作曲家・趙 顕市の「愛別釜山港」

私が作詞・作曲した「愛別釜山港」「野ばらあなたたち」の紹介。歌は韓国の「ソン&リー」という姉妹歌手が歌っております。

応援歌。

2009-10-07 16:10:34 | Weblog
私は沢山の詩を書いてきた。

ほとんどが、つまらない

恋愛や、異性を詠った詩だ。

拙い、幼稚な詩だ。



60に達したいま

ほとんど詩は書けないでいる

妻に言われるくらいだ

「最近詩は書かないの」

私は答える。

「書けないのだ」

「情熱が失せてしまったのだ」

「世事の何事にも、

 興味が無くなったのだ」



今年4月、末っ子が社会人になった。

順風満帆と行くかとおもわれた次男の

社会人生活が突然暗礁に乗り上げた。

悲鳴に近いSOSの送信が

度々送られてくる。

受信する度に、

私の心臓から、

夥しい血が流れ出る。



私は携帯や、パソコンで、

沢山のメッセージを送った。

殆どが応援歌だった。

「ありがとう」の返信が

さらに私に太鼓の撥を打たせた。



いつしか私は詩を書いていた。

あたたかい血が通った詩を書いていた。

ありふれた言葉の数々。

「頑張れよ」

「負けるなよ」

子供は再び航海し始めた。


  *この詩は、2009年8月29日に、朝日新聞大阪本社の「声」の欄に投稿して不採用になったと思われる投稿詩である。若干加筆修正しています。一応朝日新聞社様には、投稿して1ヵ月経過した投稿文は、自己のブログであれば、発表して良しとの回答を得ています。