首相はリトマス試験紙か

　福島第一原子力発電所の処理水の海洋放出が24日にも開始される見通しだ。韓国の一部（国内も）では安全と言うなら総理が飲めばという話がある。最初はブラックジョークかと思ったが総理が飲めば安全という根拠はない。パフォーマンスでやったとしても趣味が悪い。正確には希釈して放出された海水を淡水化して飲めと言うべきだろう。しかし総理が飲んだからと言って日本国民は安全だとは思わない。それをあなた方は安全だと信じるのが不思議だ。総理が飲まなくても日本人の私は平気だ。海産物はどうか。嫌いなものまで総理に食べて貰う必要性はない。私だってホヤは遠慮したい。魚貝、海藻類は好きだからどんどん持ってきて。もう体内に毒が蓄積する時間は残されていない。理不尽な主張に抗うなら70歳以上の国民に海域の海産物をタダで配布したら良い。安全を証明して見せる。

高校野球の準決勝は何れも緊迫したゲームで見応えがあった。中でも一番驚いたのは慶応である。全員がハンサム（イケメン）ボーイ（試合内容ではなくそこかよ）。そのまま慶応（大学）ボーイと呼べそうである。まさか入部の条件に容姿があるとは思えないが。それでいて勝ったのだからファンは増えるのではないだろうか。ひと昔前は強豪校と言えばイガグリ頭にジャガイモのような少年達だった。偶にハンサムが居ると即ヒーローになったものだ。

人は見掛けに寄らぬものと言われるが高校の頃の話である。田舎の公立高校だったがクラスに変わり者が居た。髪型は自由だったが何時も伸びすぎた坊主頭。授業は教科書を机の上に開いて腕は後に回して組んだまま、背筋を伸ばして静かに聞いているだけ。アイツ間違って入学したのではないかなどとも囁かれていた。ところがテストは学年トップ、旺文社の模擬試験（8万人が参加）でもトップになったことがある。現役で東大に入りそのまま東大教授にまでなった。福島原発事故の前後も政府関連委員会の要職に就き（世渡りの器用なところもあったのだ）時々TVのニュースなどで政府の委員会様子が映されるとき姿を見掛ける。白髪のそれらしい雰囲気を漂わせている。高校時代は無口だったが今は雄弁なのだろう。雄弁で如何にも賢そうに見えた私など典型的な見掛け倒しだった。勿論今は無口である。