3月になった。
春も近い。
卒業式、引越しなど、何かしら“動き”や“変化”を思わせる時期だ。
また、年度末ということで気ぜわしい面もあるが、まあ、何とか乗り切りましょう。
さてさて、出版界では、昨年からの「生誕100年」というムーブメントのおかげで、松本清張や黒澤明に関する出版物がどんどん出てくる。
新たな角度から、ご両所を知ることができて、実にありがたい。
「太陽の地図帖」シリーズの新刊『松本清張◎黒の地図帖~昭和ミステリーの舞台を旅する』(平凡社)も、その一冊だ。
小説篇、ノンフィクション篇と分けて、主要作品とその舞台を紹介している。
見やすいオリジナル地図。
簡潔でいて、中身の濃い解説。
監修は清張研究の第一人者・郷原宏さん。
川本三郎さん、泉麻人さん、みうらじゅんさんといった執筆メンバーも嬉しい。
この“地図帖”を眺めながら、あらためて思う。
清張ワールドは広くて深い、と。