俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表
©髙橋正子 ©Masako Takahashi

11月23日(金)

2012-11-23 07:33:12 | Weblog
★あかるさは林檎の花の帰り咲く  正子
冬に入る今頃は、空がぐんと暗くなり、緊張が高まります。そんな中、小春日和に誘われて、うっかり咲いた帰り花は、冬のほほ笑みのよう。秋に実を赤くした、林檎の木なれば尚のことでしょう。白い花びらが、木の深さ、実の光、透徹した蒼空、それぞれに映え、あかるいばかりです。(川名ますみ)

○今日の俳句
脱稿をこの日と決めし一葉忌/川名ますみ
「一葉忌」に託す思いが知れる。ここを踏ん張って脱稿にこぎつけようという意思の強さが、一葉に通じるようだ。(高橋正子)

○キク科

[ユリオプスデージー/横浜日吉本町]   [アゲラタム/横浜日吉本町]

★ユリオプスデージー大きな鉢が店先に/高橋信之

 ユリオプスデージーは、キク科ユリオプス属の常緑低木で、小さいうちは草花のような姿ですが、年を経ると茎は太くなって表面がごつごつした樹木らしい姿になる。葉は羽状に深く切れ込んで表面に柔らかい毛が密生し、灰白色に見える。冬~春の花の少ない時期に一重の黄色い花を咲かす。花径は3cm-4cm、花茎を15cm前後伸ばして先端に1輪をつける。日本へは昭和40年代に渡来し、鉢花として普及した。性質強健で、寒さにも強いので平地や暖地では露地で低木状に茂った株もよく見られ、生垣にも利用できる。属名のユリオプスはギリシア語で「大きな目をもつ」の意で、花姿に由来する。南アフリカ原産で、南アフリカを中心にアラビア半島にかけて、60種以上の仲間が知られているが、ペクティナツス種〔E. pectinatus〕のことを指して「ユリオプスデージー」と呼ぶのが一般的である。代表的な園芸品種に八重咲き種の’ティアラ・ミキ’があり、苗が広く出回っている。本種以外にはバージネウス種〔E. virgineus〕が「ゴールデンクラッカー」の名前で鉢花として流通している。
 アゲラタムは、カッコウアザミ属(カッコウアザミぞく、学名:Ageratum)の別名で、キク科の1属である。学名よりアゲラタム属、アゲラタムと呼ばれる。属名は a(否定の接頭語)+ geras(古くなる)で、長い間鮮やかな青紫の花色が保たれることによる。戦前から栽培されていたのは、カッコウアザミ Ageratum conyzoides であったが、現在栽培されているのは、ほとんどがオオカッコウアザミ Ageratum houstonianum である。メキシコ原産の、半耐寒性常緑多年草または亜灌木であるが、園芸上は春播き一年草としている。草丈は、F1(一代交配種)の矮性種で15〜20cm、切り花用種や四倍体の「ブルーミンク」などは、70cmくらいになる。全草に粗い毛が生えている。茎は直立だが、根元からよく分枝し、匍匐状になることもある。葉は直径10cmくらい、ほぼ円形で対生する。花は、1cm位の頭花が円錐状に十数輪またはそれ以上まとまって咲く。花の色は、明るい青紫が基本であるが、白やうす桃色の品種もあり、最近かなり濃い紅色のものも出ている。


◇生活する花たち「桜落葉・ドウダン紅葉・欅黄葉」(横浜日吉本町)


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コメント (1)
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