俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

3月21日(土)/春分の日

2015-03-21 19:56:40 | 日記
★はつらつとまたかがやかにヒアシンス   正子
わが家の長男と次男は1月生まれですが、嘗てその頃二人とも、産まれる頃に合わせてヒアシンスの水耕栽培のものを購入し、玄関の日当たりの良い場所に置いて眺めていました。秋に芽が出、白い根が水の中に生える様子を眺めては、お腹の中の赤ちゃんの様子に重ねていました。花が咲く頃には、子供も生まれると想うと大変心が弾みました。そのように特別の想いのあるヒアシンスの花は、「はつらつ、かがやか」との表現がぴったりです。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
水底の透けて煌めき蘆の角/桑本栄太郎
湿地の水が日差しに澄んで、蘆の緑の角が伸び始めた。枯から再生する緑の新芽が力強く美しい。(高橋正子)

○長男家族と都筑阪急で落ち合って、孫の元希に鯉のぼりを買った。その後、みんなで昼食を食べた。元希望は、「いただきます。」と「ごちそうさま。」ができるようになっていた。パチンと手をたたく。「うまい。」が言えるようになっている。鯉のぼりは、1.5メートルのガーデンタイプ。キャップ型の兜のおまけをもらった。赤い兜に三日月がついている。写真を撮るときかぶらせると喜ぶそうだ。(2015/3/21)

○春分
★春分の日をやはらかくひとりかな/山田みづえ
★春分の日切株が野に光る/安養白翠
★春分の田の涯にある雪の寺/皆川盤水

 春分(しゅんぶん)は、二十四節気の第4。二月中(旧暦2月内)。現在広まっている定気法では、太陽が春分点を通過した瞬間、すなわち太陽黄経が0度となったときで、3月21日ごろになる。昨年は3月20日で、今年は3月21日。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。
 春分の日(しゅんぶんのひ)は、春分が起こる日である。しばしば、「昼と夜の長さが同じになる。」といわれるが、実際は昼の方が長い。春分の日は、日本の国民の祝日の一つである。祝日法第2条では「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを趣旨としている。仏教各派ではこの日「春季彼岸会」が行われ、宗派問わず墓参りをする人も多い。

★春分の日といい空に飛行機音 正子

○ゆすら(桜桃)の花

[ゆすらの花/横浜日吉本町]

★万両にゆすらの花の白き散る/正岡子規
★風のみの夜に咲きふえしゆすら花/片岡砂丘艸
★二人連れ多き道なり花ゆすら/819maker

★花ゆすら築地土塀のくずれたる/高橋正子

 桜桃 (ゆすらうめ・ゆすら、学名:Prunus tomentosa)は、バラ科サクラ属の落葉低木の果樹。サクランボに似た赤い小さな実をつける。俗名をユスラゴともいう。
中国原産。3~4月頃、白かピンク色の花が咲く。6月頃に赤い実がなり、食べられる。樹皮は不規則にはがれ、葉っぱには毛がいっぱい。全国で広く植栽されている。
朝鮮語の「移徒楽(いさら)」がなまって「ゆすら」になった、といわれている。「梅桃」とも書く。この「桜桃」は「おうとう」とも読むが、太宰治(だざいおさむ)の命日の「桜桃忌(おうとうき)」の「桜桃」はさくらんぼの別名の「桜桃」を指す。実は、「庭梅」によく似ている。性質は強健で、耐寒性・耐暑性ともに強く、病害虫にも強い。用土は過湿を嫌うので、水はけの良い土に植える。
 現在では『サクラ』を意味する漢字『櫻』は元々はユスラウメを指す字であった。ユスラウメの実が実っている様子を首飾りを付けた女性に見立てて出来た字である。果実は薄甘くて酸味が少なく、サクランボに似た味がする。そのままでの生食、あるいは果実酒などに利用される。


◇生活する花たち「山桜・やまるりそう・すみれ」(東京白金台・自然教育園)
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