万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

万華鏡の「実在の幻覚」に魅せられて・・・

2010-06-06 17:50:56 | 万華鏡ブログ

IKA国際万華鏡協会展からデコラティブなステンドガラスの作品をご紹介します。初めて拝見する作家さんで羽石茂さんです。1995年より曼荼羅などを主なモチーフに創作時計やオブジェをご夫婦で制作してきた羽石さんが、昨年夢の中で万華鏡のイメージが浮かび、頭から離れなくなったそうです。 そして万華鏡の製作をスタートし、夢に現れたイメージをめざして、製作を続けてきました。万華鏡が見せてくれる「実在の幻覚」に完全にとりつかれていますと、作家さんの言葉が添えられていました。。

この作品は「十芒星‐デカグラム‐」という作品。完成度の高い美しいシンメトリーに息をのみました。


次の作品は奥様との合作で、「悠遠繍華(ゆうえんしゅうか)」という作品です。生地にビーズやスパンコールなどでデザインした重厚な布地は透明なガラスを被せて、ボディーの正面を飾っています。 ガラスを繋ぐはんだ部分もスタンドの色に合わせて渋く輝きます。サイドのガラスの色とも呼応しあって、クラシックな雰囲気の万華鏡です。


この作品の映像もまたとても美しいです。照明のスイッチを入れて明るくすると、さらに美しい映像になります。

 
いかがですか? 
次の作品は「宇宙曼荼羅(そらまんだら)」です。 この作品は万華鏡の楽しみを増やすいろいろな工夫があります。 セルは3種類を付け替えて楽しめます。またセルの下から小さな照明を当てますが、この照明も付け替えて、色を変えられます。
そして外観のデザインで目を惹くのが、装飾の巧みさです。ワイヤーをステンドガラスに巻きつく植物のように配して、独自のユニークなデザインとなりました。

大きなのぞぎ口から両目で楽に見ることのできる映像は、こんな「宇宙」です。

これらの万華鏡の外部の意匠は、豊かな個性を感じさせますが、万華鏡の形はオーソドックス。どれもしっかりと基本を押さえたバランスの良い作りになっていて、それが覗いた時にすぐに心と目に訴える力を、生み出しています。 さらにきちんとしたミラーの組み方から、万華鏡映像の精緻さと美しさがうみ出されます。色彩的にも大変美しい映像で、素敵だなあと何度も覗きました。
審査の結果、「宇宙曼荼羅」が、清野一郎さんの「いのり」とともに、「優秀賞」を受賞したと伺いました。おめでとうございます。


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2 Comments

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もう、ことばが出ません・・・ (忘れな草)
2010-06-07 16:56:53
毎日のように、驚きとため息で、もうことばが出ません。
この「ーデカグラムー」「悠遠繍華」魅かれました。いつも思うのは、Web上の写真でもこんなに綺麗なのですから、実際に覗いたらどんなにか素晴らしいだろうということです。
ところで、このように「~展」に出品された、1点ものの作品は、販売とかはされないものなのでしょうね?
なれば、唯一こちらのサイトのご好意で、目にすることができるのですね。
ん~ん、でも欲求不満になりそう(見てみたい!)
数々のご紹介、ありがとうございました。
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Unknown (kaleidoscopes japan)
2010-06-08 15:30:35
忘れな草さんへ
万華鏡の魅力は写真では表現しきれないことは十分わかっていますが、それでもこんなに素敵な作品があるのだということを、知っていただけるかなあと思いながら、いつも書いています。確かに直接見る機会の少ない作品も多いのですが、今回の主催者は、銀座のギャラリー・ヴィヴァンさんですので、これからもいろいろなところでヴィヴァンさんが主催なさる万華鏡展で見ることができるかもしれませんね。特に今回の受賞作品は、7月11日からの高崎市美術館での万華鏡展に出品されることが決まっています。
作品は作家さんの意向にもよりますが、販売されることもあると聞いています。
私が取材をさせていただけるのも、ヴィヴァンさんのご厚意によるものです。
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