。

そんな中で、多くの子どもたちは、中学になる前から不安を強めています。

 

不安は、

人から思考力を奪っていきます。

身体を病気にさせてしまいます。

不安が不安を呼び、その感情に支配されると人は行動できなくなってしまいます。

 

不登校はそんな心の不安から起きています。

 

心の強さ(レジリエンス)の決め手は、

もともと備わっている気質認知能力にもよりますが、

一番の決め手は、周りのサポートです。

 

特に、家族関係が良好な中で育っている子どもは、レジリエンスが高いとされています。

家族関係が良好であるというのは、相手の気持ちを考えながら家族みんなが生活できているということです。

本人が困っていることにちゃんと気づいてくれて話をきいてくれる

上手くできているときには一緒に喜んでくれるなど、

いつも保護者が子どもを見守ってあげていると子どもの心は安心して育つことができます。

 

しかし、家族関係が良好でなくてもレジリエンスの高い子どもはいます。

それは、保護者に代わる大人がその子の支えになってあげている場合です。

 

学校が再開するとき、

先生や保護者、地域の人は、しっかりと子どもたちを見ていってあげなければなりません。

気にかけてあげていることを笑顔で伝えてあげましょう。

 

特に先生は、

①マスクをし、手洗いを何度もやり、子どもたちの近くへは寄らないなど、

不安な子どもが声に出さなくても安心していられるように行動することが大切です。

 

②また、早く元の状態に戻したいからと叱りすぎるのは厳禁です。

事件や事故、災害に見舞われた子どもたちはその不安やイライラから

必要以上に甘えたり問題行動を起こすことがあります。

それは、異常時の正常な反応と言われています。

そういった子どもは、まず家庭でのサポートの状態を聞き、保護者と一緒に対応していくことをお勧めします。

 

③先生もまた同じ不安の中で生活しています。

子どもたちが帰った後に、先生同士お互いの気持ちをシェアする時間をつくり

悩みを一人で抱え込まないようにすることが大切です。

 

 

また、学校再開がさらに延期になる場合は、

子ども園や放課後児童クラブに行けていない子どもたちへの対応を本気で考えていく必要があります。

それは、一人でいることが不安を強くさせていくからです。

ZOOMなどのコミュニケーションツールを本気で考えていくことも必要ですね。

 

人間は、人と会わないで生活することはできません。

感染を最小限に食い止めるために、

そして子どもたちを安心させるために、

①マスクをする(相手を安心させる)

②手を洗う

③相手との距離をとる

④人混みに行かない

⑤出先で消毒薬があったら必ず利用する。

など、一人ひとりができることをやっていきましょう。

 

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