キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

読書感想~火星の人

2016年01月12日 | Horse Racing

遊びは競馬、趣味は読書。
朝晩の通勤電車での楽しみは、好きな本を読むことだ。本を読んでいると時間を忘れることができる。読書には、何者にも勝る楽しみがある。ということで、先週は久しぶりにSF小説を読んでみた。
「火星の人」というタイトルの小説でなかなか面白かった。主人公は火星探査中のアクシデントで独り残された植物学者。彼の火星におけるサバイバル生活を克明に描いたのがこの小説である。近年の宇宙開発で、将来人類が火星に行く可能性は高くなってきていると思うが、火星がどのような環境なのか一般人には理解できない部分も多い。この小説では最新のNASAの情報を基に、できるだけリアリティを持たせた記述で、火星におけるサバイバル生活がどんなものなのかをよく描いていると思う。ストーリー自体はシンプルであり、とても分かりやすく、また突拍子も無い事件や変なプロット(火星の生命体など)もなく、好感が持てた。前向きに生きる主人公にも共感できるし、状況説明も割と理解しやすかった。
孤独な状況に陥った時、必要なのは自分の知識と知恵、アイデア=サバイバル能力だろう。精神的な強さも必要だろうが、それは自分の能力次第で強くもなれるし、逆に対応できないと弱くなってしまうものかもしれない。彼には自分では意識していないが、植物学とエンジニアという2つの強力な知識があった。それは環境を整備する能力に長けていたということだ。もし、彼が違う分野(例えば天文とか地質学)のエキスパートだったとしたら、火星でのサバイバルができたかどうか判らない。その辺りもうまくできている印象で、よく構想されていて面白かった。もし自分が独りで火星に残されたらどうするか。(火星でなく無人島でもいいが)おそらく彼のように冷静にプランを練ることは難しいだろう。読みながら「孤独」な状況とはどういうものかいろいろ考えさせられた。火星で生活した気分になれる面白い小説だと思う。
2016年2月に映画が公開されるので、そちらも楽しみにしている。


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