何年か前に電車の切符自販機で他社の路線への乗り換え切符の買い方が分らなかったと書いた。暫く考えたが後続の人がおり、取り敢えず知っている駅まで買って後で精算することにした。こいつトロいなと思われるのはプライドが許さなかった。精算方法が分らなかったソウルの地下鉄の例もある。モンゴルにいたってはバスがぎゅうぎゅう詰めで切符の受け渡しが想像出来なくて乗るのを諦めたのだがこれは別問題。
今回はチェーン店の定食屋である。丼の小鉢と蕎麦のセットメニューにしようと思ったが2台の内1台が列を作っていた。空いてる1台につくとタッチパネルで次々と望みのものに誘導される。何とか希望のメニューに辿り着いたので迷わず押す。釣り銭が少なく値上がりしたのかと思っていたら券の片隅に満腹セットと印字されている。しまったと思ったが挑戦の意味でそのまま注文。案の定量が多い。残すと店の人が気を悪くすると思って無理して食べる。最後は味など分からない。TVの大食い番組も最後はきっとこうなんだろうと。券売機もじっくり見て考えれば難しいことはないのだろうがプライドを保つために多少の買い間違いは我慢する。
学生の頃日本で初めて自動改札が導入された駅を利用していた。大人が小人の切符で入ることはできるかの論争があった。駅員が中から見張っており怪しい奴は止められると聞いた。見張るくらいなら出て来て鋏で切れよと思ったが見張りは噂だと後に知った。うんと小さい頃大阪で叔母さんに初めて電車に乗せて貰った。高架のところでは窓から覗くと屋根の上を走っているようである。屋根を崩して線路を繋いでいるところを想像した。屋根の上で止まったらその家の人はタダで電車にのれていいなあと思った。それより握りしめて汗でよれよれになった切符を座席と背凭れの隙間に落してしまった。かなり無理して二の腕まで差し込んでも見つからない。世の中で一番大事なものを失くしてしまったような後悔である。ゴソゴソに気づいた叔母さんが良いわよ降りるときに言えばとあっさり言う。本当に何事も無かったように改札を出られた。街の大人はやっぱり凄いと思った。何事も少しずつ時代から遅れつつあるが隠すのが結構難しくなってきた。スマホ決済は便利そうだがまず手を出さない。難しいのではない。自分の口座開設がまず許されないだろうから。
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