京都植物園の正門を入ると、すぐ左手に大きい石碑が建っている。高さ3.5mの石版に文字がびっしり刻まれている。植物園といえば、植物を観察するために訪問するものであるが、この石碑の前には説明板がなく、気になる存在であった。
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京のいしぶみデータベースで由来を調べてみると、“京都府立植物園は大正天皇即位大礼(大正4年)を記念して設立されたもので、建設にあたって男爵三井八郎右衛門が25万円を寄付、この寄付金をもとにして大正13年(1924)に開園した。
この碑は昭和天皇即位大礼(昭和3年)にあたり、開園の経緯を記したものである。“と説明し、全文が紹介されていた。
全文を読むと、府会に提示された25万円の明細として。10万円を創設の費として7万坪(内1万坪は運動場)を当て、15万円を維持費に当てるとしており、春花秋葉夏月冬雪の美を詠っている。
京都新聞の「道ばた史料館(06‐08‐26)」では、この碑を“開園の経緯流麗に”と紹介し、広大な植物園に二つしかない石碑に一つと解説している。
簡単なものでよいから、現場に説明板を設置してほしいと思う。