俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

3月19日(木)

2015-03-19 09:29:49 | 日記
★つばき落ちる音の一会に朝厨   正子
艶麗な花を咲かせる椿は花全体が音を立てて地面に落ちる。その長閑な音を朝餉の用意をしながら聞いている。素晴らしい朝ですね。(小口泰與)

○今日の俳句
初蝶のゆったり超ゆる大伽藍/小口泰與
大伽藍と小さな初蝶の対比、初蝶のういういしさ、可憐さ、うららかさをよく表すことになった。(高橋正子)

○昨日は関東地方に春一番が吹いた。今朝は晴れていたが、昼前から曇りがちの空になるが、白金台の自然教育園に信之先生と出かけた。園は、野焼きをする代わりに、すっかり枯れ草が刈りとられていたが、そろそろ草が萌え始めた。今日見た花は、片栗の花、甘菜の花、雪割り一華、モクレイシ、ウグイスカグラ、馬酔木の花、ミヤマカンスゲ、春蘭、紅白の藪椿、白山吹、福寿草。それに接骨木の蕾やがまずみの新芽などを見た。一番すばらしいのは、やはり、片栗の花。教育園のそばの公園には、山桜と寒緋桜が満開。沈丁花の紅白がよく匂っていた。

花びらを反らして凛と片栗は 正子
接骨木の芽ぐみし緑はやも濃し  正子
山桜若き緑の葉も出でし  正子
 里山
源流の泉の窪や山桜 正子

教育園で接骨木の細く短い枯れ枝を拾ったが、西洋では、接骨木は、魔法の杖といわれるだけあって、手にやわらかい。ハンの落ちた実も一つ拾った。ヤシャブシの実と似ている。ヤシャブシの実で、髪を梳かして遊んだ記憶がある。

○桜開花

[桜開花/横浜日吉本町(2013年3月18日)]

★さまざまの事おもひ出す桜かな/松尾芭蕉
★寐て聞けば上野は花のさわぎ哉 子規
★雀来て障子にうごく花の影 漱石
★朝日さす杉間の花を数えけり 碧梧桐
★一片の落花見送る静かな 虚子
★花散るや耳ふつて馬のおとなしき 鬼城
★闇の空よりちらちらと花散り来たり 亞浪
★一めんの落花の水に蛙の眼 風生
★西方に没る日は古風花堤 蛇笏

★さくらさくらさくらさくらてのひらに/高橋信之
★花淡し寺の甍がかがやけば/高橋正子
★多摩川の奥へと桜咲き連らぬ/高橋正子
★子らあそばす丘の平地の桃さくら/高橋正子
★煽られて花のゆるるは大いなる/高橋正子
★浅間山真向いにして花を待つ/小口泰與
★店先の竹筒に挿し早桜/祝恵子
★朝日はや照らして峰の山桜/多田有花
★朝桜ふれたき空はうすき青/川名ますみ

 サクラ(桜)は、バラ科サクラ属サクラ亜属 Prunus subg. Cerasus (またはサクラ属 Cerasus に分類)の樹木の総称である。日本においてはサクラは開花が話題となる点において、他の植物とは一線を画す存在である。現在ではメディアなどで俗に、単に「桜」と言うと、桜の中で極端に多く植えられている品種のソメイヨシノの事を指すことも多い。
 さくら開花予想2013【3月16日更新】
 今年の桜は、『早く』咲く所が多くなるでしょう。全体的に開花が平年より遅れた『去年よりは大幅に早く咲く』見込みです。13日には九州で開花が始まり、宮崎・大分・鹿児島など各地で過去最早記録となっています。東京でも16日に過去最早タイで開花しました。
 この冬は寒さが続いたため、桜の花芽がスムーズに休眠から覚めた地域が多いと考えられます。
3月初めまでは気温が低く出遅れていたものの、3月6日ごろからは平年を大幅に上回る気温の日が続き、この先も寒の戻りは少ないとみられます。このため、桜の開花は早めの所が多くなりそうです。(ウェザーマップ「さくら開花予想2013」より)


◇生活する花たち「福寿草・節分草・榛の花」(東京白金台・自然教育園)
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