はりさんの旅日記

気分は芭蕉か司馬遼太郎。時々、宮本常一。まあぼちぼちいこか。
     

越前紀行 平泉寺(白山神社)

2015-07-26 10:15:26 | 寺社めぐり
福井県勝山市に行ったので、前から行きたかった平泉寺(へいせんじ)を訪れました。平泉寺といったら、東北の「ひらいずみ?」と思われるかもしれませんが、まったく違います。越前にあったお寺で、戦国時代には48社、36堂、6千の坊院が立ち並び、僧兵は8千人もいたと言われる大きなお寺でした。
白山信仰とも深い関わりのあるお寺で、越前側の禅定道の拠点でもありました。
(平泉寺への入口)
平泉寺を訪ねるにあたって、我が司馬遼太郎さんの『街道をゆく18 越前の諸道』を読み返しました。司馬さんはかなりのページをさいて平泉寺のことを書いています。
(参道と菩提林)
1574年(天正2)一向一揆の攻撃を受け全山が焼失します。(天正2年というのは、越前の大名朝倉氏が織田信長に滅ぼされた翌年です。)ちなみに、「勝山」という地名は、一揆方の城塞のあった「村岡山」を、勝利の喜びからあらため命名したそうです。
(一の鳥居)
その後、再興されましたが、明治の神仏分離令にもとづき、白山神社となりました。ということで、今は、平泉寺白山神社と呼ばれています。
 (苔におおわれた参道)
司馬さんも書かれていますが、苔がまことに美しい寺です。「十余年前、ここにきたとき、広い境内ぜんたいが冬ぶとんを敷きつめたようにぶあつい苔でおおわれていることに驚いた。京都の苔寺の苔など、この境内にひろがる苔の規模と質からみれば、笑止なほどであった。」
 (苔におおわれた境内)
これほどの寺なのに、訪れている人はまばらで、しばし中世の静寂の世界に浸ることができました。
 (ひっそり佇む拝殿)
この平泉寺では、現在も発掘調査が続いており、山林や田畑の下から、坊院跡や、石畳道が発見されているそうです。


越前に行けば、越前そばを食べたいですね。今回は、北陸道福井北インターからすぐの所にある「けんぞう蕎麦」という蕎麦屋さんでいただきました。もちろんおいしかったです。
(おろし蕎麦)


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