明日元気になれ。―part2

毎日いろいろあるけれど、とりあえずご飯と酒がおいしけりゃ、
明日もなんとかなるんじゃないか?

家族の絆

2010-05-25 23:25:14 | 想い
昨年末に、姉ファミリーが義兄さんの仕事の都合でシンガポールに行ってしまった。
帰国は3年後。
小学6年生になる姪っ子のひなも一緒だ。

私に懐いていたひなのことだから、メールを何度も送ってくるだろうと思っていたら、
ほとんど音沙汰なし
かと思えば、姉からはしょっちゅうメールが来る。

私と姉は本当に仲の悪い姉妹で、子供の頃からケンカばかり。
性格が全く正反対で、彼女は長女らしい忍耐強さと真面目さをもっていた。
そして、バカがつくほど頑張り屋だった。
私は次女らしく、お調子者で甘え上手でガマンが嫌いでワガママ。
そんな自由奔放に生きている私のことが、彼女はどうしても好きになれなかったらしい。
また、子供の頃から私のマニアックな部分にも理解を示さず、
あくまでも普通に生きようとしていた。

彼女が結婚してからも、可愛がっているひなが生まれてからも、
会うのは年に2、3回。
それこそ、盆と正月くらいだった。

それが、シンガポールに行ってからというもの、長い長いメールを送ってくる。
もちろん、それが嫌なはずはなく、楽しく読んでいる。
姉の書く文章などほとんど読んだことがないので、新鮮でもある。

向こうでは、セレブ奥様な生活をしているようだ。
ダンナさんはシンガポール、ドイツ、日本、中国と、各国を飛びまわり、
この不景気にも関わらず、会社の業績も良いようだし、とてもいい暮らしをしている。
彼女が子供の頃から夢見ていた生活ができているんじゃないのかな、と思う。
よく彼女は言っていた。

「金持ち、ケンカしない!」

かおり、うちはお金がないから両親がケンカするんだよ、
お金があったらケンカしないよ、
お金持ちがいいね、
お金持ちの人と結婚したいわ……

彼女はよくそう言っていた。
そして、海外で暮らすということも夢の一つだった。

昔はそういう彼女の夢に猛反発していたけれど、
今は、あの頃私が思っていたよりずっと、この夢は純粋だったのかもしれないと思う。
勝手気ままに生きられた私と違い、きっと多くのものを背負っていたんだろうな。
「金持ちケンカしない」を信条としていた意味が、ようやくわかってきたのだ。

それに、結果的には不自由ない暮らしをしているけれど、
お義兄さんと結婚したのは、別にお金持ちになりたいからではなかった。
世界を飛びまわるなんて、そんな予兆も感じさせないほど、のんびりしたタイプの人だったし。
第一、今も別にむちゃくちゃお金持ちなわけではない。
ただ、お金のことで言い争ったりしない程度には余裕がある、というくらいで。

だけど、今、姉は幸せなんだろうなと思う。
優しいダンナさんと、子供がいて。
夢だった海外暮らしができて。
もう「金持ちケンカしない」だって、忘れてしまったかもしれない。
まあ、私は子供心にインパクトが強すぎて、今も忘れられないけど

こんなことを今日書いたのは、さっきメールチェックをしたら、
珍しくひなからメールが来ていたから。
26日が私の誕生日だということで、「おめでとう」のメールだった。
覚えているわけがないので、姉が教えたんだろうと思う。

殺し合うんじゃないかと思うほど仲が悪かった姉だけど、
3年後に帰国したら、もう少し仲良くなれる気がする。
なんとなく。

不思議なもので、あんなにボロボロだった家族が、今もちゃんと結びついている。
いろんな確執は消え、お互いに思いやって生きているように思う。
なんだろうな、これは。

結婚してから、父親の良いところも日々感じるようになった。
結婚記念日と誕生日には必ずお祝いのメールをくれる。
とてもマメだ。

とにかく我が家は躾に厳しい家だったと、いまさらながら思う。
母親は上品だし、よく考えてみれば父親もきちんとした人だった。
結婚して、夏に夫がパンツ1枚でウロウロするのを見て、最初は卒倒しそうだった
そんな姿を見たことがなかったからだ。

ご飯を食べる時の行儀もそう。
足を崩してご飯を食べるなんて考えられなかったし、
姿勢正しく!箸をきちんと持って!お茶碗の持ち方が悪い!と、何度叱られたことか。

また、おとんは毎週日曜日の夜に必ず100%、靴を磨いた。
私の靴まで全部磨き、「かおり、靴をいつもキレイにしておけ」とよく言われた。
「靴が汚い女性は、下着まで汚いと思われる」
というのが、おとんの持論で(笑)

あの厳しい躾の甲斐もあまりなく、そんなにきちんとできない私だが、
それでもまあ、常識の範囲くらいの礼儀は守れているし、
最低限、いろんなことをきちんとできていると思う。
子供の頃は嫌だったけど、今となっては親に感謝していることの一つだ。

先日、両親と夫と4人で「三笑亭」にご飯を食べに行った。
「三笑亭」というのは、町民なら誰もが知っている、山崎にある老舗の天ぷら屋さん。
(最近、天ぷら屋の話ばっかりだな……)

山崎は昔、「油座」があったということで、ここの天ぷらはおいしい。
私も15年ぶりくらいに行ったのだけど、なかなかよかった。



お昼の天ぷら御膳が3700円。
まあ、天ぷら以外もおいしかったので、いいかな。
両親も喜んでくれた。

これから、少しずつでも親孝行したいと思っている。

絶対に家族のありがたみなんて感じるはずがないと思っていた子供時代。
こんなふうに穏やかな気持ちで両親や姉を想える日が来るなんて、
考えたこともなかった。
でも、今は家族に感謝している。
私もようやく大人になったのかな。




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2 コメント

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良いお話だ~ (kei)
2010-05-26 18:49:26
お誕生日おめでとうございます!!


実はハウリンバーで会ったナコミさんも同じ誕生日だったのですね~

かおりさんは他力本願じゃなくて自分で幸せを見つけて掴む事ができる方だなぁって思います。

良い歳でありますように
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ありがとうございます (かおり)
2010-05-27 11:01:41
keiさん

ナコミさんも同じ誕生日なんですね!
光栄です

自分で幸せを・・・
↑そうありたいと思っています。

昨日は久しぶりに夫と美味しいものを食べて満足です
また蕁麻疹出てますが……
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