映画『District(ディストリクト)9』が、4月10日から日本で公開される。
邦題は『第9地区』。って、まんまの訳だ(笑)。
この題名だけだと、なんの映画かよく分からないけど、地球人と宇宙人との遭遇というか、共生できるか、というお話である。
昨年8月14日に全米で公開されたのだが、その4日後に、ホノルルの映画館で観た。
その時の印象を、当時、以下のようにブログに書いた・・・
ワード・センターの映画館で、ピーター・ジャクソン監督がプロデュースした『ディストリクト9』を観た。監督はニール・ブロムカンプ。
いやあ、何と言いましょうか。良くも悪くも(って悪くはないが)「エライもんを見ちまったぜ」感でいっぱいです(笑)。
「DISTRICT9」は「第9地区(区域)」ってなことだが、南アフリカのある街に設けられた“場所”。そこは、“難民”であるエイリアン(異星人)の居住地区なのだ。
そこに“住んでいる”のだから、人間は彼らとどう“折り合い”をつけるかが問題だが、簡単にはいかない。実は、とんでもない事件が起きる。
映画全体は、ドキュメンタリータッチで、中にニュース映像(もちろん創作)も織り込みながら進んでいく。
ちょっと『クローバー・フィールド』を思った。でも、エイリアンVS人類といった単純な話ではない。
それから、かなり激しい戦闘が展開されるのだが、普通の感覚でいうと、結構残酷なシーンも多い。
作品全体も、その独特の世界観のこともあり、決して一般受けはしないはず。「このまま日本で公開できるのかなあ」と、やや心配しながら観た。
一応、ある種の救いもあり(笑)、“読後感”としては、重い・暗い・残酷ばかりじゃないので、ひと安心。
だたし、映像は相当なものだ。『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督が提供するんだから、当然かもしれないが。
まあ、とにかく、映画館の外に出たら、ふ~っと深呼吸したくなる1本でした。
・・・人間やエイリアンがバタバタと殺されていく映像もそうだが、その内容もまた、かなり衝撃的なのだ。
南アのケープタウンには「ディストリクト6」という地区が実際にあるそうで、この映画ではエイリアンを「第9地区」に隔離するわけだが、やはりアパルトヘイトを想起させる。
「このまま日本で公開できるのかなあ」というのは、本当に率直な感想だったのだ。
あれから8カ月。
日本公開が実現したのは、アカデミー賞4部門(作品・脚色・編集・視覚効果)にノミネートされたおかげだ。
えらいぞ、アカデミー賞(笑)。
今、「4月に公開されたら、もう一度観てみようかな」と思っているのは、それだけのインパクトがある作品だったからだ。
(写真のポスターは、昨年8月の全米公開当時の映画館で)