子曰く、道行われず、いかだに乗りて船に浮かばん。われに従う者は、それ由か。子路これを聞きて喜ぶ。子曰く、由や勇を好むことわれに過ぎたり。材を取るところなし。
(論語・公冶長)
先生は言った。真の道を行う人はいない。いっそいかだにでも乗って海に乗り出そうか。こんなわたしの後について来るものがいるとすれば、由だろうな。子路はこれを聞いて喜んだ。先生は言った。勇気だけはおまえにはかなわんよ。やれ、何を言ってもわからんやつだ。
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鳥獣はともに群れを同じくすべからず。われこの人の徒とともにするにあらずして、たれとともにせん。天下道あらば、丘ともに易えず。
(論語・微子)
鳥や獣の仲間になることなどできるはずがない。わたしも人ならば人とともにゆかずして、だれとともにゆくというのだ。この世界に正しい道が行われていれば、わたしもこんな苦労はせずにすむものを。