Ryoさんの万華鏡の凄さは、その映像にあります。繊細で表情豊かで、時には陰鬱さも感じさせながら、目の前に迫ってくる感じです。 完ぺきなシンメトリーにこだわり、アイホールは小さめで、ミラーも逆テイパードに組んでいます。覗く部分に「遊び」を許さず、小さなアイホールから見える世界は、目の前に中心があり、きっちりと完結した反復映像になるのです。
写真ではその完結した曼荼羅映像全体を映し出すことができなかったので迷いましたが、少しでもその表情が伝わればと思い、その一部分をご紹介します。オブジェクトの形ひとつひとつが繰り返された時の意味を知っているかのように作られ、組み合わされているように思います。美しい映像です。
万華鏡の映像について、小さなかけらの集まりでも「思いがけないほどの」美しい、均衡の取れた映像になることが魅力のひとつですが、偶然性だけにゆだねることなく、その美しさを追求する作家さんたちのアイディアや意図もますます見逃せなくなったこの頃です。
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