碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

『家畜人ヤプー』の復刊

2010年03月18日 | 本・新聞・雑誌・活字

ここ数年、手塚治虫や白土三平の作品がいくつも復刊されて嬉しい限りだが、よもやこの作品まで甦るとは思いませんでした。

作:石ノ森章太郎、原作:沼正三 『劇画 家畜人ヤプー【復刻版】』(ポット出版)。

さすがの巨匠も、原作を全部漫画にするのは大変だったのか、かなりの部分が「原文」のまま、つまり文章として挿入されている。

とはいえ、文字で表現された“奇想”を、ここまでビジュアル化した腕力は尋常ではない。

いやあ、今、こうして読み返してみても、やはりドエライ作品です(笑)。

『週刊新潮』で「ゲゲゲの女房」についてコメント

2010年03月18日 | メディアでのコメント・論評

発売中の『週刊新潮』(3月25日号)で、NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」についてコメントしている。

放送時間を8時からに“前倒し”という異例の措置が話題だが、中身も結構楽しみなのだ。

記事の見出しは、<174㌢松下奈緒が背負う「ゲゲゲのノルマ」>。

本文では、ヒロインの松下奈緒に関して、その長身ぶり、NHKとの因縁などが書かれている。

また、記事の最後は、NHK関係者の、視聴率18%は超えたいという意気込みになっている。

そして、私のコメント部分は・・・


「最近は等身大の若い女の子の生活を描いた作品が多く、主人公への感情移入がしにくかった。戦中、高度成長期を生き抜いた“女一代記”は、原点回帰です」


・・・かつての朝ドラのような“女一代記”は、演じる側も、制作側も大変だろうが、水木しげる夫人の半生に着目したのは悪くないと思うのだ。

あの奥さまの支えなくしては、水木先生も鬼太郎も(笑)、世に出られなかったかもしれない。

“原点回帰”ドラマのスタートは、3月29日だ。