碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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高橋三千綱『素浪人心得』

2010年03月13日 | 本・新聞・雑誌・活字

福田和也さん“つながり”(?)で、高橋三千綱さんの『素浪人心得』(講談社)を読んだ。

どういうことかといえば、福田さんが先日『週刊新潮』の連載コラムで書き、さらに『SPA!』での坪内祐三さんとの対談の中でも触れていたのだ。

あの福田さんがそれだけ取り上げているんだから、面白くないはずがない(笑)。

というわけで、ほんと、一気に読了。

高橋さんといえば、『九月の空』で芥川賞だ。78年だから、大学を出た頃、読んだことになる。

じゃあ、その後の作品を言えるかというと、うーん、すぐに浮かばない。

でも、どっこい高橋さんは“素浪人”らしく、マイペースで、飄々と、自分を楽しみながら生きてきたというのだ。

高橋流“素浪人であることのマル秘メリット”その1は、「自分のためだけに生きられる」なんて、おっしゃっている。

そりゃ、いいよねえ。

しかし、高橋さんはそのためのリスク、つまり暗黒面も(笑)、ちゃんと引き受けている。だから“素浪人する”資格があるのだ。

このメリットというか、心得ですね、残りを知りたい人は、一冊購って確認してみてください。