学生の頃、レコードを買うお金が無い時は、よく地元のラジオ局主催の「レコード・コンサート」を聴きに行きました。「レコード・コンサート」とは、広い会場に高級オーディオを設置してレコードを聞かせるというイベントで、ラジオのDJの方がトークをしながら観客のリクエストを聞いて曲を流してくれるものです。
当時はレコードレンタル店も無く、音楽はFM局の放送を録音して聞く(エア・チェックと言っていた)のが普通でしたが、電話リクエストは競争率が高くてなかなか受け付けてもらえません。それで聴きたい曲があればレコードコンサートに行って、その場でリクエストして聴いていました。
ある日、いつものようにコンサートにビートルズの曲を聴きに行ったら、参加者にラジオ局が持っている古いレコードをプレゼントするコーナーがあって、たまたま抽選で当たったのがこのレコード「RIT」でした。リー・リトナーの事は全く知らなくて、つまらないものをもらったなあと思いました。でも帰り際にスタッフから「良いレコードが当たったね。」と言われて、とりあえず聴いてみたところ、それまで聴いたことが無い軽いノリの音楽が心地良くて、勉強の合間に聞いていました。懐かしい。