平成21年5月度ホームページ投稿項目

2009-04-27 13:47:10 | 琵琶湖疏水

 ホームページ http://www.geocities.jp/biwako_sosui/ の5月分として下記5件を投稿しましたので、お立ち寄りください。

342話 分類:散歩道・疏水分線25項(B-06-25、09-03-31)
     題目:疏水分線散策―1(北白川~下鴨)
     要旨:近代京都の礎を観る会主催ハイキングの前半
343話 分類:散歩道・疏水分線26項(B-06-26、09-04-02)
     題目:疏水分線散策―2(紫明通~堀川)
     要旨:近代京都の礎を観る会主催ハイキングの後半
344話 分類:利用・池泉用水28項(E-01-28、09-04-25)
     題目:京都御苑内にある旧橋柱の利用例
     要旨:旧三条・五条大橋の橋脚石柱の利用例2件
345話 分類:雑件・その他・24項(G-04-24、09-04-10)
     題目:平成21年度の枝垂れ桜の見学記
     要旨:今春見学した京都の枝垂れ桜3件の見学記
346話 分類:全般・その他・24項(A-04-24、09-04-15)
     題目:第五回世界水フオーラムがトルコで開催
     要旨:三年連続して実施された皇太子の基調講演の要旨


第九回時代祭展・「吉野時代」見学記

2009-04-23 15:01:45 | 歴史と散策

 昨年4月より「岡崎みやこめっせ」で開始された時代祭展は九回目を迎え、現在「吉野時代―楠公上洛列」が展示されている。今年の年末までに全十四回が開催されることになっている。展示の順序は時代祭の行列に併せて、明治維新時代・江戸時代・安土桃山時代・室町時代の展示が終わり、今回「吉野時代」の展示を迎えた。
              

   時代祭の行列には室町時代列が存在していなかった。これは、室町幕府の初代将軍・足利尊氏が後醍醐天皇(南朝)に対抗して北朝を擁立した逆賊とみなす戦前の歴史見解にもとづいて行列から除外されていた。そして南朝側の忠臣・楠木正成親子を取り上げて、「吉野時代―楠公上洛列」を加えていた。そのご歴史観の変化により、平成19年(2007)より室町時代列が加えられた。私たち戦前派にとっては「吉野時代」よりは「南北朝時代」の表現の方がわかりやすい。

   今回展示された「楠公上洛列」について配布資料の記事を引用すると、…元弘3年(1333)6月、後醍醐天皇が配流先の隠岐から還幸されたときに、楠木正成は一族郎党を率いて兵庫に出迎え、先導して上洛した…様子を示したものである。
 主将・楠木正成や副将・楠木正季の大鎧(おおよろい)や鎌倉時代後期の胴丸などの甲冑武具や侍たちの装束・錦旗・馬具など約30人分が展示されている。衣装の糸1本にいたるまで各時代の素材を用い、時代考証研究を重ねたものと説明を受けた。

 次回は「鎌倉時代―城南流鏑馬列」で、5月16日から6月14日の期間開催される。


堀川の川底にある散策道を歩こう

2009-04-16 21:08:23 | 琵琶湖疏水

 昔、平安京造営のための木材などを北山から運ぶ道として水路「堀川」が開削されたが、その後輸送機関の発達で利用が衰退し、治水対策の犠牲となり、昭和30年代には暗渠やコンクリートの川底となって歴史の面影は消えたまま放置されてきた。
 堀川沿岸の住民は約24年前の京都堀川ライオンズクラブの呼びかけで「堀川と堀川通を美しくする会」を結成して周辺の清掃作業を進め、平成9年に京都市に要望書を提出したのが契機となり、本格的検討が開始され、平成17年に「堀川水辺環境整備事業」として着工、約5年の歳月をかけて今年の3月29日に「堀川通水桜まつり」が開催された。
 このプロジェクトの水源が第二疏水分線からの水であることから、私もこの5年間工事進捗経過を観察してきたが、コンクリートの川底に水流が蘇った喜びを仲間とともに祝うことができた。
  
    工事前のコンクリート底の堀川        工事完成後の水流復活の堀川

 今回は堀川周辺の地理にくわしくない人が、堀川の変貌を確認する最初のコースを紹介する。地下鉄・二条城前駅で下車し、②番出口をでてすぐ北側に、押小路橋から堀川の川底に降りる階段がある。そこから川底の散策道が約4km北に延びている。
 散策道には多くの説明板があり、両側に数百年の歴史を秘めた石垣も残っており、その間に架かる13の橋を見上げながら歩く景色は格別である。
  
  押小路橋→二条橋→夷川→竹屋町橋→丸田町橋→椹木町橋(さわらぎ)→
   堀川第二橋→出水橋(でみず)→下長者橋→上長者橋→堀川第一橋→
  一条戻橋→元誓願寺橋                                                              

 数ヶ所には車椅子で昇降可能な広い道がついている。途中看板を見ながら今出川通まで出て、堀川と並行して走る堀川通をバスで二条城前に戻り、二条城内部を見学しても半日で楽しむことができるコースである。
 川底を歩いて堀川周辺の地理的感覚を掴んだら、事前に資料を調べて周辺の歴史スポットを訪ねたらよい。お薦めできるスポットがたくさんあるコースである。


大津市歴史博物館で「道楽絵はがき」展を見学

2009-04-12 18:56:18 | 美術と文芸

 世の中には、思いがけないものを長年かけて蒐集している人がいる。趣味が昂じて道楽の域に達すると、家族は膨大なコレクションに困惑し、没後にその価値を知らずに処分される場合も多い。今回大津歴史博物館が取り上げた「道楽絵はがき(コレクターたちの粋な世界)」展は、大正・昭和時代の木版画年賀状交換会の絵はがきを中心に個人コレクターが集めた珍品の展示会で、極めて興味ある企画展であった。
 今回の企画展は、京都の製版業者の故・米谷徳太郎氏の絵はがきコレクション約4万点が、大津在住の遺族から平成18年(2006)に寄贈されたもので、その中から、コレクション趣味の仲間が木版画年賀状を交換し合う会を作って集めた年賀状に焦点を当てて展示されたものである。
     
  展示会の説明冊子の表紙   毎年木版画の年賀状を送ってくれる友人(長谷川さん)

   私も子供のころから物を集める趣味があり、先輩の忠告で小さいサイズのもの(切手・葉書・切符・マッチ・たばこなど)に焦点を当てて夢中になった時期があった。この趣味は、会社において研究者としての徹底した情報集めに役立ち、退職後も相変わらず集めた琵琶湖疏水の資料に埋もれて生活している。
   今回の作品展で、田中緑紅氏がコレクションの分野でも著名な方であることを知った。(上の冊子の表紙にある人面虎の年賀状は、田中緑紅氏が大正15年に発信したもの)
 田中緑紅氏は、明治・大正・昭和における京都市の歴史・風物史を緑紅叢書として発表しており、私も鴨川に架かる三条・五条大橋の改築の歴史についてはお世話になった。
                
 紙製品のコレクションについては切手を除いて評価されず、蒐集グループも「神九図之会(かみくずの会)」とか「我楽他宗(がらくた宗)」などを名乗っていた。しかし、“紙類蒐集家”でヤフー検索したところ、63,000件となり驚いた。
 先日、枚方の鍵屋資料館を訪ねたとき、「引札展」が開催されていた。引札とは商店が宣伝用に配った一枚刷りの広告のことで、明治時代の印刷技術の向上によって大阪中心に普及したものである。紙製品であるため保存されたものは少なかったが、ある商家の蔵からまとまって発見された。カラフルな広告は歴史資料として貴重との説明を受け、浮世絵調の美しい35枚の引札の展示を楽しんだことを思い出した。
 今回の大津市歴史博物館の企画展は従来話題にならなかった珍しいテーマを取り上げており、内容も含めて評価したい。


京都御苑の桜見物記

2009-04-04 18:34:38 | 植物と動物


 京都御苑ニュース(春)の101号(09-03-01発行)に「京都御苑 桜九つ」と題した記事があり、マップが紹介されている。補足説明をすると、
①近衛の糸桜…今出川御門と烏丸通の間にある「近衛邸跡」に糸桜(枝垂れ桜の
    別名)の集団がある。
②車還桜…中立売御門(烏丸通南部)から入ったすぐ左手にある里桜で、その昔
    後水尾天皇があまりの美しさに御車を還されたことに由来する。
③出水の枝垂れ桜…下立売御門から入ったすぐ左手に「出水の小川」があり、
   道路に面して東側に3月下旬から咲き始める大きな枝垂れ桜がある。
④出水の里桜…「出水の小川」の小川の周辺にある遅咲きの里桜の中で、
   黄緑色の花弁を持つ里桜がある。
⑤御衣黄(ぎょいこう)…「出水の小川」の近くにある。花弁数が15枚くらいある
   黄緑色の花で、京都御苑に1本しかないので注目されている。
⑥桜松…大宮御所西北隅の道路の向い側にある「学習院跡」に存在する。
   倒れた松から生えた桜が花を咲かせることで有名である。
⑦上溝桜…京都御苑内の京都御所の宜秋門(西側)近くにある桜の一種
   (白色)で、4月の終わりごろに咲く。
⑧桜町の山桜…仙洞御所の南側で博覧会跡の北側にある。紀貫之の屋敷跡で、桜
   が多く植えられた庭園があったので桜町と呼ばれ、源氏物語ゆかりの場所であ る。
⑨大島桜…京都御苑の南側(丸田町通)の「間ノ町口」を入ったところにある大島桜
    で、白色で大きく一重の桜は、里桜の品種改良の元になる種類となっている。
4月3日に見学したが、梅林北にある桃園も満開であった。
 
   近衛邸跡にある満開の枝垂れ桜         蛤御門の近くにある桃林も満開


平成21年4月度ホームページ投稿項目

2009-04-01 13:14:25 | 琵琶湖疏水

ホームページ(http://www.geocities.jp/biwako_sosui/)の4月分として、下記4件を投稿しましたので、お立ち寄りください。

338話  分類:散歩道・関連河川・第10項(B-07-10、09-03-06)
      題目:「淀川の今と昔」見学会に参加―1
      要旨:桂川・木津川・宇治川の合流地域の見学記

339話  分類:散歩道・関連河川・第11項(B-07-11、09-03-11)
      題目:「淀川の今と昔」見学会に参加―2
      要旨:淀川資料館・枚方市立鍵屋資料館の見学記

340話  分類:利用・池泉用水・第27項(E-01-27、09-0-17)
      題目:岡崎の洛翠庭園の見学記
      要旨:11代植治の講演と庭園見学会に参加

341話  分類:利用・防火用水・第4項(E-02-04、09-03-24)
      題目:御溝水と御所水道
      要旨:京都御所内の用水源の歴史的変化について考察