★ハム削ぎ切り新玉葱の白を載せ 正子
うすく切ったハムに、白い新玉葱をこれも薄く切って載せ、ハリハリとかじる。涼しさとその食感が同時に味わえる気が致します。この時季の季節感に充ち溢れた御句と思います。(河野啓一)
○今日の俳句
黒潮の豊かに寄せて青岬/河野啓一
「黒潮」と「青岬」の取り合わせが絵画的で印象深い。黒潮寄せる、緑滴る岬。涼しさと強さをもった景色だ。(高橋正子)
●暑い一日だった。暑くなると思って西瓜を買っておいたが、鳥取の砂丘西瓜だったので、特に甘かった。
西瓜は砂地がいい。昔、生家では、西瓜が盗まれないように、夏だけ畑の中に番小屋を建て、学生の兄がそこに寝ていたと思う。
文學の森の月刊総合俳句雑誌「俳句界」の編集長が林誠司さんから河内静魚さんに変わった。昭和25年生まれ、68歳。総合雑誌の編集長は仕事が大変ハードと聞く。俳句界のオーナーが「寒雷」のご出身なので、編集長も自然「寒雷」の方となったのだろう。その河内静魚さんの『夏夕日』という全身真っ赤な句集が届いた。編集長のお披露目なのであろうと思うが、私にも贈られた。句集を拝読したが、句歴はわかるが経歴は不明。何冊も句集を出されると、経歴は省かれるのかもしれない。
駅を出し人ら西日を背に帰る 正子
学生もシャツの人らも背に西日 正子
みな帰る西日に赤く染まりつつ 正子
涼風にカーテン吐く息吸う息を 正子
朝の灯をともせば広き夏座敷 正子
○すかし百合
[すかし百合/フラワーセンター大船植物園]
★自在鉤の鍋に活けありすかし百合/岡田章子
★すかし百合散るまで水平線凝視む/小林輝子
スカシユリ(透百合、Lilium maculatum Thunb.)は、ユリ科ユリ属に属する植物の一種。海岸の砂礫地や崖などに生える多年草。大きさは20cm - 60cmとなる。本種は古来より栽培・育種の対象となっており、交配の母種として使われることが多い。本種と近縁種をスカシユリ亜属(Lilium pseudolirion Thunb.)として分類することがある。杯状の花を上向きにつけることが特徴。本属には、本種スカシユリの他、近縁種のエゾスカシユリ、ヒメユリを含む。
鱗茎は白色で卵型。茎は直立し、高さ20cm - 60cm程度。葉は葉柄のない披針形で互生する。花期は太平洋岸の個体群で7月 - 8月、日本海側の個体群で5月 - 6月。茎の頂に、直径10cm程度の、赤褐色の斑点を持つ橙色の花をつける。花被片の付け根付近がやや細く、隙間が見えることから「透かし」百合の和名がある。近縁種のエゾスカシユリと比較し、花柄やつぼみに綿毛がないこと、全体にやや小型であることで判別される。
◇生活する花たち「蛍袋・時計草・紫陽花」(横浜日吉本町)
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