リコーの2眼といえば 前玉 ギア回転の機種が有名ですが
その後の機種がこれです
2眼レフ競争が激しくなり やがてリコーも路線変更を余儀なくされ
作り出したもの
リニューアルの最初に出たリコーフレックスダイヤは フィルターマウントが
ねじ式でした それを更に改良し バイヨネットマウントにしたのが ニューダイヤ
ほかのカメラに追従するように 前板繰り出しになって特徴がなく
唯一レンズ繰り出しに 横から左右に飛び出した振り子レバーというものを装備していますが
これも画期的な機構とはいえず
ダイキャストボディになりカメラがかなり重くなり しかも高価になったので 結局
思うように売れませんでした
保守的なところはリコーらしくありませんね
レンズは悪くないし 重いけど丈夫だし いいカメラなんですけどね
売れ行きとカメラの評価は別物なのです
ローライフレックスTは フレックスとコードの中間位置にあるカメラ
といわれますが それはカメラ操作系はクランク巻上げ ファインダー交換
シャッター前面押しボタンなどフレックスのものと 同等のものが使われていて
レンズはいちランク下の4枚だまのテッサーだからなのです
しかし初期の頃のフレックスは テッサーが使われていました
テッサーといえば長い間ローライフレックスの看板だったのです
フレックスTも最初こそツアイスのテッサーでしたが
後期はシュナイダーのレンズに代わられてしまいます
だからテッサーつきのTは 貴重なのだと思います
この機種は最高機種フレックスFと同じように ファインダーとスクリーンが交換可能です
フレックスより軽いしセミオートマットだし 使い心地はなかなかのものです
人気もかなりあって値段はコードより上で 新しい機種らしく きれいなものが多いです
コーティングしたテッサーですから 戦前のものよりずっと写りはいいのです
フードやフィルターは ローライコードと同じサイズですから 実用には有利です
コニカの2眼レフは数が少なく また参入も遅く 営業的に成功したとはいえませんが コニカらしく高性能で比較的独自路線をゆくカメラをつくりました。
中古市場ではその数の少なさと 写りのよさ また独創的な機構などで 隠れた人気があります。
レンズが独創的で たいていの2眼レフはローライに習って 75ミリか80ミリレンズをつけるのですが コニカは85ミリとやや望遠よりのレンズをつけています。
また繰り出しの関係か 無限位置よりさらに沈胴してレンズをしまいこむことができます。
そのため沈胴位置ではシャッターが下りないようになっています。
このカメラは多重露光装置があって その装置が邪魔をして 時々巻き上げできなくなります。
私のは スイッチが入ると シャッターを何度も押せるモードになるのですが これを解除できないので 次のコマに進めないのです。
少しオイルをさしていったんは直ったのですが 時々グズります。
レンズは写りもよく さすがコニカだなと感心しますが 85ミリなんて画角は ローライ式の2眼レフに慣れた身にはなじみがなく戸惑うことが多いです。
逆に広角よりにしてくれたら きっとそれなりのベストセラーになったかも?
コニカなら出来たと思います
よ。
ローライコードで2型ほど 種類が多くややこしい機種はありません
カメラの進化の過渡期にあったのか バリエーションがそのままカメラの進化の歴史になっています
レンズはこのときはまだカールツアイスのトリオターがついていて 3枚玉ですが
これが好きだという多くのファンがいます
真ん中はきりっとしていますが 周辺はやや流れて優しい感じ
それが却ってポートレートにはよく 真ん中を引き立たせて浮き上がった感じになります
周辺が流れるといっても 中版はトリミングするのが当たり前の時代でしたから 平気でした
ファインダースクリーンは暗いですが ありがたいことに真ん中だけ明るいので ピントは合わせやすいです
真ん中でピントを合わせてから アングルをずらせばいいのですから使い勝手は悪くないのです
ピントのやまはつかみやすいほう このカメラが自分にあっているのか 使いやすくカラーバランスも悪くありません
唯一ローライコードでは定番のシャッターですが ボタンがなくレバーの行きかいで操作するのがやや苦痛なので
ショートレリーズを使っています
これなかなか便利ですが 廃盤になっているので 探すのが大変です
最近復刻版が発売されて(サードパーティで)使っています
銀座のレモン社か 中野のフジヤカメラで見かけます
私はレチナでも使います
この書体のローライコードは2型の1までで 2型の2からは書体がかわります
リコーフレックスは2眼レフブームを作り 引っ張ってきたカメラ
作りを簡略化し部品点数を減らし 無駄を省いてカメラを作り
それでもレンズはいいものを使い カメラとしては軽く簡単操作で
安く買いやすい リコーフレックスは記録的に売れました
フィルム装填は分かりやすく 他のカメラより簡単です
沢山のメーカーがリコーフレックスのマネをし 雨後の竹の子のように
生まれました
リコーフレックスは機能を簡便化し 最低限に絞ります
ピントあわせは上のレンズと下のレンズをギヤでつなぎ
ビューレンズとテイクレンズを同調させながら距離あわせをします
ローライのような複雑で部品点数の多いシステムは使わず
簡単確実で狂いにくいやり方です
高級感はありませんが 道具としては合理的なものでした
このカメラ 低速シャッターを省略し 鉄板を張り合わせ 部品点数を減らし
レンズは3枚玉 ファインダーも必要最低限のシンプルカメラですが
よく写ります
ただし 高級感はありません