今年のオークスは、G1史上初の2頭同着優勝という結果になりました。
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【オークス】GI史上初の同着!アパパネ2冠、サンテミリオンGI初制覇(サンケイスポーツ)
23日、東京競馬場で「第71回オークス」(GI、芝2400メートル)が行われ、蛯名正義騎手騎乗で1番人気のアパパネ(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)と横山典弘騎手騎乗のサンテミリオン(牝3歳、美浦・古賀慎明厩舎)が直線でマッチレース。写真判定の結果、JRA・GI史上初の同着優勝となり、桜花賞馬アパパネは2冠達成、サンテミリオンはGI初制覇となった。タイムは2分29秒9(稍重)。
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今年のオークスは混戦模様で、多くの馬が優勝候補に挙がっていましたが、阪神JFと桜花賞を勝ちながら短距離血統ということで評価がやや低かったアパパネと、実績は少ないものの勝ち上がり方が良かったサンテミリオンが最後の直線で好勝負を演じて、共に優勝という結果になりました。ゴールした時の体勢はサンテミリオンが有利でした。しかし、ゴールを通過した時に首が上がってしまったため、首を伸ばした体勢でゴールしたアパパネとゴールラインでは同じ位置になってしまいました。僅差の時は「首の上げ下げで勝負が決まる」ことがよくありますが、今回は「首の上げ下げのために勝負が決まらなかった」という稀なケースだったと思います。
一昨年のウォッカ対ダイワスカーレット、昨年のブエナビスタ対レッドディザイアのように、牝馬のライバル同士の僅差の勝負はいつも大変見応えがあります。でも写真判定でわすか数センチの差で決着が付くと、良いレースだったけれど負けたほうには少々後味が悪い印象も残ります。好勝負のレースを演じた馬には、どちらも勝たせてあげたいと思うのがファンの心理だと思います。(馬券的にもオイシイし、、)それだけに、今日のレース後のインタビューで「負けなくて良かった」と安堵していた蛯名、横山の両騎手の感想は、おそらく本音だったと思います。結果が出て同着優勝となり、2人で抱き合う姿は見ている方もとても気持ちが良いものでした。今回は仲良く分け合う形になりましたが、これからのG1でもベテラン2人の好勝負に期待したいものです。
ちなみに写真は、前日、競馬場の館内に展示してあったオークスのトロフィーです。(もちろん、展示されていたのは1個だけでした。)もしかすると同着というのは、主催者(JRA)にとっては苦渋の判定だったかもしれません。