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ジャン・アレチボルトの冒険

ジャンルを問わず、思いついたことを、書いてみます。

福田首相、一番の問題は、あなただ

2007-12-24 18:14:31 | 政治
薬害C型肝炎問題について、国が法的責任を認めた上で、患者全員を「一律救済」する。

官僚の抵抗が強くて、この政治決断が出来ないから、議員立法に任せる。首相として、あまりにも無責任な態度である。

「速やかに立法」と言うが、自民党の厚生族議員の抵抗を、誰が抑えるのだろうか。彼らは、文面の細かい変更を要求して、「一律救済」や「国の責任」を、薄めた法案を作ろうとするだろう。

首相として、官僚の抵抗が抑えられない人物が、総裁として、族議員の抵抗を抑えられるだろうか?しかも、党幹部は、派閥の領袖、すなわち族議員団の長ばかりである。

さらに、なし崩し的な法案では、民主党も、飲むことが出来ないはずで、審議が、長引く可能性がある。来年度予算案に、間に合わない危険もある。その場合、福田首相は、解決が遅れているのは、「国会の問題」「野党の責任」と言うつもりだろうか。

福田氏が、首相として決断すれば、この問題は、すぐに解決する。一律救済のための予算を、直ちに計上して、重篤な患者を、救済することが出来る。

一番の問題は、官僚の抵抗ではない。人事権を掌握する、行政のトップが、何一つ決断できないことにある。

町村官房長官は、国の責任について、「道義的責任」という言葉を使ったそうだ。裁判の判決、あるいは、和解案では、国の法的責任を認めていないという主張らしい。

しかし、考えて欲しい。その裁判で使われた「証拠」は、誰が提出したものだろうか?厚生労働省や、製薬メーカーが、自分たちのファイルの中から、都合の良いものだけを選んで提出したと言われて、彼らは、反論できるだろうか?

国政調査権や、検察による、ガザ入れをして、裁判で見せた以外のものは、何も出てこないと、断言できるだろうか?

少なくとも、それを信じる国民は、ほとんどいない。

そして、どんな資料があるのか、曖昧にしておけるのは、福田首相が、政府のトップとして、官僚と対決しないからである。党幹部を、派閥の領袖で固めて、総裁として、族議員に、エールを送っているからである。

薬害肝炎問題は、残念ながら、今のところ、まだ先行きが見えない。しかし、はっきりしたことが、一つある。

問題解決の一番の妨げは、未だに原告団に会おうともしない、福田首相、彼自身である。

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