碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

今年の”読み納め”は、はまみつを『義民加助』

2009年12月31日 | 本・新聞・雑誌・活字

年越しのため、信州の実家に来ている。

昨夜は、お盆と暮れの恒例、恩師・浜光雄先生を訪問した。

中学校時代の担任である浜先生と、こうして年に2回、互いの近況を語り合って、もう40年になる。

浜先生は、児童文学作家「はまみつを」として知られているが、70代半ばを過ぎた現在も、旺盛な執筆活動を続けている。

40年にわたって、先生に会うたび「自分はまだまだ」と自覚・自戒し、「また半年がんばろう」と決意してきた。

こういう”生涯の師”を持っていることは幸せだと思うし、また誇りでもある。

今回、私からは秋に出版された『ニュースの大研究』を差し上げて、先生からは新著『義民加助』を頂戴した。

加助は、江戸時代の人。信州松本領内の庄屋だったが、松本藩の重い年貢に苦しむ農民たちを救うべく一揆を起こす。

その最期は刑場での磔(はりつけ)だったが、”義民”としての名は現在まで伝わっている。

そんな加助の生き方を絵本としたのが本書。郷土出版社の「ふるさとの歴史人物絵本シリーズ」の1冊である。

この後も、「大力権兵衛」や「保科五無斎」などが、”はまみつを”の筆により出版が予定されている。

先生がこうして前を見て仕事をされている以上、不肖の弟子もまた、少しずつでも進歩せざるを得ない。

「来年こそは」と、また思うのだ。

義民加助 (ふるさとの歴史人物絵本シリーズ)
はま みつを
郷土出版社

このアイテムの詳細を見る

本年の映画“観納め”は『アバター』

2009年12月30日 | 映画・ビデオ・映像

映画『アバター』を観てきた。

3D字幕版。

いやあ、キャメロン監督、エライもんを作ったなあ、というのが第一印象だ。

実写とCGのマッチングが見事とか、3Dが美しいとか、技術的なこと以前に、物語として、ドラマとして、ずしんとくるものがあった。

途中からは、CGの登場人物もCGであることなど気にならなくなっていた。

この物語の中で、こういう人たち(というか彼ら)が生きていること、を素直に納得できたのだ。

宮崎駿監督作品とのリンク、共感、オマージュは強く感じた。

本物の才能が、とことん考え抜いたところから生まれたテーマやイメージが、ある重なりを見せたわけで、それもまた心地いいものだった。

たぶん、いや、きっと、もう一度観るはず。

あの怒涛のようなビジュアル。描かれていたものを全部は視認できていなかったはずだから(笑)、もっとちゃんと隅々まで見てみたいのだ。

オーバーな言い方ではなく、確かにこれは、今までにない“新たな映像体験”だと思う。

うーん、ほんと、エライもんが出てきたなあ・・・


寒梅

2009年12月29日 | 日々雑感

本日、我が家の“梅の花”が咲き始めました。

放送批評誌『GALAC(ギャラク)』2月号で

2009年12月29日 | メディアでのコメント・論評

放送批評懇談会が発行する専門誌『GALAC(ぎゃらく)』の2月号が出た。

この中で、11月7日に開催された公開シンポジウム「ギャラクシー賞受賞報道活動を見て、制作者と語る会」第2回の報告を書かせていただいた。

参加して下さった全国各地の制作者の方々と、報道部門選奨委員の皆さんの発言のポイントをまとめたものだ。

詳細は本誌をご覧いただきたいが、この報告文の最後は、こんなふうにさせていただいた・・・


その後、会場の学生から「テレビニュースがつまらなく感じるとしたら何が原因か」という厳しい質問が飛び出した。これにパネラー全員がひと言ずつ答えていったのが、全体のまとめとなった。

佐藤一弘(関西テレビ)
 「間違えた時はしっかり認める。しかし過剰に反応して委縮しては
  ならない」
東野 欣(毎日放送)
 「行政側にとって問題はなくても、生活者から見たらどうなのかを
  追及すべき」
岩田敏志(NHK)
 「会社も社会も目先の利益を追う傾向にある時代。小さなスパンで
  効果を求めないようにしたい」
半田俊介(朝日放送)
 「効率的な取材だけだとニュースはつまらない。関西には面白い
  ニュース番組がたくさんあるので、ぜひ見にきて欲しい」
福浜隆宏(日本海テレビ)
 「主観が大事。自分が取材に行き、編集して、スタジオでしゃべる
  という現在のスタイルを今後も続ける」
山谷 博(札幌テレビ)
 「ニュースの送り手が冒険心を失くし、サラリーマン化したら
  駄目になる」

全国各地で展開されている報道活動を共有する「場」として、このシンポジウムを継続したい。


・・・そう、ぜひ来年もやりましょう。

『課外授業ようこそ先輩』の反響

2009年12月28日 | テレビ・ラジオ・メディア

放送後、何人かの方から、感想の電話やメールをいただいた。

やはり、反響があると嬉しい。

テレビの向こう側にいて下さった、いくつもの知った顔が思い浮かんだ。


頂戴したメールの一部・・・

五十嵐さんの「失敗は神様からの贈り物。失敗はチャンス。」という言葉と、五十嵐さんとかかわる子どもたちの考え方、表情の変化(会長と呼ばれていた子のいい表情!)が印象的でした。

五感をつかって創る、未完成や偶然の面白さの魅力・・・。子どもって吸収が早いですね。

「段ボールには、無限の可能性がある」=「子どもの発想や表現が持つ無限の可能性」をオーバーラップさせながら観てました。

仕事では、結果や資料づくりなどに追われ、プロセスを軽視しがちだった自分を反省するとともに、完璧がすべてではないことも改めて考えさせられた番組でした。ありがとうございます。


また別のメール。こちらは女性・・・

娘にチャンネルを変えられないようにリモコンを持って見ていました。物を作る事の楽しさが伝わって来ました。

五十嵐さんの言葉の中で“おみこしを持って街を歩くと見た人が笑顔になる。アートは見た人を笑顔にする。”本当にそうだなと思いました。

中嶋さんのナレーションもよかったです。こども達にも、いい経験だったと思います。素敵な番組をありがとうございました。


・・・こちらこそ、ありがとうございました。ご覧くださった全ての皆さんに、感謝です。

初“梅に鶯”

2009年12月27日 | 日々雑感

庭の梅の木に、気の早いうぐいすがやってきた。

梅の花の第1号も間近だ。

無事放送!

2009年12月27日 | テレビ・ラジオ・メディア

今朝、『課外授業 ようこそ先輩』五十嵐威暢篇が、無事放送された。

見て下さった皆さん、ありがとうございます。

「おもいをカタチにしてみよう」という五十嵐さんのメッセージを受けて、滝川第三小学校6年2組の生徒たちが作った「お神輿」が、滝川の町を練り歩いた。

このラストは、番組を企画したときから「ぜひ見てみたい(実現したい)」と思っていたシーンだ。

オンエアの画面に、ロケ現場での、子どもたちの元気な顔や掛け声が重なった。

北海道での放送は“時差編成”となるため、1月10日(日)午前10時50分からだ。

第三小のみんな、お楽しみに。

明日の朝、待望のオンエア!

2009年12月26日 | テレビ・ラジオ・メディア

『課外授業 ようこそ先輩』五十嵐威暢篇が、明朝8時25分から、NHK総合で放送される。

はがきを受け取って下さった方、お知らせメールを見て下さった方などから連絡をいただいた。

お久しぶり、という人も多い。

こういう機会に、また、ご縁がつながっていくのも、番組制作の嬉しい余禄だ。

札幌の藤島ディレクターからは、「やはり、なんか終わったという淋しさが残りますね(笑)」というメールが届く。

そうなのだ。番組の完成、そして放送は確かにゴールであり、ほっとしたり、嬉しかったりするのだが、一方では、どこか寂しい。

それは、祭り(しかも自分たちで作った祭り)の終りと同じ寂しさだ。

まあ、あと何時間か、オンエアが無事終了するのを見届けるまで、この祭りは続いている。

*****************************************************

『課外授業 ようこそ先輩』
 おもいをカタチにしてみよう ~彫刻家 五十嵐威暢~

NHK総合テレビ
 2009年12月27日 (日) 午前8時25分より


ナレーター:中嶋朋子
ディレクター:藤島保志
プロデューサー:碓井広義/原 徹(NEP)
制 作:アウンビジョン

詳細情報(番組サイト)
http://www.nhk.or.jp/kagaijugyou/next.html

*****************************************************

久しぶりのプロデュース番組。

ご覧いただければ、幸いです。

今年の放送界3大ニュース

2009年12月26日 | メディアでのコメント・論評

毎年この時期、新聞各紙には、政治、経済から芸能までを網羅した「今年の回顧」といった内容の特集が並ぶ。

今日の『産経新聞』は、「今年の芸能・メディア界は」というタイトルで、3人(梨元勝さん・堀井憲一郎さん・碓井)の談話を掲載。

それぞれが今年の芸能・メディア界を振り返り、最後に“私が選んだ3大ニュース”を挙げている。

ちなみに、梨元さん、堀井さんが選んだのは、以下の通りだ。

【梨元勝さんが選んだ今年の芸能界3大ニュース】
 (1)女優の酒井法子、覚醒(かくせい)剤事件で逮捕され、有罪判決
    受ける
 (2)女優の沢尻エリカ、入籍から所属事務所による契約解除など一
    連の騒動
 (3)ジャニーズの東山紀之、女優の木村佳乃と熱愛発覚

【堀井憲一郎さんが選んだ今年のテレビ3大ニュース】
 (1)視聴者受けを狙ったニュースのワイドショー化
 (2)バラエティーの要素を取り入れたスポーツ番組が予想以上に受
    け入れられた
 (3)大作ドラマが“こけた”


そして、私が担当している「放送界」のパートは、次のような記事になっている。


■「制作費削減」の影大きく

 東京工科大教授(メディア論)碓井広義さん

今年の流行語大賞は「政権交代」だったが、テレビの世界の流行語は「制作費削減」。テレビ局の経営問題にしろ、番組の中身にしろ、このキーワードがテレビ界全体を覆った一年だった。

不況による広告収入の減少で、在京民放キー局の9月中間連結決算は、全5社が減収となった。TBSホールディングスは平成12年に中間連結決算を公表して以来、初の赤字転落。フジ・メディア・ホールディングスとテレビ朝日も減益だった。

この結果、バラエティーや情報番組、報道の分野にまで経費削減の波が押し寄せた。これが番組の質の低下につながり、皮肉にも自分たちで作った「放送倫理・番組向上機構」(BPO)が相次いで勧告や意見を出すなど“活躍”することになった。

それが最も顕著に出たのが日本テレビの「バンキシャ問題」だ。7月に出された勧告では、裏付け不十分のずさんな取材、安易な募集サイトの利用など、虚偽報道を引き起こした原因が指摘された。だが、その根底には、コストをかけられない不十分な制作体制があるのではないか。

今年はテレビ局がデジタルによるサービス拡充にかじを切った年でもあった。特に9月末、テレビ朝日とTBSがユーチューブとの提携を発表したことは、無料動画を半ば敵視してきたテレビ局として、大きな姿勢の変化だ。無料であっても、まず自分たちに目を向けてもらうことが必要ということだろう。

有料動画配信も広がりを見せており、今後は新たな番組を始める際、ネットでの活用が常に念頭に置かれることになる。ゆくゆくはタレントとの契約形態にも影響が出てくるはずだ。

また、経費削減の影響から、大物キャスターの降板が相次いだ。ただこれは、これまで陰に隠れていた人が出ることで、一種の世代交代が進んだという見方もある。(談)

【碓井広義さんが選んだ今年の放送界3大ニュース】
 (1)バンキシャ問題で日本テレビ社長辞任
 (2)中間連結決算で在京キー局全社が減収
 (3)民放2社がユーチューブと提携
(産経新聞 2009年12月26日)


今年も、あと6日だ。

ついに“飛び道具”の「紅白歌合戦」

2009年12月25日 | テレビ・ラジオ・メディア
以前、週刊誌の記者の方と、「紅白歌合戦」について話をしたことがある。

まだ出場歌手も決まっていない頃だったが、NHKは何か秘策を練っているのだろうか、と聞かれた。

その時、私が“飛び道具”として挙げたのがスーザン・ボイルさんで、「やってもおかしくないですよ」と答えた。

でも、本当にやっちゃうとは(笑)。

新聞によれば・・・

英国の人気オーディション番組からスターとなった英歌手スーザン・ボイル(48)が、大みそかのNHK紅白歌合戦に特別ゲストとして出演することが23日までに内定した。関係者によると、現在、来日して日本で歌うか、英国からの出演になるか最終調整の段階という。来日が実現すれば、初めて日本で生声を披露することになり、同番組史上でも最大級の目玉になりそうだ。
(日刊スポーツ 2009年12月24日)

・・・実際にスーザン・ボイルさんが登場すれば、一応、私も“そのコーナー”は見ると思う。

でも、子ども時代のように、「紅白」全体にお付き合いすることは、もうない。

ならば、「紅白」そのものが無くなってもいいか。

いや、別に困りはしないが、無理やり無くすこともない。

“長寿”と名のつくものは、できれば、そのままにしておいて欲しい。

「知らないうちに無くなっちゃったね」みたいな、自然消滅(?)がいい。

というか、下手な“延命処置”など、して欲しくない。

寿命まで十分に生きたのであれば、緊急手術だとか、副作用もある強いクスリだとか、ましてや“飛び道具”を使うような派手なことはしないでもらいたいのだ。

せいぜい桑田佳祐さんが、「紅白」が静かに天寿を全うすることを祈って、“臨終ソング”「君にサヨナラを」を歌ってくれればよかったのだが(笑)。

そうですか、スーザン・ボイルさんですか。

小春日和のイヴ

2009年12月24日 | 大学

世間はクリスマス・イヴだそうですが、本日の東京地方は小春日和の晴天。

八王子のキャンパスも、雪の断片さえ見えない。

晩秋~初冬~真冬といった季節のメリハリが、どんどん希薄になっているのは確か。

大丈夫か?冬。

大丈夫か?イヴの恋人たち(笑)。

マンモシ博士

2009年12月24日 | クルマ

この間、「マンモシ博士」にお会いした。

マンモス、いやマンモシ博士は、NEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)に所属する「雪道研究家」だ。

冬の高速道路での「マンがいち、モシかして」に備えよ!・・というのがマンモシ博士の主張。

北海道の大学にいた頃、凍結した高速道路で急ブレーキをかけて大きくスリップし、ひじょ~に怖い思いをしたことがある。

クルマが路面を滑っていく時の、あの無力感(笑)はただ事ではない。

マンモシ博士に学んでおけばよかったのだ。

三位一体ハガキ

2009年12月23日 | テレビ・ラジオ・メディア

書く。ひたすら書く。

宛名、そして“ひと言”を添える。

『課外授業 ようこそ先輩』の「五十嵐威暢篇」の放送は、今週の日曜(27日)。

そこで、“番組のお知らせ”の特製ハガキに、「メリークリスマス!」と「ハッピーニューイヤー2010」も刷り込んでみた。

つまり、このハガキは、「年賀状」と「クリスマスカード」と「番宣ハガキ」が三位一体となった、欲張りなものだ(笑)。

そうなると、25日のクリスマスには届いていなければならない。

さあ、大変。

だから、書いている。ひたすら書いている。

ソリの出発時間が迫っているのに、まだプレゼントを白い布袋に詰め込んでいるサンタさんの気分だ(笑)。


*****************************************************

『課外授業 ようこそ先輩』
 おもいをカタチにしてみよう ~彫刻家 五十嵐威暢~

NHK総合テレビ
 2009年12月27日 (日) 午前8時25分より
北海道での放送は
 2010年 1月10日 (日) 午前10時50分より

NHK BS2
 2009年12月29日 (火) 午後3時30分より


ナレーター:中嶋朋子
ディレクター:藤島保志
プロデューサー:碓井広義/原 徹(NEP)
制 作:アウンビジョン

「ラッパ屋」の新作がやってくる

2009年12月23日 | 舞台・音楽・アート

劇団「ラッパ屋」の公演案内が届いた。

鈴木聡さん書き下ろしの新作は「世界の秘密と田中」だ。

これまでも、「斉藤幸子」だの「凄い金魚」だの、いつも人を喰ったというか、とぼけたようなタイトルで煙に巻くのが鈴木流。

それにしても「世界の秘密」って何?「田中」って誰?(笑)

まあ、それはきっと1月の公演を見れば分かるんでしょう。楽しみにしておきます。

思えば、1993年の舞台「アロハ台風」が私の「ラッパ屋」初体験で、以来16年も“追っかけ”をやっている。

70年代の「つかこうへい事務所」を除けば、一番ごひいきの劇団になってしまった。

つかこうへい脚本・演出の、三浦洋一・加藤健一・平田満らによる「熱海殺人事件」の衝撃は今も忘れられない。


「世界の秘密と田中」は、1月9日~17日、紀伊国屋ホールで上演される。

ラッパ屋といえば新宿「シアタートップス」というイメージだったが、今年の3月に閉じてしまった。寂しいねえ。

いやいや、そんなことを嘆いていても仕方がない。紀伊国屋ホールもまた、ラッパ屋にとっては馴染みの小屋になっている。

正月早々、ラッパ屋が見られるだけでも嬉しいじゃないの。大いに期待しよう。

フジテレビの「ジャーナる」って・・・

2009年12月22日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

『日刊ゲンダイ』に連載しているコラム「テレビとはナンだ!」。

今週は、フジテレビ「情報エンタメLIVEジャーナる!」をめぐって書かせてもらった。


見出し:

フジ「ジャーナルる」のJAL特集は“読後感”が悪かった

コラム本文:

フジテレビ「情報エンタメLIVEジャーナる!」。

情報番組だが、報道の要素も入れ込んでの“ジャーナる”らしい。

先日の特集は「密着!ボーナスゼロ“JAL家族”の現実」。

存続の危機の中での“ボーナスなし”は「私たちもここまで我慢してますよ」というアピールだったが、世間の目は冷ややかだ。そこにこの特集である。

登場したのはグループ企業の社員(33歳)。飛行機がバックするのを助ける仕事に従事し、元CAの妻と4人の子供がいる。

月給は約30万円。夏のボーナスは43万円だったがこの冬はゼロ。妻はパートを増やし、夜勤明けの夫が子供の面倒をみる。

それでも夫は会社への不満は口にせず、妻に向って「事故を起こせない仕事だから、安全に頑張っていかなきゃ」と決意を述べたりする。

健気で明るい家族だ。よく頑張っているのも事実。

しかし、この一家が典型的な“JAL家族”とはとても思えない。年収2千5百万円ともいわれるパイロットたちはどうなっているのか。

待遇が世間並みの系列会社ではなく、JAL本体の「現実」が見たかった。

しかもスタジオでのトークや解説は、JALの話ではなく子ども手当に関することばかり。

ならば、この特集VTRは何だったんだ? 

情報でもない、報道でもない、タイトル通りの奇妙な“読後感”だけが残った。
(日刊ゲンダイ 2009年12月22日付)


・・・元々は、山本モナのスキャンダルでミソをつけた「サキヨミ」の枠。

こういう場合、枠自体に、な~んとなく“汚れちゃった”感がある。もしくは“不運”な感じ。

せっかくの生放送なんだけど、それがあまり生かされているとは思えないのも残念です。

それと、「情報エンタメLIVEジャーナる!」って、やっぱりヘンなタイトルだよねえ。特に「ジャーナる」としてしまう言語感覚が、どーにも(笑)。