Seasons

花鳥風月を撮りつづけると季節の移り変わりがわかるかも
でも風を撮るのはむつかしいので花鳥虫月だという噂も・・・

橋本健二:「格差」の戦後史

2009-11-26 | 本と雑誌
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                 橋本健二著   
                「格差」の戦後史
            ―階級社会 日本の履歴書

2009年10月20日初版印刷
2009年10月30日初版発行
ですから
つい最近世に出た本ですね。

橋本健二さんは
1959年石川県生まれの
武蔵大学社会学部教授です。

表紙の左上にあるのは
 格差/貧困論議には
 長期的な視野が欠けている。
 調査データを丁寧に追いながら、
 問題のありかを歴史的文脈から探る、
 日本社会論必携の一冊。
とあります。

読んでみたけどまさにその通り。

P.156にある状況分析は明確です:
 70年代「一億総中流」という認識が
 政治分析においても自明の前提とされた。
 この状況は80年代以降も続き
 人々を格差に対して鈍感にした。
 その結果
 格差拡大は取り返しがつかないほど深刻化するまで
 放置され続けるのである。

章立ては次のような組み立てです:

序章  舞台装置は階級構造
第1章 格差をどうとらえるか
第2章 格差縮小から格差拡大へ―戦後日本のメガトレンド
第3章 貧しさからの出発―敗戦から1950年まで
第4章 「もはや戦後ではない」―1950年代
第5章 青春時代の格差社会―1960年代
第6章 「一億総中流」のなかの格差―1970年代
第7章 格差拡大の始まりー1980年代
第8章 日本社会の再編成―1990年代
第9章 新しい階級社会の形成―2000年代

格差社会に関心がある皆さんには
是非お勧めしたい本です。




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