俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

5月17日(水)

2017-05-17 08:41:51 | 日記
 明治神宮
★新緑の枝差し交わす神の杜  正子
様々な木々の新緑の枝が交差する、広大な神苑の清々しさに心洗われる思いがいたします。古き神の杜に、新しい生命を生み出す木々の新緑がことのほか瑞々しく新鮮に感じられます。(藤田洋子)

○今日の俳句
若葉風自転車きらり輪が廻る/藤田洋子
若葉風に吹かれ、自転車の銀輪がきらりと輝いて廻る。初夏の解放感と若々しさの溢れた句。(高橋正子)

○草苺

[草苺/東京白金台・自然教育園(2013年5月20日)]_[草苺の花と実/横浜日吉本町(2013年5月6日)

★死火山の膚つめたくて草いちご/飯田蛇笏
★草苺藩主の墓の居並びて/宮津昭彦
★草いちご青春暗き沼もありし/山口冬男
★指こはばる掌に草苺盛るほどに/細野恵久

 クサイチゴは本州(岩手県以南)の各地に生育する落葉の小低木。低木と入っても高さは数十cmしかなく、葉も草質であり、イメージは多年生草本である。落葉であると図鑑には記されているが、岡山市では常緑であり、冬にも葉を付けている。気温の低下する場所では落葉となり、丈も低いことから、クサイチゴの名が付いたものであろう。生育地は明るい林縁や草地であり、ポピュラーなキイチゴである。早春に地下茎から新しい茎を出し、開花する。果実が稔るのは5月のおわり頃から6月始めにかけてであり、あっさりとした甘みで食べられる。

 草苺は、見かけは草のように見えるが、実は茎は木質ということだ。5月、野山を歩くと木下などに草苺の白い花を見つける。先日5月6日には、近所の駒林神社と金蔵寺を含む山裾で、花と熟れた赤い実を見ることができた。高いフェンスが張られているので、採ることはできなかった。 一昨年は、明治神宮の森で草苺の花を見つけた。意外と多いのかもしれないが、苺といわれるものは、花も実も可憐だ。この5,6年で食べた野の苺は、苗代苺、木苺、草苺。苗代苺は、もう少し後に花が咲き、実が熟れるが、松山市に住んでいたころ、野茨の咲く畑の崖にあったので、沢山摘んだ。草苺は、松山では食べた記憶がないが、横浜には近所の山裾など方々に見られる。フェンスで取り囲んでいるので採るわけにはいかないが、かわいらしい白い花と実をつけている。木苺も草苺と同じ山裾にあって、そろそろ熟れ始めた。オレンジがかった黄色である。

★大いなる森のはずれの草苺/高橋正子
★草いちご金環食のただ中も/高橋正子
白金台・自然教育園
★草苺植物園の赤きもの/高橋正子(2015.5.10)

◇生活する花たち「芍薬の花蕾・薔薇・卯の花」(横浜日吉本町)
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