琵琶湖の堅田湖畔を散策

2007-12-24 20:29:53 | 歴史と散策

 12月18日、初めて湖西線堅田駅を下車し湖畔を散策した。季節柄旅人の姿は無く、地元の人影も少なかったが、出会った人の歓迎している気持ちに触れ、かつ親切な対応のお陰で充実した楽しい半日を過ごすことができた。
 今回の主たる目的は、杢兵衛造船所や松井造船所のある堅田の湖畔を歩くことと「湖族の郷資料館」の訪問にあったが、舟関係の話はホームページで別途紹介することとし、ここでは初めて歩いた堅田の町の印象を中心にまとめてみた。

 堅田駅前の観光案内所で資料とコースを教えていただき、往路を歩き帰路を循環バス利用と決めた。駅前にある「湖族の郷モニュメント青年の像」前の広い道を琵琶湖に向かって進むと、堅田内湖に架かる「内湖大橋」があり、ちょうど開催中の「第3回湖族の郷アートプロジェクト」の一つであるポリビン利用のカラフルな装飾の出迎えを受けた。これは、近くの成安造形大学が主催しているアートの一つで、あちこちで珍しい造形物に出会った。また、堅田内湖ではイケチョウガイを用いた淡水真珠の養殖場となっていた。
          
   内湖大橋上のモニュメント        淡水真珠の養殖場
 樹齢およそ300年といわれる黒松のある福聚院前にある漁業会館の周囲一帯が堅田漁港であり、漁船の数に驚かされた。
           
   門の左手に黒松のある福聚院       堅田漁港の全景
 堅田の地は、中世の時代に堅田衆(湖族)によって琵琶湖最大の自治都市が築かれ繁榮したところであり、多くの寺社や史跡が存在している。福聚院前から湖岸に並行して浮御堂に進む道は「落雁の道」と呼ばれ、歴史の重みを感じる古道であった。
 十六夜公園に入ると、カモメが乱舞する湖畔があり、南に「浮御堂」の姿が見えた。
     
      琵琶湖大橋の前を乱舞するカモメ       逆光で写した浮御堂と虚子の句碑

 地元の人に聞くとこの場所は白鳥も飛来するところで、望遠鏡で探してもらったが残念ながら見学できなかった。
このあと、「湖族の郷資料館」を訪ね、館長さんから詳しい解説をしていただいた。ここでは念願であった松井三四郎氏作成の舟のミニチャを見学することができ、堅田に触れた文学者の本や、堅田を愛した芭蕉の句碑、堅田出身の有名人の足跡、堅田の歴史年表、湖族が愛用した道具や用具類など貴重な知見を得ることができた。
 資料館前からバスに乗り、旧北陸街道を通って駅に戻って「こはち」という名の和食屋で昼食をとった。今回は約3時間半の散策であったが、狭い地域に歴史が詰まっており季節を変えて訪問し、そして、琵琶湖の水運の歴史についても調べてみたいと思った。
                                  以上


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