碓井広義ブログ

<上智大学教授のメディア時評> 見たり、読んだり、書いたり、話したり、時々考えてみたり・・・

ちょっと不条理劇みたいな、WOWOWのCM

2017年10月31日 | 「日経MJ」連載中のCMコラム



日経MJ(日経流通新聞)に連載しているコラム「CM裏表」。

今回は、WOWOW「出会い」篇を取り上げました。


WOWOW「出会い」篇
不条理劇のよう
2人のかけあい

駅のホーム。5つ並んだ椅子の両端に若い男女(柳楽優弥さんと有村架純さん)が腰かけている。ただし2人の離れ具合からすると恋人などではなさそうだ。

突然、男が「幸せなら手をたたこう」のメロディで、「♪フフフフン(鼻歌)に入ろかな。やっぱり、やめよかな」と歌い出す。女は怪訝な表情で「すみません、そのフフフフンって何ですか?」と訊ねる。確かに「フフフフン」の部分が気になるが、少し変わった娘だ。

すると男は「逆になんだと思う?」と聞き返し、「俺にも分からないんだよ」と真顔で言う。こちらも相当変わっている。“とらえどころのない若者”を演じさせたら抜群の柳楽さん、まさに面目躍如である。

2人が待つ列車はまだ来ない。いや、本当に列車が来るのかどうかも分からない。今日は来ないが、明日は来るのかもしれない。そして、「フフフフン=WOWOW」で正しいのか。まるで不条理劇の一場面を見ているようだ。

(日経MJ 2017.10.30)


【気まぐれ写真館】 芝公園で  2017.10.30

2017年10月31日 | 気まぐれ写真館
東京タワー、かなり好きです(笑)

週刊朝日で、「秋ドラマ」についてコメント

2017年10月30日 | メディアでのコメント・論評


秋ドラマ採点
米倉涼子「ドクターX」が独走、
篠原涼子「民衆の敵」は大コケの予感 

民放各局の勢いが表れる秋ドラマの視聴率競争。トップは、米倉涼子主演の「ドクターX 外科医・大門未知子」(テレビ朝日系)だ。

決め台詞「私、失敗しないので」で知られる医療ドラマは、視聴率でも失敗と無縁のようだ。初回20.9%(ビデオリサーチ調べ・関東地区、以下同)と、他を大きく引き離している。

今期のテレ朝は、初回視聴率2位の「相棒シーズン16」(15.9%)や5位の「科捜研の女シーズン17」(12.3%)など、人気の連作をそろえた。冒険をしない方針のようにみえる。

上智大学の碓井広義教授(メディア文化論)は言う。

「強い作品を並べてとことん勝とうという姿勢で、視聴率を稼げるときに最大限稼ぐねらいでしょう。連作を長年見る視聴者へのサービス期間という面がある一方で、次の目玉作を着々と準備していると思います」


ヒット作が続くテレ朝の牙城を切り崩そうと躍起なのが、「逃げるは恥だが役に立つ」を昨秋大ヒットさせたTBS。「半沢直樹」「下町ロケット」に続く池井戸潤原作の、「陸王」(14.7%)を日曜夜9時に据えた。

金曜夜10時は、産科が舞台の医療ドラマ「コウノドリ」。初回視聴率(12.9%)は「陸王」に続き、4位に食い込む。主演綾野剛で、脇を固めるのは星野源に坂口健太郎と充実の“塩顔”ラインアップ。心待ちにする女性が多い作品で、テレビ評論家の吉田潮さんも「今期の一押し」という。

「出産が抱える問題をリアリティーたっぷりに描いている。流産や育児ストレスなどシリアスなテーマにも踏み込んでいて、きれいごとだけじゃないお産の現場をちゃんと映し出している。性教育として、中高生も見るといいと思いますよ」

さらに、宮藤官九郎脚本の「監獄のお姫さま」もTBSの推しドラマ。「逃げ恥」「カルテット」と好調作が続く火曜夜10時枠の“肝いり作”だ。過去に罪を犯した女性らが手を組み、男に復讐するストーリー。

主演の小泉今日子に加え、満島ひかり、菅野美穂、森下愛子、夏帆ら、豪華出演者がそろう。初回視聴率も9.6%とまずまずの仕上がりになっている。

「年を重ね、人生の深みも感じさせてくれるメンツがそろった。豪華女優陣による、演技勝負の場としても楽しめます」(碓井教授)


ドラマ評論家の成馬零一さんも、「今期一番の期待作」と評する。

「クドカンならではの冒険が随所に見られる異色ドラマ。最終話まで続けて見ないと腹落ちしない、パズル的な作りでは。視聴者に媚びず、安直な作りに走らない姿勢は、“ドラマのTBS”ならではのプライドと器の大きさを感じます」

女性が団結して男性に立ち向かう構図は、綾瀬はるか主演の「奥様は、取り扱い注意」(日本テレビ系)も同様だ。元特殊工作員の綾瀬が専業主婦となり、近所のトラブルを仲間と解決するストーリー。初回視聴率(11.4%)も好調で、視聴率3冠を守る日テレの意地を感じる作品となった。

「綾瀬のアクションシーンも見どころの一つ。NHK『精霊の守り人』での訓練の成果もあり、さすがと思わせる動きです。脚本は、小説『GO』で直木賞を受賞した金城一紀。クドカンが描く“女性の団結”と対比させながら見るのもおもしろいですよ」(成馬さん)

一方で、今秋のドラマでもさえないのがフジテレビ。“月9”に据えた篠原涼子主演の

「民衆の敵 世の中、おかしくないですか!?」は、初回視聴率9.0%。テレビ界では早くも“大コケの予感”との評がある。

「庶民派でやんちゃな女性が異世界で頂点をめざすという、フジの大好きな構図。ですが、この設定はもはや今の世ではありえなさすぎて、チープに映る。視聴者に媚びる感じの篠原涼子の小芝居も、どうしても鼻につきます。脇には石田ゆり子や高橋一生と、良いメンツがそろっているのに、残念です」(吉田さん)

今秋のドラマは「久々の豊作」とも言われる。碓井教授、吉田さん、成馬さんともに「しっかり腰を据えて見たいと思わせる作品ぞろい」と口をそろえる。

秋ドラマの視聴率競争、視聴者の審判はいかに?(本誌 松岡かすみ)

(週刊朝日 2017年11月10日号)

HTB「イチオシ!モーニング」 2017.10.28

2017年10月29日 | テレビ・ラジオ・メディア














ゲストの「ミルクス本物」澤田樹さん

週刊朝日で、ドラマ「陸王」の阿川佐和子さんについて解説

2017年10月28日 | メディアでのコメント・論評


TBS「陸王」好スタート 
阿川佐和子の“意外な”女優力

今月始まったTBSドラマ「陸王」は、第1話の視聴率が14.7%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)と好スタートを切った。原作は人気作家の池井戸潤。安定した視聴率が続きそうだが、連ドラの初レギュラー出演となる作家でエッセイストの阿川佐和子の好演も話題だ。

老舗足袋店「こはぜ屋」の縫製課リーダー、正岡あけみを演じる。課員の女性を引っ張り、鍵となる「マラソン足袋」の開発に大きく関わる存在。第1話の「絶対間に合わせるよ!」と従業員たちを大声で鼓舞する場面も印象的だった。

今回の出演について、「まさに青天のへきれき」とコメントしていた阿川。今の心境を尋ねると、「演技は初めてではないけれど、素人なので自然体でいいのかなと思っていました。すると、監督に、『自然体じゃダメ。大きな声でハッキリと』と言われました」という。

「大きな声でハッキリと」の演技をするために思い浮かんだのが、趣味のゴルフのプレー。「ボールがとんでもないところに飛んだとき、キャディーさんと一緒に『ファーーー!』と言うんですが、本当におなかから大声を出さないといけない。そうか、その気持ちでやればいいのかと」

第1話でみせた「絶対間に合わせるよ!」のセリフの説得力は、ゴルフ場で培われたのかもしれない。

「今回の役どころは、そんな声を出す元気なおばちゃん。それを忘れないよう、ずっと大きな声でやるようにしています。ドラマの現場以外でも大きな声が出てしまい、あけみの癖がついていてびっくりです」

TBSテレビ宣伝部の川鍋昌彦氏は「演技の専業ではない方と思えないほど。阿川さんが現場にいらっしゃると、雰囲気がパッと明るくなります」と話す。

上智大の碓井広義教授(メディア文化論)は、阿川の姿を「画面が生き生きして、ドラマに“点”を打つような存在」と評する。

「視聴者は、作家・阿川さんがドラマでどう演じるのかな、とみる。俳優でない人が出演する場合、元のイメージによってフィクションから現実に引き戻されることがあります。ただ、今回の役は仕事に誇りを持ちながらみんなのために筋を通す女性で、視聴者が抱く阿川さん像とリンクする。とてもうまい起用と感じました」


今後のドラマの見どころについて、阿川に聞くと、

「マラソン足袋の開発とは別のベクトルで、登場人物がそれぞれの立場で何かと戦っている。視聴者の方々も、その誰かの生き方に思い入れをもって見て頂けるかなと思います」

話の展開とともに、連ドラ女優として疾走する阿川からも目が離せそうにない。【本誌・太田サトル】

(週刊朝日 2017年11月3日号)

【気まぐれ写真館】 札幌 秋の夜 2017.10.27

2017年10月28日 | 気まぐれ写真館
すすきの


豊平川沿い

HTB「イチオシ!」 2017.10.27

2017年10月27日 | テレビ・ラジオ・メディア
HTB北海道テレビ「イチオシ!」





















ヒロさん、ゲストの大泉洋さん






【気まぐれ写真館】 札幌駅 2017.10.27

2017年10月27日 | 気まぐれ写真館
札幌駅コンコース



紅葉は終了直前

週刊新潮で、「秋ドラマ」についてコメント

2017年10月27日 | メディアでのコメント・論評


秋ドラマ視聴率戦争 
「米倉涼子」に放たれた刺客は「綾野剛」

各テレビ局による秋ドラマの視聴率戦争の火蓋が切られた。現在のところ、初回から高視聴率を叩きだした「ドクターX」(テレビ朝日)の独走状態にある。果たして、続々と放送が始まるライバルの中に、刺客となるドラマはあるや否や。

シリーズ5を迎えた米倉涼子主演「ドクターX~外科医・大門未知子」(木曜21時)は、初回から20・9%の視聴率をマーク。お馴染みの決めゼリフ、「私、失敗しないので」が飽きられることなく、依然として圧倒的な人気を見せつけている。

「このドラマは『水戸黄門』化していると言えますね」

とは、コラムニストの林操氏である。

「善人の穏やかな生活を悪人が脅かし、正義の味方が登場して問題を解決するという勧善懲悪の構図が出来上がっています。“控えおろう、この紋所が……”と同じ役割で、彼女の決めゼリフが、お年寄りも含めた幅広い層に受けているのでしょう」

安易に路線を変更しない、と言えば聞こえはいいが、今期のテレ朝は他に、「相棒season16」(水曜21時)や「科捜研の女 第17シーズン」(木曜20時)といった連作があることから、一度当てたら冒険は一切しない傾向とも言える。

その牙城をどうにか切り崩そうとする他局に目を向ければ、本家「水戸黄門」の制作局で「ドラマのTBS」は、「半沢直樹」「下町ロケット」に続いて池井戸潤原作、役所広司主演の「陸王」(日曜21時)を投入。これまでと同様に、手堅い作りだが、注目すべきは、別にある。テレ朝に対抗するかのように、医療モノで真っ向勝負は、綾野剛主演の「コウノドリ」(金曜22時)。実在する産婦人科医をモデルにした漫画が原作で、2年前にヒットしたドラマの続編となる。

ライターの吉田潮氏は、

「原作は出産を扱うリアルな現場を描いていますが、ドラマでも安直に作らず、真摯に制作しています。流産などのシリアスなテーマも取り上げていて、斬り込んでいながら、ハートフルな主人公の役柄をしっかりと再現し、『ドクターX』と対極にあるようなドラマといえます。前回も視聴率は10%を超えていたので、今回はそれを上回るかもしれません。安心して見られる大人のドラマです」

星野源や坂口健太郎が脇を固め、女性ファンを獲得するのは間違いなさそうだ。

“大穴”の期待

翻って、視聴率三冠の座を守る日テレは、男性ファンを意識したのか、綾瀬はるか起用の「奥様は、取り扱い注意」(水曜22時)が、初回11・4%と好調だ。

日テレ関係者も、

「ウチの一押し。彼女がスタントマンなしで演じるアクションシーンが見どころ」

過去に特殊工作員だった綾瀬が、専業主婦となって、近所のトラブルを解決するという突飛なストーリーだが、上智大学の碓井広義教授(メディア文化論)は、

「確かにアクションが格好良く決まっています。彼女が昨年から出演しているアクションを多用したNHKドラマ『精霊の守り人』における訓練の成果でしょう。初回は、見た目はほんわかした彼女が、知人のDV夫を懲らしめるというギャップが際立っていました。ただ、気になる点は、ご近所トラブルを腕力で解決するというのがパターン化しないかどうか。毎回同じだと、視聴者は飽きてしまいます」

特殊工作員の能力はアクションだけではないから、如何に問題解決のバリエーションを見せることができるかに掛かっているようだ。


このところ低調なフジテレビは、夏にヒットした月9ドラマ「コード・ブルー」に続けて巻き返しを図りたいところ。今回、同じ枠で放送される「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?」は、主婦の篠原涼子が市議会議員となり、政界や社会にはびこる悪をぶった切るというストーリー。もっとも、衆院選の影響で、放送開始が1週延期となり、

「のっけから味噌を付けてしまいました。しかも、ドラマより、現実の選挙の展開が面白過ぎます。このままではドラマが陳腐に見えてしまうのでは」(林氏)

一方、前宣伝がほとんどなかったため、初回の視聴率は7・6%と振るわなかったが、浅野忠信と神木隆之介主演の「刑事ゆがみ」(木曜22時)は、今後、“大穴”になると期待が掛かる。先の吉田氏が、

「最近の刑事ドラマに群像劇が多いなかで、このドラマは、2人の演技をじっくり見ることができます。浅野の存在感も空気感もいいし、神木の頼りない刑事姿もはまっている。いまのところ、全局の中で一押しです」

と言えば、碓井氏も

「型破りな役の浅野と、成績優秀でも腹黒い役柄の神木の掛け合いがいい。口コミで“普通の刑事ものと違う”と広がったら、もっと数字にあらわれそう」


今からでもまだまだ間に合う「秋ドラマ」。その戦いは始まったばかり。

(週刊新潮 2017年10月26日号)


「ドクターX」――不易と流行の絶妙なバランス

2017年10月26日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評



テレビ朝日系
「ドクターX ~外科医・大門未知子~」
不易と流行の絶妙なバランス

ドラマのシリーズ物は、おなじみのメンバーが、おなじみのストーリーを演じるだけになった途端、視聴者が飽き始める。ベースとなる世界観を変えずに、細部は時代や社会とリンクさせながら変えていくこと。それをしっかり実現しているのが、米倉涼子主演ドラマ「ドクターX ~外科医・大門未知子~」(テレビ朝日系)だ。

たとえば今シリーズの初回。舞台となる東帝大学病院に、初の女性院長(大地真央)を誕生させた。彼女のモットーは「患者ファースト」。医学界や医師たちに清廉性を求めることから、ニックネームは「マダム・クリーン」だ。結局、不倫問題でクビを切られたが、出だしのインパクトとしては十分だった。

また普通なら、この女性院長を数週間は活用すると思うのだが、たった1週で舞台から下げてしまったことも驚きだ。「もったいない」と考えるより「贅沢感」を、そして「スピード感」を大事にしたのだろう。

それは第2話も同様だ。このシリーズから登場した「ゆとり世代の医師」の一人、伊東亮治(野村周平)を軸に物語が展開されたが、伊東は医師をやめてミュージシャンを目指すことに。好演した野村も1回限りだった。

一方、ブレない大門はもちろん、神原(岸部一徳)や麻酔科医の城之内(内田有紀)、蛭間(西田敏行)と取り巻き連中などの“変わらなさ”にホッとする。不易と流行の絶妙なバランスだ。

(日刊ゲンダイ 2017.10.26)

週刊新潮で、ドラマ「民衆の敵」についてコメント

2017年10月24日 | メディアでのコメント・論評


「豊田真由子」頼りのフジ
「篠原涼子」ドラマ 放送前から大コケの懸念

ようやく復活の兆しが見えたのも束の間、やっぱり「違っただろーー!」と突っ込まれるのがオチか。篠原涼子(44)主演で、今月23日から始まるフジテレビの「月9ドラマ」では、(c)豊田真由子バリのあの名セリフも飛び出すそうな。もっとも、局内では放送前から大コケするとの話題で持ちきりだとか……。

先月放送終了した月9ドラマ「コード・ブルー」は、関東地区の平均視聴率14・8%を記録。同じ時期のドラマとしては全局で最も高い数字を叩きだし、低迷状態が続くフジの宮内正喜社長も上機嫌だ。9月29日の定例会見では、

「この作品でドラマ復活の狼煙(のろし)が上がった」

と威勢のいい発言が飛び出した。が、後続の新ドラマによって、これが糠喜びになりそうなのである。

新しく始まる月9ドラマのタイトルは「民衆の敵」。仕事をクビになって生活に困窮した、篠原演じる主人公の主婦が、議員報酬を目当てに市議会議員に。市政や社会悪を相手に奮闘するというストーリーで、人気絶頂の高橋一生やお笑いコンビ・トレンディエンジェルの斎藤司も出演する。

だが、フジテレビ関係者によれば、

「主人公が立候補を思い立った時点で選挙期間は始まっていて、それでも当選する。ドラマといえど無茶苦茶です。しかも、女性市長vs.市議会のドンといった構図のなかで、新米の主婦議員が待機児童や介護といった問題をブッタ斬るんですが、小池知事と都議会の対立を下敷きにしているのがミエミエ」
さらにドラマの中には、なんと、あの人の名セリフも登場するという。

「第3話で斎藤さんが飲み屋の女将さんから“ハゲーー!”と怒鳴られるシーンがあります。もちろん、豊田真由子前議員を意識してですが、現実の世界では解散総選挙になってしまい、放送は投票日の後。豊田さんは落選して過去の人になっている可能性もある。小池さんも国政に立候補するのではと言われているのに、間抜けな話です」(同)

「セシル」を思い出す

すでにドラマは撮影済のため、内容だけでなく、タイミング的にもスベりまくる公算大。「復活の狼煙」も、すでに消えかけているというわけだ。

「実はこのドラマは、当初、月9枠ではなく、木曜22時を予定していたのです。ところが、月9で予定していた主演女優に断られてしまい、急遽、篠原さんのドラマをこの枠に回した。だから、内容は月9よりも高めの年齢層を狙っていたので、社内では、爆死するのではと戦々恐々としています」

とことんツイてない、と言うほかないが、

「あいかわらず、社会の空気が読めていないんですね」

とは、上智大学の碓井広義教授(メディア論)。

「ドラマの設定を聞いて、フジが今夏に放送した『セシルのもくろみ』を思い出しました。『セシル』は、ヤンキーのような主婦が読者モデルになっていく話で、設定に無理があり、結果、大コケしました。今回はモデルを議員に入れ替えただけに見えます。政治や議員に対する関心が高まっているなかで、金目当てで議員を目指すと言われても、共感が持てずに引いてしまうのではないでしょうか」


「セシル」は視聴率の悪さに、回数を減らして事実上の打ち切り。さて、「民衆の敵」はどうなるのか。別の意味で、展開が気になる?

(週刊新潮 2017年10月12日神無月増大号)

【気まぐれ写真館】 台風一過   2017.10.23

2017年10月23日 | 気まぐれ写真館
気温23度 微風

書評した本: 柴田克彦 『山本直純と小澤征爾』ほか

2017年10月22日 | 今週の「書評した本」



「週刊新潮」に、以下の書評を寄稿しました。


天才は天才を知る! 二人の音楽家の深い友情
柴田克彦 『山本直純と小澤征爾』

朝日新書 842円

柴田克彦著『山本直純と小澤征爾』の序には、『オーケストラがやって来た』のプロデューサー、萩元晴彦の名言が記されている。「直純は音楽を大衆化し、小澤は大衆を音楽化した」

2人とも「サイトウ・キネン・オーケストラ」に名を残す齋藤秀雄の門下生。一見対照的な彼らは修業時代から深い友情で結ばれ、互いに尊敬しあっていた。著者は、世界のオザワに「本当に直純さんにはかなわない」と言わせた音楽家にスポットを当てていく。

若い頃から指揮者として、また作曲家として活躍していた山本だが、顔と名前が広く知られるようになるのは1968年、チョコレートのCMがきっかけだ。気球に乗り、真っ赤なジャケットで指揮をする姿には、「大きいことは、いいことだ!」というCMソング以上のインパクトがあった。

驚くべきは山本が手がけた仕事量と質の高さだ。指揮者の仕事と同時並行で、『男はつらいよ』などの映画音楽、『8時だヨ!全員集合』をはじめとするテレビ番組のテーマ曲を作り、『オケ来た』にも出演。しかし、その過剰なほど幅広い活動ゆえに、クラシック界ではどこか異端視されていたと著者は言う。

山本が69歳で亡くなったのは、小澤との出会いから約半世紀後の2002年6月だ。若き日の山本は小澤にこう言った。「オレはその底辺を広げる仕事をするから、お前はヨーロッパへ行って頂点を目指せ」と。2人の天才は、まさにそれを実践したのである。



樋口尚文 
『「昭和」の子役~もうひとつの日本映画史』

国書刊行会 3024円

『路傍の石』の池田秀一、『砂の器』の春田和秀など“天才子役”へのインタビュー集だ。少年俳優たちの目に、名だたる監督や役者はどう映ったのか。当時の映画やドラマに関する貴重な証言が並ぶ。また、思わぬ人が子役出身だったとわかる「子役列伝」も労作。


歌野晶午 『ディレクターズ・カット』
幻冬舎 1728円

長谷見潤也は制作会社のディレクターだ。報道ワイド番組のコーナー「明日なき暴走」で注目を集めたが、ヤラセによるものだったことが発覚。処分を受けた長谷見は、起死回生を狙って連続殺人犯を追う。映像というマジックの快楽と危うさが事件を加速化させる。

(週刊新潮 2017.10.19号)


デイリー新潮で、「タレント上西小百合」について解説

2017年10月21日 | メディアでのコメント・論評


税金1億7000万円を使って誕生する
「タレント上西小百合」の今後

きたる衆院選に向けて永田町がザワつくさなかの9月25日、上西小百合氏(34)が不出馬を表明した。今後は「タレント的な活動」(記者会見より)を行う旨を明かし、芸能事務所と契約するとも報じられているが、果たして彼女に我々の“血税”はいくら使われたのか――。

2012年12月の衆院選で政界デビューした上西氏を有名にしたのは、15年の“国会サボり”疑惑だった。これを受けて維新の党が除名をしたのが同年4月、以降は無所属の国会議員として活動を続けてきた。

およそ57カ月にわたったその代議士生活に支払われた費用を、政治ジャーナリスト氏に試算してもらうと、  

「まず国会議員には月129万4000円の歳費が支払われます。加えて年に2回“ボーナス”である期末手当があり、これは年間で約600万円。加えて文書通信交通滞在費という“領収書のいらない金”が月100万円です。さらに会派に交付される月65万円の立法事務費があり、上西さんは昨年1月に『大阪未来創造会』が一人会派として承認を受けています。ざっと見積もって、1億7000万円の税金が投入されていますね」

これだけでも驚きの金額だが、上西氏の元秘書はこう打ち明ける。

「前回の総選挙の際には、選挙費用として300万円~500万円が選挙費用として党を介して支給されていますし、忘れていけないのが上西さんの父も公設秘書として雇われていた点。給与と退職金あわせて、2000万円は税金から出ているでしょう」

「サンジャポ」ギャラにケチ

とはいえ国会議員、何かと支出も多いのでは――元秘書が続ける。 

「とんでもない、彼女は“シブチン”ですよ。例えば、選挙活動のために東京にいる秘書を地元に呼ぶ時、普通はホテルを手配します。ところが上西さんが秘書に用意したのは、支援関係者が持っている葬儀場。これなら宿泊費がタダというので、お通夜に使う部屋に寝泊りさせていたんです。さらに、2度目の選挙の際は運動員を雇うのをケチり、ボランティアの人たちに手伝わせていました。それも当選後、彼らにお礼の電話もなかったみたい。ある方が苦言を呈すると、『弁当代は出しただろ』と上西さんのお父さんに言われたそうです」

このあたりはまだ、税金の節約と取れなくもないのだが、

「2015年に上西さんが初めてTBSの『サンデー・ジャポン』に出演した時、ギャラは3万円でした。これに“安すぎる”とケチをつけ、今はテレビに出る時には3、40万円を要求していると聞きます。単純にお金が好きなのでしょう」

杉村太蔵との違い

それでも国会議員としての実績があったのなら、まだいいはずだ。上西氏は不出馬の意向を明かした会見で、「救急救命士の処置範囲の拡大」や「森友学園の追及」を、“成し遂げたこと”に挙げている。

「救急救命士の処置拡大は、政治経験のある秘書がかねてから関心を持っていたもので、上西さんはそれに乗っかっただけ。さらにいえば、一連のタレント的な活動も、スポーツ紙やテレビ局に顔が利く元秘書の“プロデュース”なんです。どうでもいいような彼女のSNSでの発言が記事になるのは彼がいるから。そういう人が後ろ盾にいるのを知っていましたし、どうせ3回目の当選はないと思っていました。今回の“タレント転向”をニュースで見ても驚きませんでしたよ。既定路線でしょう」(同)

上西氏の政界からの撤退を受け、早くも“薄口評論家”こと杉村太蔵氏(38)と比較する声がある。杉村氏の場合、“講演会での収入で年収1億円”と、その成功の程をテレビ番組で明かしているが、上西氏の今後はどうか。碓井広義・上智大学教授(メディア文化論)に分析して頂こう。

「たしかに顔と名前は知られていますが、国民は上西さんのこれまでの振る舞いを忘れていません。視聴者は彼女を求めていないでしょう。杉村さんは上西さんと違い、スキャンダルで失脚したわけではないですから、世間が抱く印象が違います。それに彼の場合、テレビを通して一生懸命な愚直さが伝わってきますよね。講演などに呼ばれるにはこうしたイメージが重要。それに比べ上西さんはご自分を客観視できていないのでは……」


それにしても、こんな人を政治家にしてしまった“維新”の罪は重い。税金1億7000万円の無駄遣いというほかないが……。

【週刊新潮WEB取材班】

(デイリー新潮 2017年10月19日)

キャスリーン・バトルさんに、出会った! 2017.10.19

2017年10月20日 | 舞台・音楽・アート

サントリーホールでのコンサート(素晴らしかった!)終了後、
80年代に、実相寺昭雄監督が演出した、
バトルさん出演のCMについて、
インタビューさせていただきました。

実相寺昭雄研究会の活動の一環です。


バトルさんが歌う「オンブラ・マイ・フ」が流れた、スーパーニッカCM