平成21年12月度ホームページ投稿項目

2009-11-28 20:01:35 | 琵琶湖疏水

ホームページhttp://www.geocities.jp/biwako_sosui/ の12月分として、次の5件を投稿しましたので、お立ち寄りください。

367話 分類:散歩道・大津運河・13項(B-01-13、09-10-04記)
     題名:大津運河の最近の散策記録―(1)
     要旨:散策MAP作成のため、不足データの補充調査を実施

368話 分類:技術・建設工事・18項(C-01-18、09-10-31記)
     題名:安朱地区にある第二疏水関連施設
     要旨:散策MAP作成のため、不足データの補充調査を実施

369話 分類:文化・文学・6項(F-01-06、09-11-03記)
     題名:琵琶湖疏水と小説家・横光利一
     要旨:大津市長等小学校に在籍したときの大津運河の思い出記録

370話 分類:文化・観光開発・8項(F-04-08、09-11-10記)
     題名:京都知恵博の琵琶湖疏水イベントに参加
     要旨:蹴上岡崎地区の案内と講演会・意見交換会に講師として参加

371話 分類:散歩道・旧東海道・8項(B-08-08、09-11-17記)
     題名:平成21年度車石研究会のイベントに参加
     要旨:シンポジウムと散策会(逢坂地区)の両方に参加した結果の要旨


琵琶湖疏水の建設をテーマにした映画を見学

2009-11-15 14:40:32 | 琵琶湖疏水

  平成14年(2002)といえば、私が「琵琶湖疏水の散歩道」の原稿を抱えて京都新聞出版センターを訪れた年である。同年9月5日付の京都新聞に、虫プロダクションが田村喜子氏の「インクライン物語」を題材として、70分のアニメ映画を総制作費1億円で製作し、翌年の第三回世界水フオーラムで公開すると発表するという記事が紹介された。
  翌平成15年(2003)は第3回世界水フオーラムの開催年で、3月1日付で私の初めての自著本を発刊した。その直後に「みやこめっせ」で映画「明日をつくった男 田邊朔朗と琵琶湖疏水」が3日間上映(無料公開)されたが、希望者が多く見学の機会を逸した。
 同年5月、精華大学で「琵琶湖疏水の過去・現在・未来」と題した田村喜子氏の講演会に出席し、初めて田村氏と名刺交換し自著をお渡しする機会に恵まれ、同時上映された「明日をつくった男」の見学を果すことができた。自著を発刊した3月1日は私の誕生日であるが、私にとって自著本とこの映画も同じ誕生日と考えられる懐かしい思い出話しである。

 当時は、琵琶湖疏水の知識も浅く、「インクライン物語」も図書館借り出しで一読した頃であったが、その後インクライン物語も購入してその筆力に感銘するとともに、ホームページやブログ活動を通じ、私自身も疏水に関する知識の蓄積も少し深まってきた。
 今回、地元の「山科ふるさと上映実行委員会」の主催者の一人である朱さんからのお誘いがあり、映画「明日をつくった男」を再見する機会を得た。そして改めて「明治のロマン」に浸ることができた。


琵琶湖疏水記念館リニューアルオープン式典に参加

2009-11-14 17:51:12 | 琵琶湖疏水

 蹴上にある「琵琶湖疏水記念館」は、平成元年(1989)に疏水竣工百周年を記念して建造されてから、今年で20周年を迎えている。これを記念し、今年5月から休館して約2億円かけて空調設備の改修や展示室の整備などを進めてきたが、このほど完成し、10月30日に記念館リニューアルオープン式典が開催された。
 式典には京都市長、市会議長、商工会議所会頭、水道・水利事業関係者が出席し、来賓として疏水竣工当時に活躍した高木文平・田村宗立・河田小龍のご親族が招待された。私も「近代京都の礎を観る会」の一員として出席させていただいた。
       
      京都市上下水道局長の挨拶と説明     テープカットをする京都市長

 式典終了後、記念品としていただいた常設展示図録(500円で購入可能)を持って記念館長の案内で展示場を巡回し、解説していただいた。説明によるとリニューアル前の展示資料は約150点であったが、今回370点と2.5倍に増えており、珍しい貴重な資料がたくさん展示されていた。
 最大の目玉は、縮尺250分の1、縦3.9m、横3.4mの大型ジオラマで、大正時代を想定して、本願寺水道や御所水道、庭園用水、など水の流れがボタン式で、青色のLEDが点灯して判別できるし、インクラインや廃線となった京都電鉄鴨東線や京阪京津線の動く姿が再現されていた。大正時代の蹴上~岡崎地区が一望できる巨大ジオラマの前から、しばし離れることができなかった。この記念館は無料公開されており、観光名所として知られる蹴上・岡崎・南禅寺地区に近接しているので、ぜひ立ち寄ってほしい。 


明治元勲の扁額が連なる琵琶湖疏水

2009-11-11 23:17:23 | 琵琶湖疏水

  琵琶湖疏水本線に沿って明治元勲クラスの揮毫した扁額があることは、よく知られた事実であるが、技術者人生を歩んだ私が、明治維新の偉業に深く触れたいと思うきっかけとなったのが、この琵琶湖疏水の扁額である。
 琵琶湖疏水系には現在13ヶ所に扁額が存在しており、この中でも第一疏水の第1トンネル・第2トンネル・第3トンネルの出入口にある洞門に掲げられた6枚の扁額の揮毫者を調べると、明治維新の勝利者側の歴史が伝わってくる。この扁額の考察についてはホームページに取り上げているが、一番残念であったのは現場に説明板がないことで、すぐ近くの住民でも正確な知識がなく、「国の史跡」に指定された施設であることを知らない人が多かった。私はこの数年、現場に説明板をつけてほしいと所属する「近代京都の礎を観る会」の仲間と陳情を繰り返し、講演会でも提案しつづけてきた。

 この夢を叶えてくれたのが京都市上下水道局である。この11月、6枚の説明板が現場に設置され、11月8日には「扁額でたどる琵琶湖疏水」と題した散策会が開催され、300人を越える愛好者が参加した。
                                                      第2トンネル東口洞門の説明板の位置と図柄
  説明板には、大津運河から山科疏水を経由して蹴上舟溜り(琵琶湖疏水記念館の所在地)までの散策地図、扁額の詳細説明、疏水建設の主旨説明、同英文説明が記載されている。

 我々は、疏水系に説明板を追加し、琵琶湖疏水の散策道を、近代化産業遺産を辿る明治ロマンの道に育てるよう努力を重ねていきたい。また、紅葉の季節を迎え、皆さんにもぜひ疏水の扁額を辿ってほしい。


岡崎百周年を迎えた「京都府立図書館」

2009-11-01 08:13:08 | その他

 京都府立総合資料館だより(No92、平成4年7月)の「古文書つれづれ・明治の京都」シリーズに、京都府立図書館の設立経緯がくわしく紹介されているが、今年は岡崎地区に新築開館してから100周年を迎え、記念パンフレットが刊行された。これらの資料を参考にして、京都における公立図書館の歴史の要旨をまとめてみた。
                  
                        09-10-24-2898 解説冊子と記念冊子

 スタートは、わが国最初の公立図書館といわれる「集書院」で、明治6年(1873)に4名の有志からの寄付400両をベースに、三条高倉西に洋式2階建て施設を建設したが、経営不振から明治15年(1882)に閉鎖となり、以後8年間京都府の図書館事業が中断している。明治23年(1890)、京都府教育会が付属図書館を間之町姉小路に設立したが、明治31年(1898)に至り京都府は、京都御苑内の博覧会協会東館を借り受け、「京都府立図書館」が開設された。

 明治38年(1905)、日露戦勝記念事業の一つとして岡崎・平安神宮前に京都府立図書館を新設することになり、明治42年(1909)に現在地で開館したので、今年は100周年を迎えたのである。
 以後府内各地に分館を開設したが、平成7年(1995)の阪神淡路大震災で本館に被害を受けたので新館建設が決まり、平成13年(2001)マルチメディアを最大限に活用した21世紀型図書館として開館し現在に至っている。
 このように、岡崎地区には明治期に建設された施設が多く存在している。