昨日は星稜対済美の試合をTVで見た。1回戦で無茶クソ強かった星稜だがこの試合でも1回に大量得点を挙げて同じパターンかと思った。ところが後半済美が逆転し、再びやっぱり底力の差かと思うと再逆転、延長でタイブレークまでもつれ込んだ。星稜が2点勝ち越しいよいよ終わりかと思ったらその裏済美が逆転満塁サヨナラホームラン。こんなスリリングが試合は滅多にお目にかかれない。両校の応援者は一生分の興奮を味わったのではないだろうか。
今年の高校野球を見ていて変わった所に気付いた。例年これが高校生と思うオッサン顔の選手がやたら目立ったのに今年は誰もが可愛い。少年らしい顔立ちが目立つ。こちらが齢が行ったので年齢差で可愛く見え出したのかも知れない。100歳になtったら80歳の婆さんが可愛く見えるようになるのだろうかと思ったりもするが、栄養とか科学的トレーニングがRIZAP現象として現れているのかも知れない。失礼ながら人気のサッカ―選手より遥かに愛らしい野球選手が可愛い。裏番組で女子ゴルフをやっていたが、日替わりメニューのように活躍する選手が出て来るのが本当にプロスポーツと言えるのかと思ってしまう。最も嫌味なのは訳知りぶった女子解説者である。高校野球の解説者は総じて謙虚で選手を褒めるところは、これぞ大人という感じで好もしい。プロ野球はリーグ戦だからハラハラドキドキする場面はあまりない。プロ野球もゴルフもダイジェストにすると5分くらいで全体の様子は分かるのではと思うのだが。
ダイジェストと言えば熱闘甲子園に甥っ子が出ていた。初戦で負けはしたが、小学、中学で日本一になりそれなりに注目されていたのだろう。インタビューの受け答えもまともで末っ子の三男坊だが甘えっ子の面影は何処にもない。野球は子供を大人にする典型ではないかと思った。野球チームは実社会の縮図のようなところがある。勿論他のチームスポーツ、サッカーなどでもポジションによって役割はあるだろうが野球チームの役割分担は歴史に磨かれている。4番に送りバントの指示は躊躇するだろうが下位打線なら迷う事なく送る。送る方もそれが役割だと思う。9人というのも微妙な構成である。クリーンアップだけが如何に強力でもピッチャー初め他の選手が役割を果たせなければ勝ち進むことは難しい。
昔野球チームくらいの人数の研究チームを率いたことがある。期待されていたのだろう構成は有名国立大学出身者ばかりであった。そこに地元の高卒の新人が入ってきた。何カ月か経って面談の時、周りは優秀な大卒ばかりで自分が務まるかどうか不安ですという。確かに優秀だなあと思う子は何人か居た。ビックリするような素晴らしい提案がしばしばあったが日頃の仕事ぶりが全て優秀だった訳ではない。何処か自信に満ちた横柄さもあった。注意してもそんな些細な事をと思っている節もあった。高卒の新人に、ノーベル賞学者を9人集めても決して素晴らしい研究成果が出せるとは思わない。多分気づいているとは思うが治工具の後片付けや事前準備を疎かにして良い結果など出る筈がない。他がやっていないことで自分ができることは山ほどある。如何に立派な理屈を捏ねても行動が伴わなければ意味が無い。他がなるほどと思ってついて来てくれないと会社では一人でできることなど何一つ無い。他の人がなるほどと思うような仕事ぶりは大卒だからとは何の関係も無い。きっと自分の得意な分野が見つかる筈と言った。その職場を離れて何年も経ってから知ったがその新人は大卒を含めた何十人もの製造ラインの責任者となり職場を仕切っていた。
チームで事に当たることは実社会で至る所にある。初戦で敗れはしたがチームを率いるという経験は貴重な一生ものである。オジサンが高校の時は何も率いておらずその他大勢の一人だった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます