今日ご紹介するのは、羽石茂さん・泉さんご夫妻の作品で「シルクロード」シリーズの一つです。
表情の豊かな織物をガラスの下に嵌め込んで、きれいな装飾ハンダを施して創られた作品です。
エキゾチックな雰囲気のタイトルに羽石さんが選んだのはどんな映像でしょうか。
このシリーズは使われた布地の色合いに応じてオブジェクトも選んでいるそうです。
そして、大きな特徴はオブジェクトセルが二重になっていることです。
ミラーに近い方がドライセル。 先端部がオイルセルです。
オブジェクトセルを回すと、手前にくっきりとした8ポイントの映像が映し出され、その隙間にそっと色が流れるのです。 セルの回転を止めても、余韻を楽しむように流れがあります。オイルセルだけの場合とはまた違った味だと思います。
ミラーシステムの第三面に反射しないガラスを使っていると伺いました。 その効果でやわらかなオーラが中心のマンダラ映像を包み込みます。
東急Bunkamuraギャラリーでパーラータイプの手の込んだ素晴らしい作品もたくさん見せていただきましたが、手の届く小型の作品でも、その映像世界を見せてくださるのが嬉しいことです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます