山歩き

どんな花が咲いてるでしょう、どんな山が見えるでしょう

早池峰山(ヒメコザクラの花見 後編)

2023-06-02 16:35:46 | 旅行

山渓ハンデイ図鑑8増補改訂版高山に咲く花(山と渓谷社)で確認しながら整理しました。

先ずは小田越登山口(1250m)から一合目御門口(1400m)までの花です。

ミツバオウレン(高さ5~10cm 花の直径7~10mm)

ミヤマスミレ(高さ5~8cm 距の長さ6~8mm)

花は大きいとの表現で、確かにタチツボスミレ、ウスバスミレに比べてでかいです。

コミヤマカタバミ(高さ5~15cm 花の大きさは言及なし)

 

オサバグサ(高さ10~25cm 花の大きさは言及なし)

シカの食害対策の網の中で咲き始めていました

ウスバスミレ(高さ4~6cm 花の大きさは言及なし 距の長さ2mm)

葉の表面とふちに毛があるチシマウスバスミレを探していますが未だに発見できません。

チシマザクラ(高さ0.5m~5m 花の大きさは言及なし)

昨年までは沢山咲いた花に目を奪われて、葉柄や花柄、萼筒に開出毛を確認できないので、タカネザクラとしていました。

次は一合目御門口(1400m)から五合目御金蔵(1700m)までです。

ミヤマシオガマ(高さ5~15cm 花は長さ20~30mm)

登る時は気づかず下りるとき一合目のすぐ上で見つけました。このような低い場所で見た記憶がありません。

チシマザクラ

ミヤマキンバイ(高さ7~20cm 花の直径は15~20mm)

高さも直径も他の山の花に比べ小さいようです

 

ヒメコザクラ(高さ3~10cm 花の直径8~9mm)

北上山系の別の山で発見されたとの情報もあるようですが、固有種として掲載されています。

チシマアマナ(高さ7~15cm 花被片は長さ10~15mm)

高さのわりに茎が細い頭でっかちは風に揺られて写しにくいです。

 

ナンブイヌナズナ(高さ2~10cm 花柱は長さ0.2~0.5mm)

例年この株が真っ先に咲くようです。

次は五合目御金蔵(1700m)から八合目鉄梯子(1800m)までです。

ウラシマツツジ(高さ2~2.5cm 花の長さは6~8mm)

この場所はイワウメの群生地で花はこれからです。ウラシマツツジの新葉は未展開なので枯葉の中から小さなクリーム色の壺型を探しました。

ヒメコザクラ

ミヤマキンバイ

さらに高さが低くなったようです。

ナンブイヌナズナ

これからです。

 

最後は八合目鉄梯子(1800m)から山頂(1917m)までです。

ヒメコザクラが咲き始めていますが、ほかの花は確認できませんでした。

この先週を追うごとに花は様変わりし、ハヤチネウスユキソウ、ミヤマアズマギク、ミヤマオダマキ、ナンブイヌナズナ、イワウメ、チシマフウロ、ナンブトラノオなどでにぎやかになると思います。そんな花だよりを聞けば足がウズウズすると思いますが、今はまだ疲れが残っており山はしばらくいいかなです。


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2 コメント

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早池峰山の植物 (shu)
2023-06-03 08:03:07
おはようございます。
あらためて、早池峰山への登山、お疲れさまでした。
早池峰山には固有種が多く、また本州中部では観られない植物も多いです。
今回も「実物を観たことがない植物がたくさんありました。
丁寧に写真を撮っていただいたので、とても参考になります。
ありがとうございました。

今日はこれから出かけますので、帰ってから再びじっくり拝見したいと思います。
こちらでは昨朝から雨が降り続いています。
我が家は雨の心配はありませんが、市内の一部には避難指示も出ています。
明日は晴れの予報ですので、山行を楽しんでこようと思います。
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また登りたいです (山歩き)
2023-06-03 15:13:41
 shuさんこんにちは。コメントありがとうございます。自宅から約40km小一時間で河原の坊にたどり着くことができる贅沢な環境に感謝しなくてはなりません。コロナ前には年に数回通っておりましたが、来年は大丈夫だろうかと不安を感じる今、その先の登ることが出来なくなった時には身に沁みて感じると思います。そちこち痛かった体も回復してきましたので、今年はまだ行けそうです。
 以前shuさんに教えて頂き手に入れた本「早池峰連嶺の花(土井信夫著)」を時々読み返していますが、植物種類相の特徴として①固有種や固有変種が多い(ハヤチネウスユキソウ、ナンブトラノオ、ナンブトウウチソウ、ミヤマヤマブキショウマ、ザラツキヒナガリヤスなど)③北上山地固有の植物がある(ヒメコザクラ、ヤブヒョウタンボク)③蛇紋岩植物が見られる(ナンブイヌナズナ、カトウハコベなど)④南限種が多い(ナガバキタアザミ、トチナイソウ、ナンブイヌナズナなど)⑤北限種がある(チチブシロガネソウ、ハリガネカズラなど)⑥東北では早池峰山だけで見られるもの(タカネヤハズハハコ、ホソバツメクサ、ミヤマウイキョウなど)その他の稀産種としてエゾのツガザクラ、チシマフウロ、ミヤマアケボノソウが挙げられていました。
 これらの中には見たことのない種も沢山あり、絶滅の危機に瀕しており生育地を明らかにできない種もあるそうです。登山道の両側にはロープが設置されてその外に出ることが禁じられていますが、登山道にも沢山の花が咲きますので踏みつけたり、ストックでなぎ倒さないようにしたいと思います。
 意外と広い山頂にも花が咲きますが大勢の登山客がザックを下ろして休憩することは、高山植物にとっては迷惑なことと思います。できるだけ迷惑かけないように岩の上にザックを置いて腰を下ろすのも岩の上と思いますが、そのようにできない場合もあります。これからも事故のないように、自然環境に迷惑かけないように、まだ見ぬ花を探しながらこの山と付き合いたいと思います。
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