本がこれからどのように変わっていくのかを、37人の本への関わりが深い知識人がそれぞれの観点で綴ったエッセイ集。2010年代に入り電子書籍の普及によって、「本とは何か」という基本的な定義が問われている。電子書籍は、従来の紙の本のあり方を変えていくという意見と、逆に紙の本が駆逐され淘汰された良書だけが紙として残っていくのではという意見がある。しかし、総じて紙の本は無くならず、コンテンツも電子書籍のデバイスも多様化していくという意見が多いように感じた。
この本を読んでみて、自分の場合はどうかと考えてみた。電子書籍は、多くの情報や本を1台の端末に収納できるので、便利なツールだと思う。しかしデバイスへの依存が大きく、電力が無いと読めない(電池切れを起こすと読めない)というのは、不精な人には向いてないかもしれない。少なくとも自分が生きている間は、紙の本は無くならないと思うし、電子書籍も進化すると思うので、TPOに応じて使い分ければ済むと考えている。電子書籍のデバイスも今後様々なものが登場すると思うが、それは数年単位で陳腐化し、買い替えが必要になってくると思う。また電池やデバイスの劣化などもあり、コスト的には決して安くはないと思う。買い替えを考えると、その費用で好きな紙の本を買ったほうが幸せかもしれません。