平成22年8月度ホームページの投稿項目

2010-07-28 09:55:52 | 琵琶湖疏水

 ホームページ http://www.geocities.jp/biwako_sosui/ の8月分として、下記5件を投稿しますので、ご覧ください。

第400話   分類:散歩道・鴨東運河・26項(B-04-26、10-07-02)
       題目:京都岡崎の活性化策(4)夜の観光客増強策
       内容:岡崎「ガス灯」路の設置提案
第401話  分類:散歩道・鴨東運河・27項(B-04-27,10-07-05)
       題目:京都岡崎の活性化策(5)岡崎を起点(帰点)とする散策道
       内容:交通至便の岡崎から10種の散策道の提案
第402話  分類:全般・その他・30項(A-04-30,10-07-21)
       題目:講演会「地下に眠る千年の水脈」に出席
       内容:楠見晴重氏の「京都水盆」の講演会での聴取結果報告
第403話  分類:文化・観光開発・09項(F-04-09.10-07-26)
       題目:平成22年「京都創生推進フォーラム」に参加
       内容:平成15年にスタートしたフォーラムの活動経緯を解説

 


化学分野に君臨しつづける周期表について

2010-07-21 11:13:43 | その他

 化学の世界には、メンデレーエフ(1834~1907)の元素周期表という原理が存在する。化学系の学生は、この表を頭の中で描けるように記憶しないと卒業がむずかしい。私は、これを歌に替えて記憶する術でこの関門を通過したが、社会に入ってからは、お世話になることがあまり無くなった。
 メンデレーエフは当時確認されていた63種の元素を原子量の順に並べ、その元素を含む化合物の性質が周期的に変化する法則を1869(明治2)年に見出し、「周期表」を提案した。この表から未知の元素を予測し、実証されることが相次ぎ、世界的に信用されるようになった。私が化学を学んでから約60年を経過したが、当時の元素数は100を超えた段階であった(?)と記憶している。
 その後、1998(平成10)年12月の日経サイエンス誌が「周期表の進化」と題した米国化学者の論文を掲載し、立体的周期表の提案などが紹介されたが、元素数は108の段階であった。2005(平成17)年に文部科学省から発表された「元素周期表」は、下表に示すごとく、放射性人工元素の増加で元素数は113に達した。
                                   
                     10-07-16-1600 平成17年(2005)に文部科学省が発表した元素周期表

 元素周期表には13人の日本人ノーベル賞受賞者の顔写真が掲載されている。113番目の元素は、日本の理化学研究所でつくられた放射性元素で、半減期が0.0003秒である。
 
   今年3月の報道(朝日新聞)に、「21世紀によみがえる錬金術」と題した興味ある記事があったので紹介すると、中世期のイスラム世界やヨーロッパで秘術として盛んであった「錬金術」(たとえば、鉛を加工して金をつくる)は、怪しげな存在のまま成功したものは無かったが、「21世紀の錬金術」として、鉛原子を光速7割程度まで加速してベリリウムなどの標的に照射すると金になることが実験的に確認された。同手法でタングステンと炭素から白金、ジルコニウムと酸素からパラジウムができた。これは、外側の電子の足し算で説明できると発表し、できた原子を超原子と名付けている。まだ実験的に存在が確認できた段階で、金1gをつくるのに10万年かかるレベルである。しかし将来新しい化学の可能性につながる可能性を否定することはできない。21世紀の錬金術は夢で終わるかどうか?気になるので、紹介させていただいた。
後記:筆者は化学の世界から離れて半世紀経過しているので、間違えた記述があったら許していただきたい。


2010年祇園祭の巡行を特別席で見学

2010-07-20 18:26:39 | 歴史と散策

 京都7月の最大の行事である祇園祭は、毎年7月1日から31日までの1ヶ月間開催される。今年の7月の前半は不純な天候で悩まされたが、本番の日は青空の好天に恵まれた。
 京都新聞では、6月中旬から毎日のように祇園祭に関係する記事を報道し、今年の見学の見どころを紹介しつづけ、7月7日の「山科アスニー」では、滋賀県立大学名誉教授の脇田晴子氏の「祇園祭の成立と展開」と題した講演を聴かせていただいたので、事前の調べができた。
  さらに、京都市役所の御池通の両側に設置された特別観覧席の最前列の券をいただいたので、至近距離から巡行を見学することができた。
        
        10‐07‐17‐1611 先頭を行く長刀鉾        10‐07‐17‐1618 2番の孟宗山

  長刀鉾は鉾先に大長刀をつけているので、この名でよばれるが、毎年巡行の先頭を行き、生稚児を乗せる唯一の鉾である。巡行に参加する山鉾32基のうち、鉾は9基、山は23基である。
  今年は長刀鉾の次に孟宗山がつづいたが、今年は昨年亡くなった平山郁夫画伯の「砂漠らくだ行」を原画に新調した胴掛2面が披露された。(右写真参照)
  鉾の重量は8.5~12トン、高さは鉾頭まで17~25メートル、参加人員は囃子方交代員を含めて約40名に達する。2メートル前後ある車輪を方向転換させるテクニックはすばらしい。これに対し、山の大きさは0.5~1.0トンと小さく、1基あたりの要員は14~24人である。報道によると、巡行見学に集まった人は20万人であるが、前日の宵山には47万人が集まったという。
 1100余年の歴史をもつ祇園祭は、昨秋ユネスコの無形文化遺産に認定されたが、これの維持・継承は地元町内の肩に懸かっている。「時を越えて・祇園祭」の伝統の美を実感できた一日であった。


私たちの暮らしのなかの生物多様性

2010-07-16 14:59:45 | その他

 7月10日京都国際会館で、地球研主催の「私たちの暮らしのなかの生物多様性」と題したフォーラムが開催され、参加させていただいた。
 「地球研」とは「総合地球環境学研究所」の略称で、地球環境問題に関する総合的研究をおこなう目的で、大学共同利用機関として2001(平成13)年創設されており、私は数年前からテーマを選択してフオーラムや講演会に参加している。いつもユニークな情熱あふれる講師が、世界に広がるテーマに取り組み、文系や理系に関係なくチームを組んで研究する姿と内容に接し、問題点の深さに共鳴している。
     
    10‐07‐10‐1595 京都国際会館正面風景      10‐07‐16‐1598 会議資料

  「生物多様性」とは、長い地球の歴史のなかで、進化をつづけた結果生まれた多種多様の生物が、お互いにバランスを保って活きていることを意味し、この多様性が人類の生活に大きい恵みをもたらしてきたが、この多様性のバランスが人間の無計画な開発により失われつつあり、世界的規模でこの問題に取り組む必要性が提言されてきた。
 1992〈平成4〉年ブラジルで開催された「地球サミット」で、「地球温暖化条約」と「生物多様性条約」が採択されたが、生物多様性問題は各国の利害問題がからみ、中間経過報告によると、目標の達成は困難といわれている。今年の10月名古屋で開催される「第10回条約国会議」を前に、生態系破壊がもたらす損失の大きさを警告する「生物多様性」の記事や話題が多くなったこのごろである。

 生物多様性は、①生態系の多様性、②種の多様性、③遺伝子の多様性がある。今回のフォーラムの講師・佐藤洋一郎氏(地球研副所長)は食卓の上の遺伝子多様性の例として米の「コシヒカリ一辺倒」や口蹄疫で話題になった和牛(少数の種雄牛)をとりあげ、桜の品種の「ソメイヨシノ」の集中など多様性低下と、それに伴うリスクを警告している。
 講演会で配布されたWWF(世界自然保護基金)の資料によると、携帯電話に使用されるレアメタル探しのため、マウンテインゴリラの生態系がおびやかされているとか、地中海のクロマグロの80%を輸入する日本のため継続すれば絶滅の危機に至るとか、木材入手による森林破壊のため存続の危機にある30頭しかいないアムールヒョウ対策とか16件の事例を紹介している。講師・岡安直比氏(WWFジャパン自然保護室長)は、日本向けマッタケ生産のため中国の山が丸ごとマッタケ生産地に転換され、自然の恵みで細々と生計を立てていた人々の食材がなくなったという話題を紹介している。
 地球温暖化や生物多様性の低下など地球の将来にかかわる問題に、もっと関心を持つ必要がある。


夕暮れの山科疏水を散策する

2010-07-08 00:52:43 | 琵琶湖疏水

 早朝の山科疏水は、6時頃から運動目的の散策者が多く見られるが、夕暮れ時になると、疏水べりの道も日中の熱気を保っており、うす暗くなった道を歩く人影も少なくなる。夏の山科疏水(四ノ宮~安朱)を夕暮れ時に歩いたのは初めてであるが、4ヶ所にある街路灯が灯っていた。
     
  10-06-24-1484  四ノ宮寄りにある街路灯     10-06-24-1494  安朱寄りにある街路灯

 四ノ宮舟溜り周辺に住みついた猫は、人影に驚いたか餌を求めたのかわからないが、暗闇から姿を見せており、諸羽トンネル西口にいる鷺は、暗闇にはねる魚を求めて立っている。一般に鳥目というと夜盲症を意味するが、ふくろうや五位鷺などは夜行性で、夜よく見えると聞いたことがある。
             
                   10-06-24-1491 諸羽トンネル西口の鷺

 暗くなっても、天空のわずかな輝きに映えて、疏水の水面は識別することができる。一区間でもよいから、夜の山科疏水道を提灯提げて、老若男女が楽しむ日を創りたいと思うこの頃である。