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碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

『松本清張◎黒の地図帖』で清張ワールドを楽しむ

2010年03月01日 | 本・新聞・雑誌・活字

3月になった。

春も近い。

卒業式、引越しなど、何かしら“動き”や“変化”を思わせる時期だ。

また、年度末ということで気ぜわしい面もあるが、まあ、何とか乗り切りましょう。


さてさて、出版界では、昨年からの「生誕100年」というムーブメントのおかげで、松本清張や黒澤明に関する出版物がどんどん出てくる。

新たな角度から、ご両所を知ることができて、実にありがたい。

「太陽の地図帖」シリーズの新刊『松本清張◎黒の地図帖~昭和ミステリーの舞台を旅する』(平凡社)も、その一冊だ。

小説篇、ノンフィクション篇と分けて、主要作品とその舞台を紹介している。

見やすいオリジナル地図。

簡潔でいて、中身の濃い解説。

監修は清張研究の第一人者・郷原宏さん。

川本三郎さん、泉麻人さん、みうらじゅんさんといった執筆メンバーも嬉しい。

この“地図帖”を眺めながら、あらためて思う。

清張ワールドは広くて深い、と。