試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ101-84,241,291[ツヌ109F] (旧サハ101-86,245,296[元ツヌ107F] 改番,サハ101-241[ツヌ109F] 車体不等沈下修正施工) ※旧製品

2018-08-31 21:54:06 | 国鉄/JR101系
暫定再開。

現在KATO製国鉄101系では保留車が13両にまで達している。
ツヌ118F(Mc155:旧製品←ツヌ118F:Mc155)も転用が前提の暫定出場で実質的には23両がプロトタイプ変更対象車となっていた。
可能な範囲で作業を進め膠着状態からの脱却を図る。


国鉄101系ツヌ107F (1985/4)。
[ツヌ107F]:Tc83-M206-M'199-T86-T245-M212-M'206-T296-M237-M'c175
※旧製品。

旧製品編成だった旧ツヌ107F(Tc83)は全車車両更新を終えツヌ107F(再生産品)へと一新された。
再生産品編成への格上げはツヌ109F(Mc202)組成準備に向けての前段階工程でもあった。
ツヌ109F用組成準備車に廻る旧製品車両は6両で他4両は種車対象から外れている。
転用予定車のうち旧モハ101-212+旧モハ100-206(元ツヌ107F)はモハ101-217+モハ100-210(ツヌ106F:Mc160)と振り替えた。
また計算違いで余剰車になりかけた旧モハ101-206+旧モハ100-199(元ツヌ107F)もツヌ102F(Tc75:旧製品)へ異動させた。
そして保留車へと廻した旧クハ101-83以下6両(元ツヌ107F:旧製品)は全車改番を行いツヌ109Fにて復帰させる計画だった。


入工中の旧サハ101-296(元ツヌ107F)。
※旧製品。

足踏み状態に陥っていたツヌ109F用組成準備車増強はサハ101-210(トタ5F-1:Tc14)の投入でようやく10両が出揃った。
玉突き方式で捻出した元サハ101-209(元トタ5F:T209)にはモハ101形用床板が装着され所要形式にも問題無い。
しかし101系800番代LOT側面窓セルが1両分不足しており本格的な組成着手に抑止が掛けられている。
一応最終手段は押さえてあるが部品再交換が必要なためぎりぎりまで様子見とする。
ただ保留車を多数抱える状況を打破すべくプロトタイプが決定している旧ツヌ107F出自車6両の改番に着手した。
ツヌ109Fはサハ101形が3両連なる朱色1号混色編成だった。
千葉方黄色5号車両から作業に取り掛かった関係でサハ101形を続けて改番する珍しい展開となった。


[サハ101-296]:2-4位側。

ツヌ107Fもサハ101形3両が組み込まれる10両貫通編成でツヌ109Fへの異動に適していた。
工程は何れも簡易式改番だけの軽作業に留まると思われた。
先ず3号車に配される旧サハ101-296(元ツヌ107F:旧製品)から入場させた。
旧サハ101-296はサハ101-291(ツヌ109F)へ改番するため[サハ101-296]まで車両番号標記が流用出来た。
容易かと考えた簡易式改番だったがペイントリムーバー式印刷消去が悪影響を及ぼす。
[サハ101-296]標記はただ崩れるだけで車体にこびり付いたまま残ってしまった。


[サハ101-29[1]]:1-3位側。

ツヌ109F用組成準備車では簡易式改番にて工程簡略化を目指していた。
そのため除去するインレタを出来るだけ一桁に絞れるようわざわざ旧ツヌ107F時代の組成順を入れ替えた。
但しペイントリムーバー式印刷消去車の再改番は比較的難航する事を失念していた。
一桁だけの車両番号標記インレタ剥離が逆に車体清掃を厳しくし残滓除去に手を焼かされた。
散らばった糊状のインレタ屑はゴム系接着剤除去用爪楊枝と極細綿棒を使い慎重に取り除く。
その後プラスチックドライバーの先端へ乾燥クロスを被せ車体に残る転写糊を拭き上げている。




サハ101-291(ツヌ109F:旧サハ101-296 改番)。
※旧製品。

転写糊の除去後も苦戦が続いた。
塗装被膜が変質したペイントリムーバー式印刷消去痕はインレタの定着力を低める。
不運にも追加転写標記は[サハ101-29]+[1]と粘着面積が少なかった。
台紙から標記が剥がれない事態が繰り返され[サハ101-291]への改番を済ませるまでに大幅な時間を要している。
転写失敗は頭に入れていたが転写不能の連続で悩まされるとは思いもしなかった。
数少ない収穫は1-3位側の[サハ101-291]標記と三方コック蓋間に余裕が生まれ窮屈さが拭えただけである。


[サハ101-86]:2-4位側。

嫌な流れを継いだまま旧サハ101-86(元ツヌ107F:旧製品)を入場させた。
2-4位側の車両番号標記は[サハ101-86]が詰め切れておらず何処か間が抜けて見える。
[サハ101-86]そのものも崩れ気味で剥離を考えた。
しかし号車順を入れ替えてまで各々の種車を決定した意義が失われるため継続使用とした。
旧サハ101-86もペイントリムーバー式印刷消去車だった。
よって[サハ101-86]の剥離は旧サハ101-296と同様の経過を辿る。


[サハ101-8[4]]:1-3位側。

清掃では型崩れを覗かせる2-4位側の[サハ101-86]標記に注意を払った。
保全を最優先したためインレタ剥離後の転写糊は完全に拭き取れないまま終わっている。
旧サハ101-86はサハ101-84(ツヌ109F)への改番となる。
インレタは[サハ101-86]のフォント太さに合わせ73系用の使い古しを起用した。
一時期[4]標記インレタの転写は極端な苦手意識があった。
その影響で台紙には[4]標記が殆ど残っていない。
定着力云々の前に[4]標記インレタの捜索が一大作業となった。




サハ101-84(ツヌ109F:旧サハ101-86 改番)。
※旧製品。

探り当てた[4]標記インレタは僅かに3つしか残っていなかった。
何れも組標記の余り物で転写し難いものばかりである。
如何せん経年が高く台紙からも浮き掛けているため単独での切り出しは厳しいと言わざるを得ない。
直接[サハ101-86]に揃えバーニッシャーを押し付けた。
苦し紛れだったが[サハ101-8]+[4]での改番に成功した。
なお2-4位側は転写終了後に全体を擦り[サハ101-84]の型崩れを誤魔化している。


[サハ101-245]:1-3位側。

この日の最終入場車は旧サハ101-245(元ツヌ107F:旧製品)となった。
予定では6両全車の改番まで完了させるはずだった。
しかし清掃工程に於ける作業抑止が響き旧サハ101-296の入場から約90分が経過している。
旧サハ101-245は車体不等沈下修正も行う必要があり残る3両は後日入場へ持ち越しとなった。
車体清掃では1-3位側の施工に苦慮した。
[サハ101-245]の一部が三方コック蓋に掛かっている状況で残滓除去を難しくしている。
剥離と同時に崩れた[サハ101-245]は案の定三方コック蓋モールドを埋めてしまった。


[サハ101-24[1]]:1-3位側。

爪楊枝や極細綿棒では完全な取り除きまで達しない。
溝に入り込んだインレタ屑はしばらく間を置いた微量のゴム系接着剤を押し込み削ぎ取る。
この方式で車体を傷める事無く三方コック蓋モールド再現を取り返せた。
新車両番号はサハ101-241(ツヌ109F)となる。
インレタ転写結果はサハ101-291の二の舞で終わった。
やはり塗装被膜の変質が転写効率を下げる。
ただ失敗とは異なりインレタの漸減には繋がらない。
執念でバーニッシャーを当て続け[サハ101-24]+[1]の節約式改番達成に漕ぎ着けている。


導電板位置を修正したサハ101-241用床板。

サハ101-241(ツヌ109F)への改番終了後に床板を撤去した。
KATO製101系での車体不等沈下発生はスプリング機構に拠るものが大半を占める。
スプリング機構は導電板の反力を利用した構造を持つ。
よって1エンド側と2エンド側の釣り合いが崩れると平行が保てなくなる弱点を有する。
何度も修正を図ってきた事例がありサハ101-241用床板も同様と思えた。
真っ先にDT21非動力台車を撤去したところ予想通り導電板が偏位していた。
台枠のストッパーに収まる導電板を1エンド側,2エンド側共に揃えるだけで症状は改善されている。




サハ101-241(ツヌ109F:旧サハ101-245 改番,車体不等沈下修正施工)。
※旧製品。

節約式改番に苦戦しながらもサハ101-84,サハ101-241,サハ101-291(ツヌ109F)が竣工した。
ペイントリムーバー式印刷消去と古インレタの組み合わせが悪い方向に作用したと言える。
旧クモハ100-175,旧モハ101-237,旧クハ100-83(元ツヌ107F:旧製品)もペイントリムーバー式印刷消去車である。
中でもモハ101-222(ツヌ109F)へ改番される旧モハ101-237は揃目転写が加わり最大の難敵になると予想している。
何れにせよツヌ109Fの出場には目処が立っていないため丁寧に作業を進める。


サハ101-84+サハ101-241 (ツヌ109F:旧サハ101-86+旧サハ101-245)。
※旧製品。

車両更新時に側面窓セル窓サッシの印刷状況を確認しており必要以上の分解は無いと思われる。
但し車体不等沈下は何を切っ掛けに発症するか掴めていない。
在籍する101系津田沼区仕様では異動や更新を機に部品交換を行った車両が多い。
しかし元ツヌ107Fは10両貫通編成化への経緯が辿り難く車両異動も少なかった。
早期出場編成であり部品交換の影響は受けていないと思われる。
旧サハ101-245での車体不等沈下は経年による可能性があり以後の入場車では気を払いたい。

京成3700形3708F 1次車 現行仕様 前期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成 (ライト基板更新)

2018-08-30 21:41:31 | 京成線出場
同格。

グリーンマックス製京成3700形3708F現行仕様前期リニューアル工事施工編成(1次車:3708F-2)が再出場した。
3707以下6両も[K'SEI]CIマークインレタ周囲に残った転写糊の除去を行い状態を上げている。
外観の変化に乏しい出場ではあるが在籍する3400形,3700形へ多大な影響を及ぼす施工内容になったと思う。




京成3700形3708F 1次車 現行仕様 前期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。
3708F-2:[3708]-[3707]-[3706]-[3705]-[3704]-[3703]-[3702]-[3701]。
◆電球色LEDライト基板(8422)交換施工,台枠直結式スカート化試行。

京成3700形の原形に当たる1次車~5次車はリースが進行し少しずつ勢力を縮小している。
転籍の第1編成は3808F(5次車)であった。
1997年12月に登場した3808Fは2003年2月に除籍され北総開発7300形7808Fへ改装された。
京成車としての活躍は僅か5年強と非常に短い。
3808,3801は通過標識灯の周囲が白枠処理とされた。
貫通扉種別表示器下部に段差を持つ1次車を除き整っていた3700形では個性派だった。
故に短期間で姿を消してしまったのは惜しまれる。
北総開発7300形は3700形と共通設計形式であるが新製投入は7308F,7318Fの2編成に留まった。
双方とも貫通扉種別表示器下部に段差を有する3700形1次車に近い形態を有する。
経年も3700形1次車に近く3808Fのリースは意外だった。
しばらく動きの無かった3700形は3300形全廃以降よりリース対象形式になってしまった。
使用機器や性能都合で致し方ないと起用だと思える。
ただ不可解な事に現在に至るまで1次車の転籍は行われていない。
3808F以降のリース編成は専ら2次車,3次車が充当された。
何れも1次車よりリニューアル工事施工が遅くコスト回収に於いても不利に思える。
1次車の3708F,3718F,3728Fは全て健在だが転籍による影響で空番が生じてしまった。
3728Fの次に位置する編成は3758Fとなり歯抜け感が痛々しい。
改番も行わずに推移しているためまだ動きがある気配を抱く。
どの様に転籍編成を定めているか掴めておらず1次車も決して安泰とは言えないだろう。


旧3708F登場時仕様(3708F→3708F-2)。

3708F-2は旧3708F前期仕様(旧製品)を種車とする。
導入はリリースより大幅に遅れたがプロトタイプ都合からか運良く新製投入を図れた。
回着整備では行先方向幕を製品印刷の[UENO 上野]幕から富士川車輌工業製[成田]幕ステッカーへ改めている。
1次車登場時の特徴だった英字無併記行先方向幕でも大フォントとなる二文字幕に当初から拘った。
登場時仕様(3708F)への改装は行先方向幕ステッカーを貼付するだけで即出場となる。
その後行先配分均等化より[成田]幕から[上野]幕へ交換された。
グリーンマックス製3700形では唯一の[K'SEI]CIマーク未貼付編成でもありプロトタイプ変更は生じないはずだった。


3818F中期仕様(5次車:3818F)。

ところが3818F中期仕様(5次車:3818F)の仕様変更にて台車色変更が項目に加えられた。
サックスブルー成形FS-547台車は3708Fしか採用されていない。
編成単位で交換を行った結果3708Fは登場時仕様として成立しなくなり休車へ追い込まれる。
更に3708F登場時仕様(3708F-1:リニューアル再生産品)の導入で復帰への道が険しくなった。
前途の通り3708Fには[K'SEI]CIマークが印刷されていない。
この窮地を救ったのはジオマトリックス製[K'SEI]CIマークインレタであった。
全車へ[K'SEI]CIマークを転写すると共に3708,3701へ保管品のスカートを装着した。
車体改修施工と併せて一部の窓サッシ印刷をマッキーで塗り潰す前期リニューアル工事施工編成化が確定する。
更に3707,3705,3702をグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへ換装し3708F現行仕様(3708F-2)に改められた。
登場時仕様から現行仕様へとプロトタイプが若返った3708F-2は3758F現行仕様(3次車:3758F)に次ぐ異色編成と言える。


3768 [A17 特急 成田空港]:3768F-2(ライト基板未交換車)。

約5箇月に渡る長期休車の間にリリースされた3768F後期仕様(3次車→現行仕様:3768F-2)の導入を図った。
製品化されていない前期リニューアル工事施工編成は3708F-2の強力な訴求点ではある。
まだリニューアル工事施工編成が3708F-2,3768F-2の2本に限られ独自の存在感こそ放っていた。
しかし改修時に電球色LEDライト基板(8422)が入手出来ず黄色発光LEDライト基板のままで維持された。
よって前照灯発光具合は3768F-2より大幅に劣る。
3708F-2の弱点となってしまい改善項目となった。
その後3768F後期仕様(3768F-1)が増備されたが3758F元中期仕様(3次車→現行仕様:3758F)の改修と重なる。
電球色LEDライト基板は3758,3751へ転用となり3708F-2のライト基板交換には至らなかった。


3758 [55K 快速特急 西馬込]:3758F(ライト基板転用車)。

結局TR-180床板装着編成への電球色LEDライト基板交換は3758Fが先陣を切った。
その結果TR-180A床板装着車と同様の点灯が確認される。
3758Fは改修で後期リニューアル工事施工編成に仕様変更されたため現行仕様では3708F-2だけが取り残された。
急遽電球色LEDライト基板(8422)を用意し3708,3701のライト基板交換へと走る。
行先表示類には3708F-1との対比要素を持たせており[A05 特急 上野]は変更対象に挙がっていない。
そのため入場前と殆ど変わらない外観で再出場を迎えた。
整備の答は動態時に現れる。
3768F-2,3758Fの電球色LEDライト基板による前照灯点灯照度は製品イメージを変える程の効果があった。


3708 [A05 特急 上野]:ライト基板更新車。

3編成目となる電球色LEDライト基板装着編成に格上げされた3708F-2でもその印象は変わらない。
加えてリニューアル工事施工編成は全て電球色LEDライト基板で統一された。
当初ライト基板交換はリニューアル工事施工編成に限定する予定であった。
しかし3708F-2の出場を機に全編成が交換対象となった。
プロトタイプに関わらず前照灯を点灯させているため編成間の差異は極力無くす方針とした。
当座の目標であった3708F-2の電球色ライト基板化を終え今後はリニューアル工事未施工編成が交換対象になる。
3708F-2の前期リニューアル工事施工編成化は簡易的な措置で再現を図った。
従って前照灯点灯時の雰囲気は3708F-2に近くなるだろう。
また将来的な黄色発光LEDライト基板の廃止も決定している。
3700形の基板置き換え完了後は3400形へ移行する。


3798F,3708F-2 (スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車,台枠直結式スカート化試作車)。

3728F中期仕様(1次車:3728F-1)から開始した台枠直結式スカート化試行でも手応えを得られた。
スカート付TNカプラーSPやスカート付SPフレームTNダミーカプラーとは異なり車体裾へよりスカートを近接させられる。
床板着脱時の不都合は生じずTNカプラーSPも交換が可能になった。
灰色成形密着自動式TNカプラーSPの予備品確保が立案の原点であり所期の目的は果たせたと思う。
3798F後期仕様(4次車:3798F)はスカート付SPフレームTNダミーカプラーを装着する。
改めて比較すると台枠直結式スカートほど車体裾との空間は詰められていない。
ただ製品原形からは大幅に改善されているため当分は共存が続くと思われる。




3708F-2サイドビュー(3701:台枠直結式スカート化試試作車)。


3758Fサイドビュー(3751:台枠直結式スカート化試作車)。

試行錯誤を経ながらも3728F-1,3758F,3708F-2の台枠直結式スカート化はほぼ同一形態まで持ち込めた。
しかし入場順都合でTR-180床板装着車のみの試行に留まっている。
基本的な構造こそ踏襲する予定だがTR-180A床板装着車でも同様の答を得られるか判らない。
今後も試行を続け両床板で両立可能な方法を探りたい。
但し台枠直結式スカート化はTNカプラーSPの捻出を名目とする。
既存のスカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車は強度低下が生じた場合のみの施工に限る予定である。

3708F-2は灰色成形FS-547台車への交換以降から外観の改装に力を注いできた。
そのため機構関連は動力ユニット更新を行った3706を除き製品原形から殆ど変わっていなかった。
電球色LEDライト基板化により走行時の雰囲気が大幅に改まった。
TR-180床板装着編成では一応の終着点に至ったと思う。
今後は3758Fと共に実車の形態変化へ追随させる方向である。

京成3700形3701[3708F-2] 1次車 現行仕様 前期リニューアル工事施工車 電球色ライト基板(8422)交換施工

2018-08-29 21:40:00 | 京成線:3700形
完遂。

電球色LEDライト基板化のためグリーンマックス製京成3700形3701現行仕様(1次車:3708F-2)が入場した。
他編成からの部品転用を含むプロトタイプ変更が非常に多い3700形だが経歴を辿るのは比較的容易である。
原則的に編成単位で部品相互交換を行っておりその履歴は先に竣工した3708(3708F-2)と変わらない。


京成3700形3701 1次車 現行仕様(3708F-2)。

3708F登場時仕様(3708F:旧製品→3708F-2)は3818F中期仕様(5次車:3818F)との相互振替で灰色成形FS-547台車へ履き替えられた。
但し初入場車だった3701,3811だけは床板交換を経ている。
台車色の変更は床板交換式を基準に開始した。
しかしいきなりの躓きで次に入場した3708,3818から台車交換式へと変更される。
3708,3818と比較した結果無難に纏められる台車交換式が正式採用となり3701,3811も再修正を行った。
切っ掛けは3811で車体裾とスカートの位置関係が合致しなくなったためである。
スカート付TNカプラーSPの個体差が顕著に現れた一例だった。
しかし当時は3700形M2c車の構造から台枠直結式スカートは難しいと判断され台枠直結式スカート化へ至らなかった。
ただ3708F-2と3818Fの場合は車体と床板のLOTが崩れない台車交換式で正解だったと思う。


入工中の3701。

今後床板相互交換を実施する機会は多くないと予想する。
但し台枠直結式スカートであれば上記のような迂回は生じなくなるはずである。
目下試行中である台枠直結式スカート化は第四次試作車の3708で大凡の見通しが立った。
第五次台枠直結式スカート化試作車となった3701では標準化を目指し細部まで詰める。
再び付帯工程の比重が高くなる作業内容は折り込み済であった。
主項目のライト基板交換は3768,3761後期仕様(3次車→現行仕様:3768F-2)での工程が物を言った。
最終的に当てが外れたライトケース交換だったが3758F現行仕様(3次車:3758F),3708F-2での作業進捗率向上に貢献している。


ライトユニットを撤去した3701。

3708F-2は3708F前期仕様(旧製品)が種車で登場時仕様の期間が長くライトユニットの着脱回数は少ない。
それにも関わらず3708に続き3701も車体への爪楊枝挿入は1本で構わなかった。
経年の浅い3768F後期仕様(3768F-1)や3768F-2でも同様の傾向が見られる。
電球色LEDライト基板の新規投入に連れ交換編成は増加する。
車体弛緩と決め付けてしまった3728F中期仕様(1次車:3728F-1)だが3701の手応えと余り変わらないように思う。
次期電球色LEDライト基板装着編成は入場中の3768F-1で内定しているものの以降が決まっていない。
纏まった数量を確保出来れば3728F-1を優先入場させる。


前照灯用LEDカバーが目印の電球色LEDライト基板 (電球色LEDライト基板,黄色発光LEDライト基板)。

今回抑えた電球色LEDライト基板(8422)は前照灯用LEDにカバーのようなものが被せられていた。
恐らく電球色に偏光させるフィルターだと思われる。
これが黄色発光LEDライト基板との違いで混同の恐れは無かった。
ただ今後置き換えが進んだ場合の仕様変更は否定できず安易に決め付けるのは時期尚早だろう。
ちなみに3768F後期仕様に装着されるライト基板は黄色印刷を持つ前照灯用LEDカバーが廃止となっていた。
ライトユニットは3708と同一方式で分解した。
勢いで前照灯用プリズムと尾灯用プリズムが脱落してしまった。
組み付けには順番があり内側に位置する前照灯プリズムを先に戻さないと復旧出来ない。
ここも前例があったため落ち着いて対処できた。
ライト基板交換前に印刷済の3色LED式[特急]種別表示をペイントリムーバーで消去した。
3708とは異なり白色塗料の付着は見られなかったが仕様統一の一環で無表示へ変更している。


基板交換済のライトユニットを装着した3701。

一旦剥離した富士川車輌工業製フルカラーLED式[特急]種別表示ステッカーを貼附する。
既にステッカー断面は赤マッキーで塗り潰されていたが剥離の際に印刷面を傷めたらしい。
一部が白地へ変わってしまったため補修を行った。
部品類は再用志向が非常に強い。
特に繊細な取り扱いが求められるステッカーはプロトタイプ変更時の課題と言える。
幸い今回は色温度の近い赤マッキーで誤魔化せた。
剥離方法についてもう一度考え直す必要があると思う。


研磨を終えた導電板と台車集電板。

電球色LEDライト基板への交換は瞬く間に終了した。
続いて通電系統の再整備と台枠直結式スカート化に着手する。
3701も3708と同時期に清掃を行っていた。
ところがグリスの拭き取りが十分ではなく脱脂から取り掛かる羽目になった。
各所にまで油脂が行き渡っており整備未施工車と同じ様な経過を辿っている。
台枠は台枠集電板スリット断面やセンターピン周辺の他に表面もクリーナーで清掃を施した。
導電板及び台車集電板の研磨には恒例となったラプロス#4000を用い仕上げを行った。


線路方向の長さが不足したスペーサー。

思わぬ台枠清掃で時間を要したため台枠直結式スカート化試行はやや遅れて開始された。
3701も3708と同一仕様のスカート付SPフレームTNダミーカプラーを持つ。
本格採用が前提条件でありスペーサー追設はTNカプラーSPへ交換して行う。
t0.3mmのプラ板は予め3mm×3mmに切り出し済だった。
台枠とTNカプラーSPの空間にプラ板が挿入された状態で車体を組み合わせる。
SPフレームTNダミーカプラーを基に線路方向長を3mmに定めたが僅かに前面車体裾まで届かなかった。
1mm程及ばず運転台側に前進させ流し込み接着剤で固定する。
相変わらず微調整を要するがスペーサー寸法は4mm×3mmでほぼ確定して良いと思う。


スペーサーの前端基準になるジャンパ連結器モールド。

このままスカートの装着に移る。
スペーサーの前進は当たり取付脚周囲が切除されたスカートをぎりぎりで接着可能にした。
スペーサーの前端はTNカプラーSPのジャンパ連結器モールドより僅かに迫り出している。
ここが車体に収まる限界値になると掴めた。
寸法まで定めたスペーサーだったが多少大雑把に切り出しても問題なさそうである。
10分程でスカートが固着されt0.3mmのプラ板でも強度不足は感じられなかった。
回着整備に於けるスカート取付方式は3701を基本にしたい。


再装着されたSPフレームTNダミーカプラー。

工程はTNカプラーSPからSPフレームTNダミーカプラーへの復旧に移った。
台枠直結式スカート化は剛性強化に加え灰色成形密着自動式TNカプラーSPの予備品確保も名目としている。
3751(3758F)での着脱試験はスペーサーがt0.6mmであった。
スペーサー厚変更後も同様に交換が行えるか不安が残った。
運転台側台車を取り外しSPフレームTNダミーカプラーへ交換する。
課題はここからで車体と床板を嵌合させる際にライト基板集電脚と導電板の接触へ注意を払う。
自ずから車体よりも運転台側に偏位された位置から床板を組み込む事になる。
最後に車体とスペーサーが触れるためt0.3mmへの変更が裏目に出る可能性があった。


3701 [A05 特急 上野]:第五次台枠直結式スカート化試行。


3708 [A05 特急 上野]:3708F-2(第四次台枠直結式スカート化試作車)。

想定通りスペーサーと前面車体裾は接触した。
しかしこの負荷はプラ板の撓みが吸収してくれた。
スカートはTNカプラーSP装着時と同位置に戻っている。
第四次台枠直結式スカート化試作車の3708に近く車体裾との空間は誤差の範囲内に収まった。
薄型化されたスペーサーは逆に弾力性を持ち良い方向に作用したと思われる。
大幅に手を加えたスカートでの着脱試験成功も今後への弾みになる要素と言える。




3701 点灯試験[A05 特急 上野]:前照灯(電球色LEDライト基板(8422)交換,通電系統整備施工)。


3701 点灯試験[A05 特急 上野]:尾灯(電球色LEDライト基板(8422)交換,通電系統整備施工)。


3761 点灯比較[A17 特急 成田空港]:3768F-2(電球色LEDライト基板装着車)。

台枠直結式スカート化試行はスペーサー移動と言う多少の誤魔化しがあった。
ただその誤差は僅かでありTR-180床板装着車への対応は十分な領域に達したと思われる。
結果的にスペーサーの規格化も不要となり煩雑さは解消された。
なお点灯試験は一発で合格している。
電球色化された前照灯は台枠直結式スカート化試行での腐心を吹き飛ばしてくれた。
結果が判っていたとは言え新鮮さは変わっていない。

3701の竣工で在籍する3700形リニューアル工事施工編成は全て電球色LEDライト基板に揃えられた。
入手経路や導入コスト等の問題で一気に黄色発光LEDライト基板廃止には踏み切れない。
しかし交換効果は絶大であり3400形3編成を含め電球色LEDライト基板への置き換えを図りたい。

京成3700形3708[3708F-2] 1次車 現行仕様 前期リニューアル工事施工車 電球色ライト基板(8422)交換試行

2018-08-28 21:32:35 | 京成線:3700形
施工拡大。

グリーンマックス製京成3700形3758F現行仕様(3次車:3758F)は改修により電球色LEDライト基板装着編成となった。
黄色発光LEDライト基板を霞ませる程の電球色LEDライト基板は非常に魅力的である。
在籍中の3700形リニューアル工事施工編成を電球色LEDライト基板へ交換する計画は以前から存在していた。


京成3700形3708F 1次車 現行仕様 前期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。
3708F-2:[3708]-[3707]-[3706]-[3705]-[3704]-[3703]-[3702]-[3701]。

グリーンマックス製京成3700形は3768F後期仕様から電球色LEDライト基板に改められた。
よって3768F現行仕様(3次車:3768F-2)は電球色LEDライト基板装着編成である。
部品交換による休車を経た3708F現行仕様(1次車:3708F-2)は改修経緯経緯都合もありライト基板交換を行っていない。
特発で導入された3768F後期仕様(3768F-1)から3708F-2への電球色LEDライト基板移設計画が浮上する。
しかし3768F-1は3758F元中期仕様と部品相互交換を行う中期仕様化が決定した。
3768,3761(3768F-1)が装着する電球色LEDライト基板は薄緑色成形窓セルと共に3758,3751(3758F)へ移設となった。
3編成体制となった3700形リニューアル工事施工編成のうち3708F-2だけが黄色発光LEDライト基板装着編成で残されている。


3708現行仕様(3708F-2)。

3708F元登場時仕様(3708F:旧製品)を改装した3708F-2の非動力車はTR-180床板が装着される。
電球色LEDライト基板の装着こそ3758Fに先を越されたがTR-180A床板装着車との発光差は無いと判明した。
新たに電球色LEDライト基板(8422)の投入へ走った。
電球色LEDライト基板(8422)は2枚1組で1編成分を賄える。
分売品は初採用であるが3768F後期仕様と同一仕様だと思えた。
先ず3708を入場させライト基板の交換を図る。
不都合が無ければ3708F-2を3758F,3768F-2と同等に引き上げる算段とした。


入工中の3708(3708F-2)。

3708F-2は車体改修を終えて間もない。
富士川車輌工業製フルカラーLED式[特急]表示種別ステッカーは貼付したばかりである。
しかしライト基板の交換にはライトユニット撤去を要する。
構造上種別表示ステッカーの剥離は避けられなかった。
ライトユニットを前面に寄せ車体垂直方向の裾絞り形状を利用しながら平行移動させた。
そして印刷面を傷付けないよう慎重に剥がしている。


3色LED式[特急]に変わった種別表示器。

3708F-2のライトユニットは3798F現行仕様(4次車:旧製品→3758F)から転用している。
そのため製品原形の白地[特急]種別幕ではなく3色LED式[特急]表示が現れる。
現状でもステッカー端部から覗く成形色は黒色で問題ない。
しかし種別表示器周囲の白色塗料とステッカーの粘着糊が付着しており清掃を行う。
前者は改修入場で修正したはずだったが十分ではなかった。
清掃前にライトユニットの分解に着手した。
運転台側ライトケース後部の両端を広げライト基板ストッパーを撤去する。
ライト基板は一度横方向にずらしてから斜めに引き抜いた。


分解を終えたライトユニット。

ここで種別表示器モールドの清掃に移った。
当初はクリーナーで拭き上げる予定だったが白色塗料のこびり付きが残ってしまった。
3色LED式[特急]表示印刷済のライトユニットは他編成での遣り繰りが関係し3708F-2に廻ってきた。
今となっては白色塗料の出所は不明でその目的さえ判らない。
以後も不要な措置でありペイントリムーバーで消去した。


3色LED式[特急]表示が消えたライトケース。

同時に3色LED式[特急]表示も失われた。
製品印刷の種別表示は3400形3428F現行仕様(3428F),3818F中期仕様(5次車:3818F)にしか残されていない。
印刷再現の3色LED式[特急]表示も視認性が良いとは言えなかった。
LED式種別表示器は専ら富士川車輌工業製ステッカーに頼っているため消去への抵抗は無かった。


電球色LEDライト基板を挿入したライトケース。

黄色発光LEDライト基板から電球色LEDライト基板へ入れ替えライトユニットを組み立てる。
ライト基板ストッパーを挿入する際は挿入したライト基板が動かないよう注意を払う。
嵌め込みを終え運転台側ライトケースの後端が平行に戻っていればライト基板交換は完了する。
双方のライト基板に設計変更は見られない。
よって集電脚が運転台側に向く弱点は踏襲されてしまった。


運転台側に傾斜するライト基板集電脚。

3708F-2の改修は車体関連に特化した工程であった。
導電板,台車集電板はグリス除去等の清掃こそ行われていたものの研磨が未施工だった。
唯一の前期リニューアル工事施工編成で在籍する3708F-2は再入場の確率が低いと思われる。
分解した序ででもあり通電系統の整備へ取り掛かった。
全てラプロス#4000で研磨を進めグリス痕及びゴム系接着剤滓を取り除いた。
急な工程追加だったがライト基板交換に同期しており施工して良かったと思える。




予定には無かった通電系統整備。

工程が脇道に逸れた勢いに乗り第四次台枠直結式スカート化試行も並行する。
3708のスカート付SPフレームTNダミーカプラーは当時決定版になると考えたものである。
工程簡略化を狙いスカート取付脚付近の成形部は全て切除した。
このスカート形状では台枠直結式採用の命綱が無いに等しい状態と言える。
試行に失敗した場合は元のスカート付SPフレームTNダミーカプラーへ戻せば良い。
SPフレームTNダミーカプラーもTOMIX製スカート取付台座を撤去する競合防止策が図られていた。
代わりにスペーサー追設を限界まで追求できる。
仮に成功すれば大幅に手を加えたスカートでも台枠直結式が採用出来る可能性があった。


決定版にはなり得なかった3708用スカート付SPフレームTNダミーカプラー。

3751の改修入場で台枠直結式スカートにはプラ板スペーサーの追設が確定した。
更に3751では原形のTNカプラーSPにも対応可能な構造を探りスペーサー方向を改めた。
TNカプラーSPフレームを避けたスペーサー形状は好結果を得られた一方で多くの手間を要した。
第四次台枠直結式スカート化試行では運転台側台枠からスペーサーが張り出す形態を継承しつつプラ板厚を変更する。
SPフレームの両端と運転台側台枠には僅かな空間が存在している。
この隙間に差し込める寸法へ改めると共にプラ板厚をt0.6mmからt0.3mmへと薄くした。


厚みをt0.3mmに変更したプラ板。

薄型化による強度低下は接着面積の拡大で相殺されると考えた。
SPフレームが加工済だったため採寸も容易だった。
車体との猶予は微妙な値を示した。
取り敢えずプラ板を3mm×3mmに切り出す。
運転台側台枠側からSPフレームと突き当たる位置まで各々を詰め流し込み接着剤で溶着する。
スペーサーは線路方向だけ現物合わせを要したがt0.3mmへの変更が奏功し容易に補正を行えた。


整形済スカートを取付可能にしたスペーサー。

取付脚付近に大幅な手を加えていたスカートだったがスペーサーの前端が届いてくれた。
これでスカート付SPフレームTNダミーカプラーへ戻す予備案は消滅している。
スペーサーにゴム系接着剤を塗布しスカートを圧着する。
3751に比べ0.3mm薄くなったプラ板の影響は表れず十分な安定感を感じ取れた。
プラ板を裁断する手間は省け大幅な作業効率化が図れている。
第四次台枠直結式スカート化試行は整形済のSPフレームTNダミーカプラーをそのまま使用した。
3701(3708F-2)では一旦TNカプラーSPへ交換した上でスペーサーの追設を試行する。


3708 [A05 特急 上野]:第四次台枠直結式スカート化試行。


3751 [55K 快速特急 西馬込]:3758F(第三次台枠直結式スカート化試作車)。

台枠直結式スカートに改められた3708は入場前との差異が殆ど感じられない。
これは偶然上手く仕上がったスカート付SPフレームTNダミーカプラーに拠る。
試作段階ながら従前を維持したと言えt0.3mmのスペーサーでも十分な役割を果たせると掴めた。
3701の結果次第ではあるがTR-180床板装着車の台枠直結式スカート化は終着点が見えてきた気がする。




3708 点灯試験[A05 特急 上野]:前照灯(電球色LEDライト基板(8422)交換試行,通電系統整備施工)。


3708 点灯試験[A05 特急 上野]:尾灯(電球色LEDライト基板交換(8422)試行,通電系統整備施工)。


3758 点灯比較[55K 快速特急 西馬込]:3758F(電球色LEDライト基板(転用品)交換車)。

施工範囲が大幅に広がったが3708の入場名目は電球色LEDライト基板化である。
3758F及び3768F-2と同様に点灯するか期待を持って試験を行った。
その効果は一目瞭然だった。
電球色LEDライト基板化だけで前照灯点灯時の格が上がったように思える。
光束の広がりも確保され物足りなさは一蹴された。
同時にリニューアル工事施工編成の電球色LEDライト基板統一が視界に入った。
入場中の3768F-1を抑え竣工させた甲斐があったと言えよう。

次に入場する3701も基本的に同一工程を踏む。
電球色LEDライト基板化よりその他項目に時間が割かれるのは承知の上である。
台枠直結式スカート化も少しずつ進化しており総合的な仕様統一へ向けての一歩になると思う。

京成3700形3758F 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成 (元中期仕様改装)

2018-08-27 21:38:00 | 京成線出場
代替出場。

グリーンマックス製京成3700形3758F現行仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車:3758F)が出場した。
3728F旧後期仕様(1次車:3728F)の改修では3758F中期仕様から部品が移設され中期仕様(3728F-1)へ変更となった。
車体改修が控えていた3758F元中期仕様は3768F後期仕様(3次車:3768F-1)の回着で現行仕様に繰り下がり再出場を迎えている。




京成3700形3758F 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工,PT-7131形パンタグラフ換装編成。
3758F:[3758]-[3757]-[3756]-[3755]-[3754]-[3753]-[3752]-[3751]。
◆3758,3757 電球色LEDライト基板(転用品)交換施工,台枠直結式スカート化試行。

京成3700形は1991年3月から2002年3月の11年間で8次に渡り132両が製造された。
3758Fは1996年1月に登場した3次車である。
外観の特徴は本格採用された裾絞り形スカートである。
スカートは3738F,3748F(2次車)で初装着された。
試験を兼ねたと思われ当初は大形スカートを装備していた。
1995年5月,1995年4月に各々裾絞り形状へ交換される。
これが正式採用となり3次車以降からの標準形態になった。
その他バケットシートへの変更など客室設備でも変更点がある。
1995年12月:3768F,1996年3月:3778F,3788Fの4編成32両が落成する一大グループであった。
その後の3798F,3808F(4次車),3818F(5次車)は同一仕様で製造され3700形の方向性を決定付けたと言える。
3次車のリニューアル工事施工は2015年9月に出場した3768Fが皮切りであった。
室内を中心としたリニューアル工事は外観変化が少なかったが側面窓のUVカットガラス採用で若干趣が変わる。
3758Fは3768Fと同一仕様で2015年12月に施工を終えた。
2016年11月施工の3788Fからは座席仕切大形化やLED室内照明が新たに採用され2017年2月の3778Fも続いている。
しばらく安泰かと思われた3700形だが北総鉄道,千葉ニュータウン鉄道へのリース形式に挙がり動きを見せる。
3次車もリニューアル工事を終えて間もない3778Fが2018年2月に除籍され北総7300形7828Fへ改装された。
3700形は3738F,3748F,3778F,3808Fの転籍が図られ既に2次車が消滅している。
2018年度の事業計画では新3000形8両編成2本が増備予定で3700形に何らかの影響を及ぼすかもしれない。


旧3798F。

3758Fは改番を経て出場した異色の存在である。
種車の旧3798F現行仕様(4次車:旧製品)は3798F後期仕様(3798F:リニューアル再生産品)導入に備え改番対象となった。
当時はプロトタイプによる差別化よりも編成番号の重複を嫌う姿勢が強かった。
側面車両番号板はジオマトリックス製インレタで隠蔽できる。
壁となったのは前面車両番号であった。
3798を先発入場させた時点では3788Fへの改番を予定していた。
車両番号剥離痕を誤魔化すには[3798]と形状が近い[3788]が適っていると思えた。
しかし車両番号剥離の大失敗に加えてインレタ転写までも崩れた。
再改番は各種要素が絡み[3758]に変更される。
3758Fに内定した後の入場となった3791は当初から車両番号剥離を放棄し[3791]とする塗り潰し式へ切り替えた。
この際赤マッキーの塗布が思うように進まず消しゴムで修正を繰り返したため車体の銀色塗装を露出させた。
改修では3758(←3798),3751(←3791)の双方で車両番号周囲への補修を行っている。
但し無傷の印刷済車両番号には到底敵わず他編成に比べ見劣り感は否めない。
3758Fでの塗り潰し式改番は失敗に終わったがまだ改善の余地があると思えた。
3700形リニューアル再生産品の新製投入は3798Fのみで抑えられた関係もあり継続を予定していた。
新たにジオマトリックス製車両番号板インレタを入手しその後の導入に備えている。


[3751]:ジオマトリックス製インレタ。

2016年9月に出場した3798F現行仕様の次に投入された編成は3708F前期仕様(1次車→登場時仕様:3708F-1)であった。
3758Fの出場から既に約2年が経過していた。
この間に行先表示類は富士川車輌工業製各種ステッカーが主力となりプロトタイプの細分化が進む。
同一編成番号でも年代毎での区分が可能な環境に変わっていた。
3708F元登場時仕様(3708F:旧製品)は改番を行わないまま現行仕様(3708F-2)に改装され再出場を果たしている。
自動的に塗り潰し式改番は撤回となり新調した車両番号板インレタの出番が失われる。
しかし3758Fの側面車両番号板は転写ずれを多発させたため全車再転写に踏み切る計画が浮上した。
活用法が開けた車両番号板インレタであるが改修初入場車だった3757での失敗が大きく響いた。
組数都合から萎縮してしまい3751の再転写まで手を伸ばせないまま終わっている。
ただずれの著しい車両は廃されており一応貢献してくれたと思う。


旧3768F(→3768F-2)。

3758Fの行先表示類は[55K 快速特急 西馬込]に決定した。
3728F-1への部品供出は3768F-1の回着よりも早く新たなプロトタイプ選定に悩んでいた。
一転して後期リニューアル工事施工編成化が決まりフルカラーLED表示器の一択となる。
ステッカー再用姿勢も重なり3768F後期仕様(3次車:3768F→現行仕様:3768F-2)の旧設定が復活している。
運行時間帯が限定される[快速特急]は3768F-2の[特急]格下げ及び運行番号,行先変更を呼び込む。
この動きと矛盾する[快速特急]の復活であるが[特急]が充足した事で再起用への障壁が無くなった。
一旦離散した[55K 西馬込]表示と[快速特急]種別は3758Fの改修と共に再び集結した。
但し3751の[西馬込]表示はステッカー断面黒色化に失敗したため交換を行っている。


3758 [55K 快速特急 西馬込]:電球色LEDライト基板交換施工車。

3758,3751は黄色発光LEDライト基板から電球色LEDライト基板へ振り替えられた。
当初導入を計画していた3818F中期仕様(5次車:リニューアル再生産品)では相互交換で対応出来なかった。
部品交換対象編成が3768F-1だったため労せずして電球色LEDライト基板化が行えている。
前照灯点灯時には光束が広がり改番痕を誤魔化してくれる付帯効果まで付いて来た。
窓セル交換の次に印象を変える要素になったと思う。
やはり電球色LEDライト基板はリニューアル工事施工編成へ優先的に充当したくなる。
黄色発光LEDライト基板で残る3708F-2で電球色LEDライト基板(8422)への交換試行を行いたい。


3757+3756 (3758F:3757 PT-7131形パンタグラフ換装車)。


3707+3706 (3708F-2:3707 PT-7131形パンタグラフ換装車)。

計算違いは3708F-2,3768F-2との差別化を図れなかった事である。
充当予定のPT-4804形パンタグラフが1台破損しており出場直前で仕様変更を余儀なくされた。
3757,3755,3752はグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフに置き換えられ現行仕様に至っている。
PT-71C形パンタグラフは3728F旧後期仕様の現行仕様化中止により予備品へ廻った。
作業を中断する事無く改修を進められたのは予備品のお陰である。
そもそも3758Fのリニューアル工事施工編成化は3768F-1が急遽投入され実現した。
プロトタイプ候補にさえ挙がらなかった現行仕様化は青天の霹靂と言えよう。


3708F-2,3758F (前期リニューアル工事施工編成,後期リニューアル工事施工編成)。


3768F-2,3758F (後期リニューアル工事施工編成)。

懸案事項だった現行仕様増強は3758Fの改修で行われる予想だにしない展開となった。
在籍中の3700形では3708F-2,3768F-2を含めた3編成が現行仕様に改装されている。
このうち3708F-2は唯一の前期リニューアル工事施工編成である。
登場時仕様当時の面影は殆ど無くその意味では3758Fも近い。
前期リニューアル工事施工編成は休車が長引いた3728F元後期仕様のプロトタイプ候補になった時期がある。
上記の通り現行仕様化が前提だったため3758Fの後期仕様化実現を逃した痛手は最小限に留められた。
M1車系はPT-4804形パンタグラフ再換装を考慮し屋根板取付孔にテーパーを設けている。
事実上現行仕様の増備が前期リニューアル工事施工編成から後期リニューアル工事施工編成へと変更になった。
今後デジタル式無線導入に伴う3700形M2c車の外観小変更が予想されしばらくは現状維持としたい。




3758Fサイドビュー(3751:後期リニューアル工事施工車)。

3758,3751の第二次,第三次台枠直結式スカート化試行は本格採用に向け進展があった。
台枠裏面にスペーサーを追設する単純な方式であるが安定度は第一次試作車の3728F-1を上回った。
まだ構造の簡略化等数々の問題を抱えているがスペーサー新設は以後の基本形になると思う。
編成見附は窓セルが透明成形品から薄緑色成形品に改められたため雰囲気が大きく変わった。
旧製品LOT車体に現行LOT窓セルが組み合わされ外観の異端度は更に増している。
3768F後期仕様の側面窓セルはリニューアル再生産品で採用となった2pcs式から1pcs式に戻された。
基本成形も変更されておらず交換自体は容易であった。
非動力車のTR-180A床板化まで進めれば正真正銘のリニューアル工事施工と言えたが残念ながらTR-180床板のまま存置となった。

3758Fの改修は結果的に多くの代替要素を含んだものになっている。
行先表示類は[快速特急]復活と同時に3768F-2の旧設定を補完した。
窓セル交換も3728F-1の仕様変更中止を補った。
また手詰まりになりかねなかった3768F-1のプロトタイプ選定にも貢献している。
3768F-1は3818F中期仕様(リニューアル再生産品)の代打であり3758Fが自由度を高めた効果は計り知れないと言えよう。

京成3700形3756[3758F] 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車 動力台車枠振替(旧FS-047動力台車枠転用)

2018-08-26 22:03:10 | 京成線:3700形
再用。

グリーンマックス製京成3700形3758F現行仕様(3次車:3758F元中期仕様)は改修により全車後期リニューアル工事施工車化された。
即出場を迎えられる状況に達していたがもう1工程を追加する。
最終入場車は動力車の3756となった。


京成3700形3756 3次車 現行仕様(3758F)。

8編成が在籍する3700形は導入時期により下廻りの差異がある。
出場の早かった3編成は2個モーター搭載動力ユニットを持ちコアレスモーター搭載動力ユニット装着編成との性能差が生じた。
その後3編成には動力ユニット更新を施し格差の縮小を図った。
但し非動力車はTR-180床板装着車で存置されておりTR-180A床板装着車に比べ走行抵抗が大きい。
よって編成単位では十分な性能を発揮できず動力ユニット更新編成は性能化と言わざるを得ない状況が続いている。
現在各編成の床板は以下の通りである。
◆3708F登場時仕様(1次車:3708F-1):TR-180A床板装着編成。
◆3708F現行仕様(1次車:3708F-2):TR-180床板装着編成。
◆3728F中期仕様(1次車:3728F-1):TR-180床板装着編成。
◆3728F後期仕様(1次車:3728F-2):TR-180A床板装着編成。
◆3758F現行仕様(3次車:3758F):TR-180床板装着編成。
3768F中期仕様(3次車:3768F-1):TR-180A床板装着編成。
◆3768F現行仕様(3次車:3768F-2):TR-180A床板装着編成。
◆3798F後期仕様(4次車:3798F):TR-180A床板装着編成。
◆3818F中期仕様(5次車:3818F):TR-180床板装着編成。


入工中の3756。

現在はTNカプラーSPで統一されているグリーンマックス製品だが3700形は当初KATOカプラー化を推進した。
3700形リニューアル再生産品の回着を前に18m級コアレスモーター搭載動力ユニットでTNカプラーSPの取付試行を行っている。
TNカプラーSP化は無事成功し動力ユニット更新の試行に移る。
試作車には3706登場時仕様(3708F→3708F-2)が抜擢された。
FS-047(547)動力台車枠にはFS-547非動力台車枠を加工しゴム系接着剤で固定を行った。
床下機器部品移設等の問題を抱えながらも3706は動力ユニット更新車に生まれ変わる。
その後3700形はTNカプラーSPが正式採用となった。
FS-547非動力台車の確保はジャンク車両に頼ったため殆ど灰色成形品に巡り会えなかった。
そのため一部車両はサックスブルー成形FS-547非動力台車枠をGMカラーのダークグレーで塗装を行い充当している。
3756は塗装変更動力台車枠装着車に該当する。
接着方式は動力台車枠台座を主とする3点止めであった。
現在はピボット軸受部に頼る3点止めへ変更しており耐性に不安を抱えていた。


用途を失った旧FS-047(547)動力台車(成田寄)。

グリーンマックス製京成3150形の動力ユニット更新ではKS-116動力台車枠の転用を試みた。
ピボット軸受の新設以外は非動力台車枠転用工程と変わらない。
色温度も従前を保ち編成見附を崩す事も無かった。
動力台車枠の側梁化はその後続いた3150形用FS-329C動力台車,3400形用FS-383動力台車でも安定した実績を残している。
3756は上記理由から3758以下7両と台車色が異なる。
相変わらずFS-047(547)動力台車枠の入手は困難な状況にあった。
そこで予備品に廻っていた旧FS-047(547)動力台車枠を転用し色温度統一と安定性改善を図る。


側梁化された旧FS-047(547)動力台車枠(上野寄)。

動力ユニット更新後も2個モーター搭載動力ユニットは緊急予備として保管していた。
しかし3700形全編成の動力ユニット更新完了で旧FS-047(547)動力台車は使い道が無くなった。
仮に2個モーター搭載動力ユニット装着編成を導入しても装着する旧動力台車枠が振替用へ宛てられる。
登板機会を失った旧FS-047(547)動力台車は3765の動力台車枠振替へ用途変更となった。
動力ユニット更新はTNカプラーSP化と連動した関係で起用した旧FS-047(547)動力台車にはKATOカプラーが装着されていた。
KATOカプラーと側梁以外は必要なく破棄する。
側梁への細工は従来とほぼ同様である。
ピボット軸受はΦ1.5mmのドリルで新設した。
ゴム系接着剤投入代も約0.5mmで十分だと掴めている。
唯一ロアフレームの切除痕だけは平滑化を行い台車枠取付台座へ密着するよう改めた。


裏目に出た台車枠裏面のダークグレー塗装(上野寄)。

動力台車枠振替はFS-047が線対称構造であり取付間違い防止のため上野寄から開始した。
動力ユニットは取り外さず台車のみの撤去とする。
現在とは異なる動力台車枠の3点止めは殆ど機能しておらず実質1点止めであった。
しかも塗装変更品の充当が仇となり台車枠取付台座には塗料と同化したゴム系接着剤が残ってしまった。
側梁はプラスチックとの相性を考え整形後に塗装変更を行った。
FS-047(547)動力台車枠リリースまでの暫定使用が頭にあり裏面の塗装剥離は省略されている。
固定は台車枠取付台座と塗装被膜に依存した状態になってしまい安定性を欠く結果を招いたと思う。


黒色化した集電板(上野寄)。

動力台車枠取付台座のゴム系接着剤は無事取り除けた。
しかし集電板は粘性を持つ塗料の付着が激しく清掃に手を焼かされている。
更には塗料の粉末がロアフレームまで飛散していた。
集電板の状態は想定より悪くアルコールで脱脂を施した。
その後板バネ間からの金属地露出防止策である黒色化を行った。
リニューアル再生産品の出場以降から動力ユニット更新内容は小変更が繰り返されている。
3758の動力ユニット更新は第二次施工グループに当たる。
現在の工程に比べ不足する要素が多分に含まれていると判った。
記録を見直し動力ユニット更新車の仕様統一を図りたい。


色温度の異なるFS-047(547)動力台車 (上野寄,成田寄)。

動力台車枠の接着はピボット軸受基準の3点止めへ変更される。
新設したピボット軸受をゴム系接着剤で埋める一方で台車枠取付台座接触部には薄く塗布した。
台車枠取付台座と台車枠下端を取付基準にしていた当時より格段に位置が定め易くなっている。
軸受を合わせるとほぼ平行に近くなるため微調整の手間は殆ど掛からなかった。
なおピボット軸受は非動力台車枠よりも径が太い。
従来よりも集電板との競合が抑えられ側梁は僅かに車体中央側へ引き込まれた。


変更されない黒色成形動力台車(成田寄)。

その結果製品仕様のコアレスモーター搭載動力ユニット装着車と類似形態になっている。
側梁の張り出しは動力ユニット更新車の弱点であった。
台車枠取付台座接触部への平滑化を取り止めた時期もある。
今回は過去の更新過程を見直した後に作業へ取り掛かった。
ようやく旧動力台車枠転用側梁でも十分な見附に至るとの手応えを得られた。
成田寄FS-047(547)動力台車も上野寄と同一の手順を踏み差異を生じさせる事無く台車枠振替を終えた。


ほぼ同一仕様となった3766,3756 (3768F-2,3758F)。

台車枠振替が完了した3756は違和感の無い仕上がりを迎えた。
但し更新用コアレスモーター搭載動力ユニットは分売品であり引き続き動力台車枠との成形色差が残る。
動力台車成形色の他に床下機器部品取付位置が動力ユニット更新車共通の特徴となる。
灰色成形動力台車は基本的に製品独自仕様でしか入手出来ない。
しかし個人的に台車は一体感より立体感を重視している。
そのため灰色成形動力台車も台車枠取付台座の黒色化を行っており現状でも構わないと思う。




3756(動力台車枠振替:旧FS-047(547)動力台車枠転用)。

僅かに外観が変更された3756が竣工した。
動力台車枠から塗装変更品が廃されただけながらその効果は大きいと思える。
サックスブルー成形FS-547非動力台車もお約束の厚塗りでダークグレー化されていた。
野暮ったさが感じられた最大の要因は転用動力台車枠より塗装被膜だったかもしれない。
FS-047(547)動力台車が正規リリースされた場合には当然再更新対象に浮上する。
ただ動力ユニット更新車では見附が良好な車両に入り更新順位は低くなると思われる。




3757+3756 (3758F:3706 動力台車枠振替施工)。

先に竣工した3757はPT-7131形パンタグラフ換装車に仕様変更され3757+3756の見附も一新された。
転用した旧FS-047(547)動力台車は3758以下7両と同一LOTのため台車色が完全に揃った。
入場前の3756は上野寄動力台車枠が安定せず既に傾いている。
台車枠振替と同時に取付方式も変更された。
今後は台車枠の傾斜に悩ませられる機会は減ると思う。


3768+3758 (3768F-2+3758F:コアレスモーター搭載動力ユニット装着車+動力ユニット更新車)。

3758Fは3768F-2とプロトタイプが被る。
塗装変更動力台車枠のままでは見劣りを隠せなかったと思われる。
走行性能こそ差が残る3758Fだが外観だけは3768F-2に近付いた。
改修入場は予想以上に大掛かりとなった。
時間を割いただけの結果には結び付けられたと思う。

京成3700形3757,3755,3752[3758F] 3次車 現行仕様 後期リニューアル工事施工車 PT-71C形パンタグラフ換装施工

2018-08-25 21:22:23 | 京成線:3700形
逆転。

グリーンマックス製京成3700形3758F後期仕様(3次車←3758F元中期仕様)のM1車系を再入場させる。
種車に起用された3798F現行仕様(4次車:旧製品)は在籍する3700形でも2012年2月出場の古参組に該当する。
PT-4804形パンタグラフへの避雷器取付に難航したため当初はパンタグラフ台枠下部に接着していた。


京成3700形3757 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車(3758F)。

避雷器は後にパンタグラフ台枠側面に装着し直した。
取り付け難さは変わっておらず避雷器取付口をドリルで拡大する独自方式を採用した。
ただこの小細工がパンタグラフ台枠を歪ませた模様で上昇,下降姿勢に乱れが生じた。
3758Fの改修に乗じ形状の崩れたPT-4804形パンタグラフを廃止する。
廃止には2種類の方式が採れるがプロトタイプ選定が絡む。
◆後期仕様:PT-4804形パンタグラフ換装,避雷器移設。
◆現行仕様:PT-71C形パンタグラフ換装。
PT-4804形パンタグラフ,PT-71C形パンタグラフは手元にある。
現在3700形では3708F現行仕様(1次車:3708F-2),3768F現行仕様(3次車:3768F-2)をPT-7131形パンタグラフ換装編成化している。
このうち3768F-2は3758Fと仕様が被るためPT-4804形パンタグラフの後期仕様を選択した。


入工中の3757,3755,3752 (3758F)。

苦戦し続けた避雷器の挿入は3728F後期仕様(1次車:3728F-2)でようやく正規の取付方式に至った。
強引に押し込まない限りパンタグラフ台枠の変形を防げる。
グリーンマックス製PT-4804形パンタグラフは3708F登場時仕様(1次車:3708F-1)の捻出品があった。
これを転用し3757,3755,3752の変形したパンタグラフを駆逐する。
軽加工のため3700形M1車系は3両同時入場とする。


完全に折り畳めないPT-4804形パンタグラフ(3757:成田寄)。

3757,3755,3752が搭載するPT-4804形パンタグラフは何れも問題を抱えていた。
上昇姿勢が崩れるパンタグラフは走行中の見附を崩す。
また下降しきらない車両は収納時にウレタンへ引っ掛かり脱落する機会が多発していた。
加えて全台とも屋根板との相性が悪く直ぐに外れてしまうため3758Fの弱点であった。
新品同様のPT-4804形パンタグラフへ換装すれば課題は一気に解決できると思われた。


未使用のPT-4804形パンタグラフ(3708F-1発生品)。

3708F-1の回着整備では3708F元登場時仕様(旧製品→現行仕様:3708F-2)から部品を大幅に流用した。
その中にはPT-4804形パンタグラフまで含まれ全5台が予備品に廻されている。
中古製品とは言え避雷器も取り付けられておらず新品に引けを取らない状態と言えた。
一方で避雷器は流用とした。
3798F時代に行ったパンタグラフ台枠取付口拡大直前に避雷器取付脚への小細工を図っている。
全長が短いため大幅な整形は難しかった。
結果的に先端側を鋭角に処理した程度で留まっており継続使用には問題ないと考えている。


流用した避雷器(3757:上野寄)。

3両同時入場だが施工は1両毎に行う。
ドリルで避雷器取付口を拡大した車両はタミヤセメントを併用し固定したはずだった。
ところが3758Fはこの対象から漏れておりあっさりと避雷器が引き抜けてしまった。
取付口拡大の代償は避雷器角度の不安定さに結び付いた。
安定性改善と紛失防止を狙い施工を始めたが全編成に行き渡っていなかった模様である。
3758Fに限ってはこれが幸いした。


改善された上昇姿勢(3757:上野寄)。

避雷器取付脚は先端部こそ鋭角に変わっているが深度が増大するに連れ製品原形に戻る。
そのため取付脚の1/4程がパンタグラフ台枠に刺さった辺りから挿入に苦戦した。
無理に押し込むとパンタグラフ台枠を歪ませかねない。
3728F-2での工程を再確認しながら慎重に作業を続けた。
想定より時間を要したが何とか避雷器の取付を終えた。




3757(3758F:PT-4804形パンタグラフ換装,避雷器流用)。

最初に3757のパンタグラフ換装が完了した。
小細工された避雷器はほぼ垂直を保ち安定性も高い。
上野寄,成田寄で別の症状を抱えていたPT-4804形パンタグラフは一掃されている。
避雷器の挿入に手間取ったが予め計算に入れており順調な進捗具合と言えた。
パンタグラフを2台搭載する3700形M1車は避雷器位置が上野寄と成田寄で異なる。
これまでに何度か装着間違いを引き起こした。
そのため続く入場車は3752を選択している。


4台とも姿勢が揃う換装後のパンタグラフ (3757,3752)。

3755は成田寄のみにパンタグラフを搭載するM1’車である。
先に上野寄パンタグラフへ手を着け残る2台の避雷器位置が統一されるよう施工順に注意を払った。
撤去されたPT-4804形パンタグラフからの避雷器引き抜きも容易で3757と同様に進行すると思われた。
ところが入口から躓く。
避雷器には整形された跡が残る。
しかし取付口はこれを受け付けず一向に作業が進まなくなった。
仕方なく取付脚先端を楔形とする再整形を行った。
ようやく事態は改善の兆しを見せる。
成田寄用避雷器も予め再整形を施した上で挿入に取り掛かった。




3752後期仕様(3758F:PT-4804形パンタグラフ換装,避雷器流用)。

避雷器取付脚先端の楔形化は効果が高かった。
元々取付が難しい部品であり装着以前の問題を抱えていた。
整形により避雷器は一旦パンタグラフ台枠で立ち止まってくれる。
後は挿入角度を考えるだけで構わなくなった。
製品原形では当初から進入角度を合わせる必要がある。
これを誤ると避雷器取付脚が変形してしまい取付を更にややこしくさせる。
3768F中期仕様(3次車:3768F-1)の整備を前にして良い切っ掛けを掴めたと思えた。
無事3752は竣工したが最終施工車の3755で暗転が待っていた。


補修中のPT-4804形パンタグラフ(3755充当用→補修断念)。

未使用だったPT-4804形パンタグラフは瑕疵が無いと決め付けてしまった。
事前確認も行わずに作業を開始したお釣りが3755でやって来た。
最後のPT-4804形パンタグラフは上昇姿勢が今ひとつだった。
確認すると下枠の支点が1箇所外れていると判った。
外れた下枠をパンタグラフ台枠の支持孔に戻せば復旧は近い。
手慣れたはずの金属製主枠パンタグラフ修正だったがこの1台は曲者であった。
下枠を直すと今度は折り畳みが困難な状態に陥る。


代打で登場したPT-71C形パンタグラフ(3755:成田寄)。

原因は支点が脱落していた下枠にあった。
ちょうど両下枠が交差する辺りが波を打っている。
物理的に上昇,下降のどちらかしか選択できない代物だった。
手持ちのPT-4804形パンタグラフは捻出品の5台しかなく3755の交換が行えなくなった。
残る手段はグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフ換装に限られてしまい3758Fのプロトタイプ変更へと至る。
よって3755から現行仕様化に梶を切った。




3755現行仕様(3758F:グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフ換装)。


3765(3768F-2:PT-7131形パンタグラフ換装車)。

3758Fの後期仕様選択は3768F-2と重複を避ける狙いがあった。
肝心のPT-4804形パンタグラフが底を突き3755は当初から現行仕様として竣工を迎えている。
グリーンマックス製京成3700形は今のところPT-7131形パンタグラフ換装編成が製品化されていない。
今後中古製品の増備でもPT-4804形パンタグラフが標準搭載されるため補填は見送っている。
現行仕様化は予備品の充当が可能で出場への近道だった。
これによりリニューアル工事施工直後のPT-4804形パンタグラフ搭載編成は幻となる。
3768F後期仕様リニューアル工事施工編成を現行仕様へ改めた3768F-2とは車両番号以外の差異が無くなったに等しい。


グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへ再換装された屋根板(3752)。

寄りによって最終入場予定車であった3755からプロトタイプが変更になった。
再び3757,3752を入場させグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへ置き換える。
3757,3752に搭載したPT-4804形パンタグラフは屋根板との相性が良く脱落し難く改善されていた。
これもパンタグラフの再換装で意義を失う。
3708F-2,3768F-2のグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフ換装では屋根板取付孔の拡大を要した。
この施工は3758Fでも漏れなく付いてくる。
パンタグラフ取付孔を全拡大するとPT-4804形パンタグラフへの復旧が絶望的になってしまう。
そこで3758Fでは屋根板裏面の取付孔径を原形のまま残す新たな方式を採った。
PT-4804形パンタグラフの安定度を維持するため表面と裏面で径が異なるテーパー取付孔にしている。
これによりプロトタイプ再々変更の備えとした。




3752現行仕様(3758F:グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフ換装)。

グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフ搭載編成は3765(3768F-2)での勘違いに端を発した取付脚黒色化を施している。
3400形3428F現行仕様(3428F),3708F-2まで拡大採用しており3758Fにも踏襲された。
高い効果が得られないが車体中央寄だけは取付脚の成形色露出を隠蔽できる。
消去法での現行仕様化だったものの仕様統一には拘った。
テーパー取付孔は3757,3755,3752の何れでも採用している。
多少なりとも作業効率改善に貢献したと思う。




二度の交換を経たパンタグラフ(3757:上野寄)。

何故か原形の取付孔では窮屈な装着を強いられる。
グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフはオールプラスチック製のため力加減が難しい。
テーパー取付孔化により一定の深さまで挿入が可能になった。
但し屋根板裏面は拡大されておらず最終形態に辿り着くまでに時間を要した。
パンタグラフ台枠が屋根板と平行にならない限り碍子の浮きや踏板の歪みが解消されない。
取付脚が均等に収まるよう何度も微調整を繰り返している。




3757現行仕様(3758F:グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフ換装)。

軽加工のはずが大幅に狂ってしまい3757の竣工を迎えた頃には日付を跨いでいた。
しかも予定していた後期仕様ではなく現行仕様に改められた。
確かに在籍編成に於ける現行仕様の増強も課題ではあった。
プロトタイプ確定が遅れた理由の1つでもある。
ただ予想していなかった不具合が現行仕様化への契機だった。
悩んだ末に定めた後期仕様だっただけに何処か消化不良感が残る。

京成3700形3751[3758F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 通電系統整備,台枠直結式スカート化試行

2018-08-24 22:22:22 | 京成線:3700形
段階的。

グリーンマックス製京成3700形3751元中期仕様(3次車:3758F)の改修は2日目に突入した。
初日で完了したと思えた車体改修は富士川車輌工業製[西馬込]ステッカーの交換が残る。
直ぐに取り掛かれる作業ではあったが台枠直結式スカート化試行を優先させる。


京成3700形3751 3次車 元中期仕様(3758F)。

3758後期仕様リニューアル工事施工車(3758F)での第二次台枠直結式スカート化試行は上々の答に至った。
台枠へスペーサーを追設しただけながら第一次試作車の3728,3721中期仕様(1次車:3728F-1)を凌ぐ安定感がある。
ただTNカプラーSPはTOMIX製スカート取付台座が撤去された加工品であった。
スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車には採用可能だが今後に繋がる期待は持てない。
原形のTNカプラーSPでスペーサー追設代をどの程度稼げるかが課題になっている。


入工中の3751。

工程順は導電板及び台車集電板再研磨→台枠直結式スカート化→[西馬込]表示交換とした。
台枠直結式スカートへの変更はTR-180床板を組み上げた状態ではないと行えない。
そのためには通電系統の再整備を先行させる必要があった。
導電板表面と台車集電板は以前の入場時にグリス除去を済ませており時間は要さないと考えた。
手早く進行させ台枠直結式スカート化の第三次試作に取り掛かる。


役目を終えるスカート付TNカプラーSP。

3751はスカート取付方式変更第二次試作車の3791現行仕様(4次車:旧製品)が種車である。
改番後も装着し続けていたスカート付TNカプラーSPを確認すると支持方式はフレーム依存になっていた。
スカート取付脚跡周囲は原形に近い。
TNカプラーSPのTOMIX製スカート取付台座と支障する要因になっており詰めの甘さが見られる。
ここでスカート取付脚周囲の成形に踏み切っていれば納得出来る形態に達していただろう。
しかし支持をTNカプラーSPに頼る方式には変わらず何れ廃止される運命にあったと思う。


整備前のTR-180床板。

台枠への加工は無く更新は無用である。
以前施工した導電板,台車集電板の整備はクリーナーで拭き上げる簡易式だった。
グリス除去には十分だったが全体的に曇りを帯びている。
一部には酸化が生じており研磨にて輝きを取り戻す。
導電板表面の整備で打ち切られた理由は3758と同じく床下機器部品取付用のゴム系接着剤流出であった。
当時は固定式と考えたらしく無理に手を出さなかったらしい。
グリーンマックス製TR-180床板装着車の通電系統整備を重ねた現在では問答無用で剥離している。


グリスと接着剤痕が残る導電板裏面(山側)。

研磨用のラプロスは#4000とした。
導電板裏面にはグリス及びゴム系接着剤の痕が残っている。
山側表面の酸化も黒ずんだ面積が広がりつつあった。
二度目の通電系統整備はラプロス#6000を用いる機会が多い。
しかしラプロス#6000でこれらを一気に除去するには時間が掛かると思われた。
初回清掃が拭き上げに留められており導電板の磨耗に気を払う必要は無くラプロス#4000を使用している。


研磨を終えた通電部品。

台車集電板は断面の清掃まで行き届いていなかった。
導電板や車輪との通電性能維持には集電板断面の状態が鍵を握ると考えている。
前回措置ではグリス除去に主眼が置かれたためか漠然と拭き上げたままにされていた。
細部まで入念な研磨を施し真鍮色に戻した。
まだ前尾灯のちらつきは発生しておらず事前対策と言える。
この後ウエイトを固定した後に台枠と組み合わせた。
ライトスイッチの廃止は3758と同一名目である。


分解されたスカート付TNカプラーSP。

TR-180床板の整備を終え本題の台枠直結式スカート化試行に入る。
初陣を飾ったスカート付TNカプラーSP試作品は各々に分離され長年の務めを終えた。
スカートは取付脚周囲を斜めに整えTNカプラーSPとの競合を防ぐ形状に変更した。
一方TNカプラーSPは現状のまま流用する。
この形態は今後の基本形状と言え台枠直結式スカートの本格採用に向け検討に入った。
再び台枠に取り付けスペーサーの接着代を確認した。
原形のTNカプラーSPはTOMIX製スカート取付台座の張り出しが広く想定以上に余裕が無い。
台枠へマーキングを施しTNカプラーSPを撤去すると接着代に相当する箇所は極限られた面積になると判明している。


極小だったスペーサー接着代。

台枠裏面とTNカプラーSPの空間は0.6mmを切る。
車体裾との段差を埋めるにはt0.6mmのプラ板が有効だが残念ながら挿入できない。
取り敢えず台枠先端の余裕を計りスペーサーの寸法は2.5mm×1.5mmに決定した。
そして取付方向は3758の線路方向から枕木方向へ変更する。
ところが裁断したプラ板をゴム系接着剤で仮固定したところ十分な固着力に達しなかった。
スペーサーが安定しなければ本末転倒である。
そこで流し込み接着剤を追加投入し台枠へ溶着させた。


枕木方向に改めたスペーサー。


スペーサー方向の異なる3758用床板。

溶着によりスペーサーは最低限の強度を得られた。
追設したスペーサーとスカートの固定には引き続きゴム系接着剤を用いる。
嵌合支点を失ったスカートは位置調整が避けられない。
万が一の破損交換も考慮しなければならず流し込み接着剤の使用は見合わせた。
スペーサーにゴム系接着剤を塗布しスカートの仮設置を行い床板を車体に嵌合させる。
この際はライト基板集電脚の位置にも注意を払った。
溶着面積を思うように稼げなかったスペーサーだったが特に偏位や剥離は起きなかった。


旧スカート付TNカプラーSP(元3751用:試作品)。


第三次台枠直結式スカート試行後のスカート。

固着後のスカートは元3751用スカート付TNカプラーSPに類似した形態となった。
しかし支持をTNカプラーSPに頼らなくなったためゴム系接着剤の塊は殆ど伺えない。
スカート取付脚周囲は上手い具合にTNカプラーSPのTOMIX製スカート取付台座を避けてくれた。
入場前に比べスカート取付位置が連結面側に寄り車体との一体感は増している。
基本的な構造は3758に倣っており強度不足も感じられなかった。
台車撤去を要するもののTNカプラーSPの撤去も可能になっている。


スカートを台枠に残したまま取り外せるTNカプラーSP。

TNカプラーSPは導入コストが高く連結機会が無い3400形,3700形Mc2車の運転台側には起用し難かった。
そのため順次SPフレームTNダミーカプラーへの交換を進めてきた。
進捗に反比例しSPフレームが捻出出来なくなり現在は中断へ追い込まれている。
灰色成形密着自動式TNカプラーSPは手持ちの余裕が少ない。
よって運転台付車は転用を考慮する予備品を兼ねていた。
兼用対象外となるスカート付TNカプラーSPの廃止は長年の懸案であった。
台枠直結式スカート化でTNカプラーSPの単独撤去が行えるようになり予備品確保の可能性は広がると思う。


再貼付した富士川車輌工業製[西馬込]ステッカー。

次なる工程はドット欠けを生じさせた[西馬込]表示の交換となった。
富士川車輌工業製フルカラーLED行先表示ステッカーも残数に限りがある。
3700形のプロトタイプ変更は行先表示器部品ごと入れ替え対処する機会が大半を占めていた。
そのため各編成とも行先変更が相次いだ割にステッカーの減りを抑えられている。
上り1号線直通系統の行先表示を解禁したのは比較的後年だった。
まだ未使用の[西馬込]表示が残っており交換に結び付けられている。
同じ失策を繰り返さないよう慎重にステッカー断面を塗り潰した上で再貼付した。


早速活かされた側面窓セルへの加工。

3751の窓セルは3761後期仕様(3次車:3768F-1)からの転用品である。
相互交換する際に運転台側側面窓セル上端を斜めに切り落とし行先変更への備えとした。
行先表示器部品単独撤去可能化はあくまで将来的な対策だったが自らの失策により早くも機能している。
製品仕様の行先表示器部品は側面窓セルに押さえられ天井側から引き抜きし難い。
これまで着脱に成功した事例は殆ど無く本来であればライトユニットの取り外しから着手するはずの工程であった。
補修した[快速特急]種別表示ステッカーも剥離を迫られ再用が厳しくなっていたかもしれない。
追って出場予定の3768F-1は3758Fの窓セルを転用するため既に加工がなされている。
従って突発的な事情が生じても十分対応可能である。


3751 [55K 快速特急 西馬込]:車体改修,窓セル交換,行先表示類変更,第三次台枠直結式スカート化試行。


3758 [55K 快速特急 西馬込]:3758F(第二次台枠直結式スカート化試作車)。


3721 [61K 快速 佐倉]:3728F-1(第一次台枠直結式スカート化試作車)。

3751での重要項目だった第三次車体直結式スカート化試行は一応の成功を収めた。
入場前に偏位していると思われたスカートは経年劣化ではなく構造上の問題だった。
TNカプラーSPのTOMIX製スカート取付台座と干渉しなくなり従前よりも連結面側に位置する。
スカート取付位置試作編成だった名残は姿を消し他編成と見附を揃えられた。
但し正式採用までには至っていない。
台枠の接着代が狭過ぎスペーサーは追設に手間取った。
第四次試作ではプラ板をt0.6mmより薄くし台枠とTNカプラーSPの空間へ差し込める形状を探る。
3768,3761(3768F-1)はTR-180A床板装着車で3758,3751とは基本構造が異なる。
この際はTR-180床板装着車との共通化も図りたい。




3751 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:前照灯(電球色LEDライト基板化,通電系統整備施工)。


3751 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:前照灯(電球色LEDライト基板化,通電系統整備施工)。


3761 点灯比較[A17 特急 成田空港]:3768F-2(電球色LEDライト基板,TR-180A床板装着車)。

9割の改修を済ませ点灯試験を行った。
ライト基板集電脚は上手く導電板に接触してくれた模様である。
座席部品への細工は今後の課題とする。
集電脚の角度を気にせず床板の嵌合が行えれば台枠直結式スカート化も幾分容易になるだろう。
相変わらず電球色LEDライト基板化の効果は大きい。
黄色発光LEDライト基板とは差が有り過ぎ逆に気になる程である。
入手次第となるが何れは在籍する3400形,3700形全編成から黄色発光LEDライト基板を廃止したい。


[3751]:海側。

最終工程は海側車両番号板の再転写となった。
先に山側の修正を済ませたが海側もずれが酷かった。
残るジオマトリックス製[3751]車両番号板インレタは1枚しかない。
ただ仮に失敗しても現状と大して変わらないと思われ剥離に踏み切り[3791]へと戻した。
多少のずれは諦めるしかなくとにかく平行維持だけに力を注ぐ。
この開き直りが作用したのか[3751]インレタは[3791]印刷と大凡同じ位置に転写された。
海側[3757]と山側[3751]は線路方向に偏位させたが最後の最後でようやく狙い通りの結果に至った。




3751後期仕様リニューアル工事施工車(窓セル交換,黒色側面窓枠補修施工)。


3758(3758F:黒色側面窓枠補修施工車)。

3751の補修工程も2日間に渡った。
第三次台枠直結式スカート化試行の作業時間を考えると賢明な選択だったと思う。
全体的に劣化が進んでいた黒色側面窓枠も違和感の無い仕上がりに至った。
特殊な経緯で出場した3758Fは3758,3751が要注意指定車だった。
懸念されたインレタ再現の前面車両番号だったが両車とも然程崩さずに竣工を迎えられている。
しかし今後も要注意指定車である事実に変わりはなく慎重な取扱いを続ける。

京成3700形3751[元3758F] 3次車 元中期仕様 窓セル交換,ライト基板交換施工 (3761[3768F-1] 部品転用)

2018-08-23 21:43:01 | 京成線:3700形
次点。

グリーンマックス製京成3700形3758F元中期仕様(3次車:3758F)の改修は3751を以て一段落を迎える。
定まっていないプロトタイプもそろそろ確定しなければならない。
3757,3755,3752の再入場は近く直前に課題が山積する3751の入場を迎える厳しい展開となった。


京成3700形3751 3次車 元中期仕様(3758F)。

リニューアル工事施工編成の後期仕様と現行仕様は今のところ搭載されるパンタグラフの違いしかない。
よって3751はプロトタイプに左右される事無く作業を進められる。
後期仕様で竣工した3758,3756,3754,3753も外観差が無く現行仕様へと呼称変更するだけで構わない。
一先ずプロトタイプ選定は棚上げし先を急ぐことにした。
3751の基本工程は基本的に3758の手順を踏襲する。
但し台枠直結式スカート化試行は正式採用を見据え本設を考慮した取付方式へ改める。


入工中の3751。

3751も3758に引けを取らない要注意指定車である。
前面車両番号はインレタ再現で引き続き取扱いに気を払わなければならない。
改番は3758での車両番号消去失敗に懲り赤マッキーで[3791]に塗り潰した上で[3751]を転写した。
赤マッキーのインクはなかなか[3791]に馴染まず消しゴムを用いて再修正を繰り返した。
インレタの安定度は多少期待出来る代わりに運転台側の前面塗装を失った箇所がある。
何となく銀色塗装が伺える状態に陥っており補修対象へ加えた。


第二次試作で初採用されていたスカート付TNカプラーSP。

床板を取り外し最初に確認したのはスカートの取付方式である。
3798F現行仕様(4次車:旧製品→3758F)は前面車体裾とスカートの空間を詰める試験編成だった。
先発入場した3798(→3758)では旧台枠直結式を採り入れたが手間が掛かり過ぎたらしい。
早くも3791(→3751)で別方式に移行している。
3728F中期仕様(1次車:3728F-1)の入場まで長らく採用し続けたスカート付TNカプラーSP化は3791が始祖であった。
但しスカート取付脚台座周囲は原形のまま残されており後の施工車とは異なっている。
よって台枠直結式スカート化は最初からの仕切り直しとなった。


爪楊枝式で撤去中のライトユニット。

3751も3798F時代にプロトタイプ変更が重なったためライトユニットが取り外し易くなっていた。
前面二平面折妻頂点部に爪楊枝を差し込むと種別表示器モールドと種別表示窓の間に光が差し込む。
前面から前尾灯レンズをプラスチックドライバーで押し込んだ途端にライトユニットがずれた。
種別表示器モールドは種別表示窓より半分以上車体裾方向へ偏位しており後は車内から引き抜くだけとなる。
改修は運転台側前面から側面にかけての塗装補修から着手した。
再度R部の赤帯に赤マッキーを乗せる。
多少の塗り斑はこの際致し方ない。


小手先で誤魔化した[3751]。

前面車両番号の周囲には劣化した転写糊が付着していたため慎重に削ぎ落とした。
また[3751]は埃の混入が激しくゴム系接着剤巻取用爪楊枝で引き抜いている。
危険な方法であったが再転写は[3791]を露出させる確率が高い。
しかも改番は一度で成功せず[3751]の間へ[3721]を差し込み[3751]に持ち込んだ記録が残る。
インレタ残数都合により転写機会は一度しかなく赤帯の状態も芳しくなかったため強引な修正を図った。
その結果[3751]の一部に欠損を生んだが引きでは目立たない傷口で済んでいる。


出自を物語る側面[3791]車両番号板(山側)。

当初側面車両番号板インレタの再転写も全車に施す予定だった。
しかし初入場車の3757で失敗し規模が縮小される。
3756以下6両は誤差の範囲内で許せたが3751の山側は途方もなくずれていた。
車体清掃時にジオマトリックス製[3751]車両番号板インレタも剥離し転写に備えた。
黒色側面窓枠は3758と似たような劣化具合だった。
全箇所ともマッキーで黒色化を行い銀色窓枠は消え去っている。
なお縦桟断面はバリ取りが甘く補修前に表面を整えた。


入工中の3761(3768F-1)。

3751の車体改修に一区切りが付き3761後期仕様(3次車:3768F-1)を入場させた。
現在3768(3768F-1)は分解を終えた時点で作業が中断している。
更に中途半端な仕掛車が増える環境は決して良いと言えない。
だが3758Fの改修と回着整備を行う3768F-1は同時進行が難しい。
止むを得ず3761も分解が終了次第作業保留となる。


車体裾方向へずれたライトユニット(3761)。

3761(3768F-1)では初となるライトユニット撤去だったが難なく取り外しを終えた。
嵌合精度は3768(3768F-1)と同程度である。
かつては3本の爪楊枝を用いても容易に取り外せなかった。
幾ら着脱回数を稼いだとは言え余りに差があり過ぎる。
車体とライトユニットのどちらに要因があるか判らない。
ただ金型の経年が少なからず関与していると思われる。


ライト基板装着を見送った3761用ライトケース。

3761からは窓セルと電球色LEDライト基板が3751に転用される。
黄色発光LEDライト基板は3761と相互交換する予定だったが気が変わった。
新たに電球色LEDライト基板(8422)が入手出来れば今後3768F-1の黄色発光LEDライト基板再交換を防げる。
未確定要素が含まれるがライト基板の組み込みは難しくない。
作業再開までに電球色LEDライト基板を手に入れられた場合に備え単独でライトケースを組み立てている。


多少は改善された[3751]車両番号板(山側)。

3761と所要部品を交換し3751の整備に戻った。
側面窓セルの仮装着後に床板を嵌合させる。
転写に十分な車体剛性を確保し[3791]に戻っていた山側車両番号板の再改番を先行する。
インレタは再びジオマトリックス製を用いる。
しかし結果は芳しくなく3757に続き偏位を生じさせた。
入場前は上下左右でずれており一方が解消されただけましである。
これ以上の進歩は期待出来ず再々転写は見送った。


清掃に伴い姿を表した[成田空港]表示。

行先表示器部品は3758に取り付けた[55K 西馬込]と同じ経緯を辿る3791後期仕様(4次車:3798F)からの発生品である。
何故か行先表示器の周囲に粘着糊が露出していた。
ステッカー断面の黒色化も未施工であり一旦[西馬込]表示を剥離している。
行先変更は富士川車輌工業製ステッカーを直貼りしているため製品印刷の[成田空港]表示が残る。
消去も考えたが黒色部は透明セルへの印刷再現であり取り止めた。
ステッカー断面の黒色化ではペン先が滑り[西込]の一部をドットが欠けた表示にさせてしまった。
取り敢えず作業を先に進め竣工前までに再貼付を行う。


再用品で固められた[55K 快速特急 西馬込]表示。

3758Fの行先表示類は[55K 快速特急 西馬込]で確定している。
種別表示ステッカーの切り出しは不要だったが[快速特急]の印刷面に剥離が見られた。
緑マッキーで補修を行い貼付を済ませた。
ここでの失策は[西馬込]表示の交換が抜け落ちていた事である。
車体関連の整備を全て終えたと思ってしまった。

後で気付いたがどうしようもない。
まだ床下関連の整備が残されている。
中でも重要項目である台枠直結式スカート化試行には十分な時間を割きたい。
思いの外車体前面から側面にかけての補修に手間が掛かりすっかり余裕が無くなっていた。
よって3758に続く作業分割を選択している。
通電系統再整備も項目に加わるため工程を再構築し作業の再開へ結び付ける予定である。

京成3700形3758[3758F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 台枠更新,台枠直結式スカート化試行

2018-08-22 21:58:36 | 京成線:3700形
電球色。

グリーンマックス製京成3700形3758元中期仕様(3次車:3758F)の改修は車体関連で一時中断となった。
3728F後期仕様(1次車→中期仕様:3728F-1)の入場からスカート取付方式を台枠直結式に変更した。
その後に出場した3400形,3700形は存在せずまだ試行段階であり更なる細工を加える予定であった。


京成3700形3758 3次車 元中期仕様(3758F)。

3728,3721(3728F-1)の台枠直結式スカートは現在でも一応の安定性を保っている。
少なくともスカート付TNカプラーSP及びスカート付SPフレームTNダミーカプラーよりは耐久性を持つと思える。
但し取付直後のスカートはぐらつきが残った。
ゴム系接着剤が固着するまで安心出来ない状況が続いたため3758Fの入場で検討項目に挙がっていた。


入工中の3758。

3798F現行仕様(4次車:旧製品→3758F)はスカート取付方式変更試行編成だった。
そのうち3758はスカート取付方式変更先行試作車で構造がスカート付TNカプラーSP装着車と全く異なっている。
原形復帰が考慮されておりスカートは加工されていない。
逆に運転台側台枠に欠き取りを設けスカート取付脚を受け入れる措置が採られていた。
ゴム系接着剤は取付脚に塗布し台枠断面で支持されている。
3798(旧製品)時代から開始されたスカート取付方式変更は台枠直結式が元祖だったらしい。


撤去したスカート。

3728F-1では台枠への加工を避けた。
スカートの取付脚付近を切除,整形した上で固定はゴム系接着剤の厚みに頼っている。
加工済の台枠は接着代が足りず同様の形態を採れない。
予め更新用のTR-180用台枠を準備し作業に取り掛かった。
先ず現状で台枠直結式が採用できるか確認を行う。
限られた接着面ながらスカートは強力に固定されていた。
原形を保つスカートは強度が高く少々強引に引き剥がした。
台枠は整形以外にt0.3mmのスペーサーまで追設されている。
かなり工夫した形跡が伺えたが異端の台枠直結式スカートは呆気なく廃止となった。


台枠更新を決定付けた運転台側台枠の整形。

撤去したスカートから取付脚を切除する。
3758のTNカプラーSPはTOMIX製スカート取付台座までもが欠き取られていた。
整形された運転台側台枠形状に沿わせるためスカート取付台座避ける元取付脚周囲の切断は行っていない。
現在SPフレームTNダミーカプラーは発生品都合により新規製作が難しくなっている。
今後はTNカプラーSPを原形のまま取り付ける機会が増加すると予想され3758のスカート形状は一代限りになるだろう。
TR-180床板を車体へ組み込みスカート位置を合わせた。
残念ながら接着代が大幅に不足し台枠流用は不可能だった。


更新に着手したTR-180用台枠 (更新用,元3758用)。

TR-180床板は最後の予備品が残っていた。
更新対象は台枠だけで座席部品は保管品に廻る。
過去に行っていた増し締めにより山の崩れかけている座席部品装着車が多い。
相方を失ったが座席部品更新では即戦力となる。
先ず元3758用台枠から床下機器部品を撤去する。
台枠には回着時から手を加えた形跡が無くゴム系接着剤だけで固定されていた。
メーカーでの塗布箇所は前後取付脚部の2点止めで枕木方向内側に傾け剥離した。


切妻化した成田寄台枠車端部 (元3758用,更新用)。

更新用のTR-180台枠は上野寄,成田寄双方に後退角を持つ。
3700形M2c車の連結面側は切妻であり元3758用台枠に準拠し整形を施した。
加工は単独で行ったが座席部品を組み合わせた方が合理的だったかもしれない。
ゴム系接着剤は床下機器部品の取付脚部を避け平面部に塗布した。
メーカー様式では導電板まで接着されてしまう。
実際に3758用導電板にはゴム系接着剤流出が見られ独自方式へと切り替えた。
なお準備した時点で反りが生じていたTR-180用台枠は床下機器部品取付で大凡平行に至っている。


通電系統再整備を行った3758用TR-180床板。

3758は一度通電系統の研磨を済ませていた。
しかし上記の通り導電板が台枠に接着された状態だったため裏面はグリス除去だけで打ち切られている。
更新を機に導電板,台車集電板全面をラプロス#4000で磨き直した。
改修により3758Fは後期リニューアル工事施工編成へ改められる。
よって使用機会を失うライトスイッチは廃止した。
床下機器部品の固着を確認し3758用TR-180床板を組み立てる。
LOTに差が生じた座席部品と更新用台枠の嵌合は問題無い。
ビス締結も特に緩さを感じられず台枠更新は無事終了となった。


更新で原形に復帰した台枠。

切妻化を行った台枠は従前の通り車体に収まった。
これで台枠直結式スカート化への障害は皆無となる。
課題はスカートの安定性向上である。
台枠と車体裾には約0.8mm程の段差が生じていた。
運転台側台枠は後退角を残しており線路方向の接着代も不足する。
ここで参考になったのは旧台枠直結式スカートだった。
段差と接着代を稼ぐためスペーサー追設に踏み切る。


スペーサーを追設した運転台側台枠。

スペーサーにはt0.6mmのプラ板を起用した。
車体裾との段差までに届かないがスペーサー,スカートの固定はゴム系接着剤に頼る。
段差を埋めるには約0.2mmの猶予が重要だと思えた。
現物合わせでプラ板を切り出したため全長は不明である。
TNカプラーSPのTOMIX製スカート取付台座が切除済だった事も関係している。
何れは原形のTNカプラーSPに合わせた規格化が必要となる。
但し線路方向の接着代を稼ぐ台枠前端部に張り出す形態は今後も変わらないと思われる。


スペーサーに接着されたスカート。

スペーサーの裏面にゴム系接着剤を塗布しスカートを圧着させる。
3728,3721(3728F-1)ではゴム系接着剤の厚みが車体裾との段差を補っていた。
不安定さを抱える要因になったが3758ではスペーサー追設の効果が高く当初からぐらつきは生じない。
枕木方向の平行とスカート角度を調整しそのまま固着を待った。
先祖帰りと言えるスペーサー追設は的中し3728F-1での消化不良感を一蹴した。
3700形M2c車の先発入場が3758でなければ違う方向へ向かっていたかもしれない。


3758 [55K 快速特急 西馬込]:車体改修,窓セル交換,行先表示類変更,第二次台枠直結式スカート化試行。


3728 [61K 快速 佐倉]:3728F-1(台枠直結式スカート化試作車)。

車体裾とスカートの間隔は台枠直結式スカート試行編成の3728F-1とほぼ同等である。
外観上からはスカート付TNカプラーSP,スカート付SPフレームTNダミーカプラー装着車との差異も伺えない。
台枠直結式スカート化は一定の手応えを掴めた。
またスペーサーへの取付に変更されたためTNカプラーSPの単独着脱が可能になっている。
しかし入場を控える3751は3758とは構造が異なりスカート付TNカプラーSP装着車に近い形態を持つと思われる。
引き続き台枠直結式スカート化の試行錯誤を続けたい。




3758 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:前照灯(電球色LEDライト基板化,通電系統整備施工)。


3758 点灯試験[55K 快速特急 西馬込]:尾灯(電球色LEDライト基板化,通電系統整備施工)。


3768 点灯比較[A17 特急 成田空港]:3768F-2(電球色LEDライト基板,TR-180A床板装着車)。

改修を終えた車体と嵌合させ点灯試験を行った。
目玉は3768中期仕様(3次車:3768F-1)から転用した電球色LEDライト基板化である。
TR-180床板装着車で初登場となった電球色LEDライト基板は3768現行仕様(3次車:3768F-2)と変わらない点灯具合に至った。
黄色発光LEDライト基板は点灯色温度に加え光束の広がりが欠ける弱点を持つ。
これらを一気に解消できる電球色LEDライト基板は非常に魅力的でリニューアル工事施工編成以外にも採用したくなる。
整備保留となった3768(3768F-1)は分解されたままでありライト基板交換には絶好の機会と言える。
3708F現行仕様(1次車:3708F-2)より先んじて電球色LEDライト基板を組み込むかもしれない。




3758後期仕様後期リニューアル工事施工車(窓セル交換,台枠更新・黒色側面窓枠補修施工)。

2日間の工程で3758の改修が完了した。
台枠更新後でも下廻りの見附は入場前と変わっていない。
数少ない変更点はTNカプラー取付用ボスの嵩が短縮された程度でTNカプラーSPを用いる限り嵌合に支障は無い。
スカート取付方式変更試作車だった3758は台枠直結式スカート試作車として竣工を迎えた。
完成度は今試行の方が上回っていると思う。


3758+3757 (3758F:窓枠改修車+窓枠未改修車)。

先行入場した3757以下6両(3758F)の改修では車体塗装に手を加える機会が無かった。
初めて3758で側面黒色窓枠補修を行ったが印刷再現とマッキー再現の差異は然程気にならない。
3751も補修に至る可能性が高いものの編成見附を崩す事態には陥らないだろう。
また3種類の補修方式が混在する3767以下6両(3768F-1)への対応にも影響を及ぼすと思われる。

3758Fの改修最終入場車となる3751も前面車両番号はインレタ再現である。
改番前の[3791]は赤マッキーで直接塗り潰しており3758とは若干仕様が異なる。
但し要注意指定車には変わりなく慎重に作業を進める。
進行状況によっては作業分割も有り得ると思う。

京成3700形3758[元3758F] 3次車 元中期仕様 窓セル交換,ライト基板交換施工 (3768[3768F-1] 部品転用)

2018-08-21 21:16:07 | 京成線:3700形
試作車。

グリーンマックス製京成3700形3758F元中期仕様(3次車:3758F)は3757以下6両の整備を終え3758,3751の改修に移行する。
在籍する3700形では3728F後期仕様(1次車:3728F→中期仕様:3728F-1)が改修の嚆矢となった編成である。
切っ掛けは劣化した前面窓枠黒色印刷の補修だった。


京成3700形3758 3次車 元中期仕様(3758F)。

しかし小さな失策が前面窓車体断面黒色化まで招く改修工程へと変化させている。
現在3708F現行仕様(1次車:3708F-2),3768F現行仕様(3次車:3768F-2),3818F中期仕様(5次車:3818F)までの改修を終えた。
この間に導入した3728F後期仕様(1次車:3728F-2)は予め回着整備で黒色化を施している。
プロトタイプ変更を並行した編成でも原則的に製品由来の部品を流用してきた。
3758Fは窓セル交換等を含む大掛かりな改修で今まで以上に神経を使う作業となった。


入工中の3758。

旧3798F現行仕様(4次車:旧製品)を種車とする3758FはM2c車の前面車両番号改番に失敗した。
印刷剥離試行車だった3758は[3798]が抜き印刷だとは思わず赤帯の一部を失っている。
銀色塗装の露出部を赤マッキーで補修した後にジオマトリックス製インレタで[3758]へと改めた。
現在でも角度によっては失敗痕が目立つ。
ジオマトリックス社はインレタ製作から手を引く模様で前面車両番号を失うと取り返しが付かなくなる。
要注意指定車でも群を抜く存在の3758は先発入場が当初から決定していた。


初施工となった3700形M2c車の完全分解。

3798F(旧製品)は当初3788Fへ改番の予定だった。
しかし印刷剥離の影響で車体表面が波打ち定着力を満たせず見事な転写失敗をしてしまった。
車両番号は斜体の[3788]になってしまい[3758]への再改番を余儀無くされた。
改番から時間は経過したがインレタ再現の心許なさは拭えない。
分解に際しては出来るだけ前面車両番号標記に触れないよう注意を払った。
3700形M2c車のライトユニットはメーカー側が取り外し困難と謳う部品である。
但し在籍する3700形でプロトタイプ変更を繰り返した事により撤去の要領を得ていた。
その結果前面車両番号付近へ触れずに窓セルまでの取り外しを終えている。


黒色化された前面窓車体断面。

3758Fの改修は3768F後期仕様(3次車:3768F-1)の第一次整備と並行してきた。
しかし特異な車両の3758,3751に限っては車体改修を優先する。
真っ先に取り掛かったのは前面窓車体断面の黒色化である。
同時に窓枠も塗り潰すため車両番号の保全を重要視した。
窓枠下部はペン先を踏み外すと修正不能に陥りかねない。
マッキーは細字側を用い前面窓内側から外側に向ける失策防止策を採っている。
前面窓車体断面のR部には超極細マッキーを使用した。
Rの小さい箇所には0.3mmのペン先が物を言う。
車体支持位置を何度も変更し最重要箇所への施工を終えた。


劣化が激しかった黒色側面窓枠。

3700形のプロトタイプ変更は専らM2c車が入場対象となった。
3758も3798時代に入出場が度重なっている。
そのためかM1車系,M2車,T車では劣化が全く生じていなかった黒色側面窓枠に剥げが見られた。
縦桟も銀色塗装が伺える始末で補修を要する。
幸か不幸か3768F-1の第一次整備では側面窓枠補修が重なった。
3763(3768F-1)を参考に窓枠全てを塗り直した。


車体改修を終えた3758(山側)。

今のところ前面車両番号に変化は無い。
車体改修まで進めた時点で3768(3768F-1)を入場させた。
3768も前面窓車体断面黒色化が必須項目である。
しかし3757,3767以下12両の作業は何れも長丁場となった。
さすがに3768へ手を伸ばす余裕は無く分解までで中断する。
貫通扉窓セルが撤去済だったため窓セルの撤去は妻面窓だけ注意を払った。
ライトユニットは爪楊枝式であっさりと取り外せた。
3728,3721(3728F-1)程ではないがかなり車体との余裕がある。
この嵌合精度であれば3728F-1も数回は分解可能と期待が持てる。


入工中の3768(3768F-1)。

3758Fは黄色発光の旧ライト基板装着車である。
将来的に3700形リニューアル工事施工編成は電球色LEDライト基板で統一する計画を組んでいる。
今回3768F-1と3758Fの仕様が入れ替えられる。
そのため3768からは窓セル以外にライト基板も供出となった。
ライトケースは部品流用の原則に則り対象から外れている。
2pcs式のライトケースは分解が容易で即時交換した。
ここは3768,3761(3768F-2)でライト基板の移設を行った前例が活きたと言えよう。


基板交換中の3758用ライトケース。

ライトケースの流用は印刷済の[特急]種別表示が消去されていた兼ね合いもあった。
既に富士川車輌工業製種別表示ステッカーの切り出し失敗対策を終えている。
種別表示器は3色LED式からフルカラーLED式に変更されるため3768のライトケースは転用に向いていない。
何れにせよ3768用ライトケースのフルカラーLED式[特急]種別表示も消去される。
しかし作業時間短縮にはライト基板交換が有利でライトケース交換には至らなかった。


ライトケース装着まで進めた3758。

3768から捻出した側面窓セルには運転台側上部の整形を施した。
これは行先表示器部品の単独撤去を可能にするためで3400形,3700形M2c車の共通仕様である。
特に3700形はプロトタイプ変更が多い。
リニューアル工事施工編成の3768F-2でさえ初出場後間もなくして行先表示類変更を行っている。
3758FもフルカラーLED表示器編成の行先配分調整対象に挙がる可能性が十分に考えられた。
小細工により今後の運行番号,行先変更時にライトケースを取り外す必要は無くなる。


復活した[55K 西馬込]表示。

行先表示部品は流転が続いた富士川車輌工業製[55K 西馬込]ステッカー貼付品を採用した。
元々は3798後期仕様(4次車:3798F)が装着していた部品だった。
後に増備された3768F後期仕様(3768F→3768F-2)に転用したが行先変更の実施で休車中だった3728F-1(元後期仕様)へ仮装着される。
その3728F-1は3758Fから行先表示器部品を拝借し中期仕様3色LED表示器編成に改められた。
プロトタイプ選定中の3758Fでは仮装着は行わず紛失防止を名目とした車内での保管に留めただけであった。
急転直下で3768F-1が投入され3758Fのプロトタイプは後期リニューアル工事施工編成に決定する。
眠っていた[55K 西馬込]はそのまま3758へ装着された。


3768(3768F-2)から間接移植となった[快速特急]種別表示ステッカー。

種別表示も3768F-2から捻出された富士川車輌工業製フルカラーLED式[快速特急]ステッカーを再用している。
3768F-2の種別変更後は台紙へ戻され出番を待っていた。
種別配分再編により3700形フルカラーLED式表示器編成の[特急],[快速]は充足に至っている。
上り方面行,下り方面行共に[特急],[快速]が設定されたため[快速特急]の復活に差し障りは無い。
再用都合も重なったが事実上3768F-2の旧設定が全て3758Fに移された事になる。


独自構造を持つスカート付TNカプラーSP。

行先表示類の整備を終え下廻り関連に着手する予定だった。
ところが3758の台枠は様相が異なった。
記録を遡ると種車の3798(旧製品)はスカート取付方式変更試作車だったらしい。
スカートは製品原形を保つ一方で運転台側台枠には一部欠き取りがなされている。
3728F-1から試行した台枠直結式スカート化で重要な役割を担う箇所が失われていた。
思考が停止したためこの日の作業は打ち切りとなる。
一応台枠直結式が採り入れられるか確認したい。
その結果次第では台枠更新を行うしかないだろう。

京成3700形3753,3752[3758F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3763,3762[3768F-1] 窓セル転用)

2018-08-20 21:46:01 | 京成線:3700形
貫通扉。

グリーンマックス製京成3700形3753,3752元中期仕様(3次車:3758F)が入場した。
3763,3762後期仕様(3次車:3768F-1)の第一次整備と並行作業であり4両への施工は想定通りに進まないと思われる。
ただ今入場を終えれば両編成共に3700形M2c車を残すのみとなるため同日中に工程を済ませたかった。


京成3700形3753 3次車 元中期仕様(3758F)。

3700形M2c車では前面車体断面黒色化や行先表示類の整備が伴い工程は多岐に渡る。
試行要素も含まれておりM1車系,M2車,T車とは事情が異なる。
そのため分解までは並行作業とするが竣工及び第二次整備は時間都合から1両毎に改める。
3753,3752,3763,3762の窓セル交換は4両同時進行の最終グループであり一区切りと言えた。


入工中の3763,3753 (3768F-1,3758F)。

先発入場は3700形T車の3753,3763とした。
施工順を変更し3763から整備を進める。
第一次整備を終えた3767以下4両(3768F-1)は何れも側面窓枠を主とする車体改修を要した。
当然3763,3762も同様の措置が求められると思える。
そこで作業を集約し分解から改修まで3763を先行させる。
その後3753の分解,組立に移り再度3763へ戻る工程とした。


1個所だけ取り外し難かった妻面窓セル(3763:成田寄)。

分解に着手した3763だったが成田寄海側妻面窓セルの撤去に手を焼かされた。
強力な接着により過去に採用した方式は何れも通用しなかった。
残る手段は車体と妻面窓セルの間に隙間を作り出すしかない。
3753に転用するため極力原形を保つ必要がある。
車体,妻面窓セル双方に負荷を与えないよう最初からクラフトナイフを持ち出した。
成形形状から妻面窓セルの剥離は下側だけで構わない。
角度に注意し接着代の2/3程まで刃先を入れる。
その後爪楊枝に持ち替え車体内側から妻面窓セルを取り外した。


補修した側面窓縦桟(3763:山側)。

予想通り3763も側面窓縦桟の黒色塗装が甘かった。
側面窓セルを撤去するとこれまでに入場した補修施工車との差異がより露わになる。
意外な事に山側の縦桟は天面までも銀色塗装が顔を出していた。
海側は従来通りでどう対処すべきか迷った。
3768F-1は第二次整備が控え再入場する。
全車見附統一の機会はまだ残されており全面的にマッキーで塗り潰す事にした。
ここで3768F-1では3種目となる黒色側面窓縦桟補修施工車が登場している。


仕様が入れ替わった3763,3753。

3763の補修を終え3753の分解に着手した。
作業開始から40分程度が経過したところで至って順調だった。
窓セルが撤去された3753に黒色側面窓縦桟の塗料回り込み不足は見られない。
車体清掃を済ませ薄緑色の窓セルを取り付ける。
相互交換する窓セルは原則的に種車と同じ個所へ嵌め込む。
成田寄海側妻面窓セルの嵌合に不具合は無く不安は一蹴された。




3753後期仕様後期リニューアル工事施工車(側面窓セル交換施工)。

側扉枠周りを中心に汚れが目立っていた3753は面目を一新した。
まだ3758Fのプロトタイプを後期仕様にするか現行仕様にするか絞り込めていない。
だが3700形M2車,T車はどちらを選択しても外観は同一である。
従って再入場を要さない3756,3754,3753後期リニューアル工事施工車は正式竣工を迎えた。
残すはM1車系のパンタグラフ選択を待つだけになっている。




3763中期仕様(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。


3764(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟断面補修施工車)。

追って組み立てた3763中期仕様は透明の側面窓セル化が際立つ。
そのせいか天面までマッキーで塗り潰した側面窓縦桟は余り気にならなかった。
編成を組んでいない状態では誤差の範囲内だと思える。
3700形M2c車の前面改修車と未改修車ほど差異は感じられない。
状況次第では3種類の黒色側面窓縦桟改修車が混在したまま出場させるかもしれない。


入工中の3762,3752 (3768F-1,3758F)。

施工順の変更は作業効率化に直結した。
3753,3763の整備終了まで50分とこれまでになく速い。
単純計算では日付を跨がずに4両の同日施工が期待出来た。
鍵は3762の改修にあると思えた。
この時点では予想しない展開が待ち構えているとは思わず3752,3762を入場させた。


速攻で分解をされた3762。

苦戦を前提にしていた3762の分解は瞬く間に終えられた。
3768F-1では初めて流し込み接着剤投入量の少ない車両を引き当てている。
手早く分解できた貯金は車体改修に余裕を持たせた。
幸運は更に続き側面窓縦桟の補修個所が殆ど無かった。
ただ3763で縦桟天面の黒色化を図ったため仕様を揃えている。
黒色塗装の上からマッキーを当てるだけの軽加工で3763は約15分で改修が完了した。
後は3752を分解し窓セルを交換すれば良いはずだった。


貫通扉が外れた3752(成田寄)。

これまで3758Fの分解に難航した事例は無い。
何も考えずに貫通扉窓,妻面窓セルの撤去へ取り掛かった。
作業順から成田寄山側妻面窓セルの次に取り外すのは貫通扉窓セルである。
従来と変わらない力で綿棒を押し込んだところ外れたのは窓セルではなく貫通扉だった。
しかも貫通扉窓セルは完全に溶着していた。
クラフトナイフでの剥離は接着代を折損させる確率が高い。
一度窓セル撤去を放棄し3762の貫通扉を取り外そうとした。
ところが3762の貫通扉は全く外れる気配がしない。
八方塞がりの状況に追い込まれ考える時間を設けた。


分解から約50分後に窓セルが装着された3762(山側)。

3768F-1で貫通扉を持つ車両は3768しか残されていない。
試しに3768の貫通扉を押すと窓セルが脱落した。
肝心な貫通扉はしっかりと固定され撤去出来なかった。
こうなると意地でも3752の貫通扉窓セルを外さなければならない。
先ず接着代周囲に溶け出したプラスチックを削り取る。
更にニードルで罫書き貫通扉窓セルに掛かる負荷を軽減させる。
最後は貫通扉を撓ませながら接着代部を剥離した。
双方とも接着痕が乱れており#1000のペーパーで平滑化している。
3762への貫通扉窓セル取付も微調整を要した。
既に接着代が歪んでいたらしく貫通扉と面一にならない。
止むを得ず元下側接着代を薄型化し天地を逆転させ固定した。


溶着した貫通扉(3752:成田寄)。

脱落した3752の貫通扉は接着代の乱れも無く原形のまま車体に取り付けられた。
多目に流し込み接着剤を投入し二度と外れないようにしている。
その代わり貫通扉窓セルの固定は木工用ボンドを用いた。
貫通扉窓セルは側面窓セル支持に関与していない。
以後貫通扉の強度と分解の容易さは両立出来ると思う。
しかし取扱いに気を使う事実には変わりなく3758Fでは3754に続く要注意指定車となる。




3752後期仕様後期リニューアル工事施工車(3758F:窓セル交換施工)。

波乱含みの中で3752が竣工した。
ただ貫通扉窓セルの取り付け以外は問題無く外観上で気になる箇所は存在しない。
そのため難航した跡は全く伺えない仕上がりとなった。
取り敢えず3757以下6両の後期リニューアル工事施工車化は無難に纏められたと思う。


3753+3752 (3758F:後期リニューアル工事施工車化)。


3757+3756 (3758F:後期リニューアル工事施工車)。

3700形M1車系はパンタグラフの課題が残る。
現行仕様化にはグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへの換装が欠かせない。
一方後期仕様でも避雷器を強引な手法で取り付けたため形状が優れずPT-4804形パンタグラフの交換が必要となる。
後期リニューアル工事施工編成化を含む3758Fの改修は3758,3751が残されており考える時間は多分にある。
3708F現行仕様(1次車:3708F-2),3768F現行仕様(3次車:3768F-2)との離合を考え絞り込む予定である。




3762中期仕様(3768F-1:窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。

作業遅延の要因になっていた3768F-1は3762で立場が逆転した。
3767以下6両では最も車体状態が良く貫通扉窓,妻面窓セルの撤去も容易であった。
3768F-1の第一次整備は3762で終了となる。
また3700形M1車系のパンタグラフ問題は3768F-1でも変わらない。
過去に出場した編成ではその大半で避雷器の装着に苦戦した。
更に3768,3761(3768F-1)以降からは3758,3751(3758F)の整備が優先される。
出場までにはもう少し時間が必要だろう。

京成3700形3755,3754[3758F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3765,3764[3768F-1] 窓セル転用)

2018-08-19 21:07:25 | 京成線:3700形
逆転。

グリーンマックス製京成3700形3758F元中期仕様(3次車:3758F)の改修は想定より工程数が増加し作業遅延が目立つ。
その大半は3768F後期仕様(3次車:3768F-1)の修繕に時間を割かれた。
3757,3756(3758F),3767,3766(3768F-1)での結果を踏まえ3755,3754を入場させる。


京成3700形3755 3次車 元中期仕様(3758F)。

窓セル相互交換対象車は3765,3764(3768F-1)とし各々第一次整備までに留める。
入場前の3755は窓セルに曇りが生じていた。
側面窓枠と窓セルの隙間には埃の侵入も見られる。
回着したばかりの3765も余り状態は芳しくない。
窓セルには埃以外にも銀色塗料の粉末が各所で付着していた。
更に黒色側面窓縦桟の塗装が甘い箇所を発見した。
作業開始前から嫌な予感を漂わせる。


入工中の3765,3755 (3768F-1,3758F)。

貫通扉窓,妻面窓セルの撤去は3768F-1で難航する傾向が強い。
分解を先行した3765も例外ではなかった。
指の腹でも押し出せず再び施工方式が変更となる。
車体内側から妻面窓セルを確認すると接着代周囲にまで銀色塗料が溶け出していた。
流し込み接着剤が廻り込んだ証であり強引な手法は取り止めた。
妻面窓セルの接着代は横方向より縦方向が狭い。
車体剛性を考え貫通扉寄には負荷を与えず側板寄だけをクロスで押し込み梃子の原理で撤去した。


撤去された側面窓セル (元3755用,元3765用)。

3755の分解は手間無く完了している。
取り外された窓セルは何れも清掃を要する。
元3755用側面窓セルの曇りは拭き上げにより元に戻せた。
銀粉が付着する元3765用側面窓セルはエアーダスターの他に極細綿棒も使用している。
特に側面窓間の凹部は入念に措置を施した。
側面窓セルの手入れを終え3755の組立に移る。




3755後期仕様後期リニューアル工事施工車(窓セル交換施工)。

経年の高い3755だが車体改修は一切不要だった。
黒色側面窓縦桟断面にも塗料がしっかり回り込んでいる。
窓セルは難なく装着が行え床板嵌合まで一気に進められた。
元3765用側面窓セルを組み込んでも3768F後期仕様と遜色ない側面見附に映る。
あっさりと竣工した3755に対し3765は複数の補修箇所が存在した。


塗料の回り込みが不足が目立った側面窓縦桟(3765)。

黒色側面窓縦桟は大半で銀色塗料及び成形色が露出していた。
天面こそ黒色塗料で覆われているものの断面に掛けての塗装がかなり甘かった。
正対でも銀色窓枠の縁が見えてしまうため黒色面積を拡大する。
非常に繊細な箇所であり超極細マッキーを使用した。
側面窓周囲の処理に倣ったが養生を行っておらず縦桟断面だけ黒色部が広くなってしまった。


修正中の側面窓縦桟断面(3765)。

山側から黒色化を進めたが最後の海側成田寄側面窓縦桟は断面全て黒色塗料が吹き付けられていた。
部分補修を行った縦桟とは斜からの見附が大きく異なる。
そのため縦桟断面を全て塗り潰すよう変更した。
当初の予定から変わってしまったが結果的に3765の側面見附は統一された。
その代わり3767,3766(3768F-1)と雰囲気に若干の差がある。
今後どの様に対応するかは第二次整備で考えたい。




3765中期仕様(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。


3767(3768F-1:黒色側面窓縦桟部分補修施工車)。

3765中期仕様の黒色側面窓縦桟補修は二度手間となった。
ただ入場前より窓周りが引き締まった様に思う。
部分補修と全補修のどちらが有利かと問われると答に詰まる。
既存の3700形各編成に揃えるのであれば間違い無く前者を取る。
たまたま海側成田寄側面窓縦桟断面の状態が全補修を呼び込んだだけであった。
3758Fでは見られない症状でもあり3768F-1の第一次整備は部分補修を軸に据えたい。


入工中の3764,3754 (3768F-1,3758F-1)。

この日の入場は3764,3754で打ち止めとなる。
作業開始からは約80分が経過していた。
両車の現状は3765,3755と大して変わらない。
従って施工も似たような進行が予想される。
長期戦を覚悟し3764の分解に取り掛かった。


改修に備える3764。

3764の貫通扉窓セルは3765より強敵だった。
どう押し込んでも全く偏位しない。
当然ながら薄緑色の窓セルは予備品が無い。
上下2個所しか接着代を持たない貫通扉窓セルの剥離は難航する。
クロスで包んだ爪楊枝を交互に貫通扉窓上下へ押し付け少しずつ車体から浮かせた。
貫通扉窓セルの撤去に拘ってしまったが貫通扉ごと交換する手があったと後で気付いた。
臨機応変な対応が作業効率化へ繋がるため反省点になっている。




3754後期仕様後期リニューアル工事施工車(3758F:窓セル交換施工)。

3764用側面窓セルは元3765用より銀粉の付着が少なかった。
車体状態の良い3754は即組立に入れる。
撤去に難儀した貫通扉窓セルの固定は木工用ボンドへ変更した。
接着代が僅かに傾斜しており流し込み接着剤を用いると再撤去が困難になると考えた。
固着強度を考慮し上下2点止めを採用している。
竣工した3754は3758Fで初の要注意指定車となった。




改修を終えた3764。

残るは3764の車体改修だけである。
ところが側面窓縦桟断面が2個所だけ黒色で仕上げられていた。
その外は成形色と銀色塗装が混在する有り様であった。
部分補修では差異を倍化させるため全てマッキーで塗り直す。
同時に印刷が波を打っていた側面窓枠も修正を図った。
3768F現行仕様(3768F-2)では気付かなかったが3768F-1は側面窓周りの不備が目に付く。
個体差とは言え1両毎に処理の異なる側面窓縦桟は作業を遅らせる大きな原因になっている。




3764中期仕様(3768F-1:窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。

断面まで黒色化された3764中期仕様は3765と見付が揃った。
ユニット単位で外観統一に至る何とも皮肉な結果となった。
まだ3763,3762の第一次整備が控えており車体状態によっては全補修に至る可能性がある。
その場合3767,3766の第二次整備は再分解を検討したい。

3758F,3768F-1は各々半数の車両が整備を終えた。
ここまでの展開を振り返ると3758Fは順調に竣工する一方で3768F-1の第一次整備抑止が際立つ。
次回入場でM1車系,M2車,T車の全てが出揃う。
今更ではあるが改修が欠かせなくなった3768F-1の第一次整備を先行させ効率向上を目指す。
竣工まで手数の少ない3758Fは次発とし精神的,時間的に楽な環境で作業を終えたい。

京成3700形3757,3756[3758F] 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工車 (3767,3766[3768F-1] 窓セル転用)

2018-08-18 21:17:32 | 京成線:3700形
断念。

グリーンマックス製京成3700形3758F元中期仕様(3次車:3758F)が復帰に向け入場した。
編成単位での入場は2017年1月以来で久し振りとなる。
3758Fの種車は3798F中期仕様(4次車:旧製品→3798F現行仕様)であり改修にはちょうど良い頃合いだった。


京成3700形3758F 3次車 元中期仕様。
3758F:3758-3757-3756-3755-3754-3753-3752-3751。
※休車中。

3768F後期仕様(3次車:3768F-1)の回着で3758Fのプロトタイプは後期リニューアル工事施工編成に確定した。
後期仕様と現行仕様の二択になるがまだ決定打に欠ける。
グリーンマックス製PT-71C形パンタグラフは1編成分を確保してあり現行仕様化も容易ある。
ひとまずPT-4804形パンタグラフ搭載のまま作業を進め暫定的に後期仕様とする。


入工中の3767,3757 (3768F-1,3758F)。

原則的に2両単位で入場させ窓セル交換により後期リニューアル工事施工車へ改める。
3768F-1の中期仕様化を兼ねた回着整備と並行するため実質4両が入場となる。
窓セル交換は車両番号末尾2桁が揃う車両同士で行う。
3700形M2c車はライト基板交換,行先表示類及び通電系統の整備が加わり手数が増える。
そのため3757以下6両からの施工開始に決定した。


窓セルを撤去した3757。

先発は3700形M1車の3757,3767で上野寄から順次成田寄へ向かう。
グリーンマックス製3700形は側面窓セルを妻面窓セルで押さえる構造が採用されている。
先ず接着固定された妻面窓セルの撤去から取り掛かった。
3757は種車の経年が高いせいか上部を綿棒で押し込むだけで抵抗も無く外れてくれる。
貫通扉窓セルも交換対象であり同一方式で撤去を終えた。
ところがリリースから然程期間が開いていない3767はまだ強固な接着具合を誇った。
綿棒で押し込んでも微動だにしない。
痺れを切らし指の腹で妻面窓セル全体を押し込み剥離した。


3767から3757に移設した窓セル。

3757以下6両はパンタグラフを除き窓セル交換で竣工に近付く。
窓セル撤去を3757から開始したのは軸足が3758Fの復帰に軸が置かれたためである。
ただ妻面窓セルの接着状態を基準にすると3768F-1から分解した方が効率的だと思える。
出だしから躓き早々に施工順変更が決まった。
3700形の側面窓セルはリニューアル再生産品から中央扉を境とする2pcs式に変更された。
しかし3768F後期仕様では再び1pcs式に戻されている。
よって旧製品が種車の3758Fとは成形色の違いしかない。
固定窓部には未印刷の窓サッシモールドが残る。
LOTに大きな開きが存在する両車だったが設計変更が幸いし相互交換は支障なく行えた。




3757:貫通扉窓,妻面窓セル交換(成田寄)。

貫通扉窓,妻面窓セルには微量の流し込み接着剤を投入している。
何れも下部1点止めで今後の整備性に配慮した。
ただ再び撤去する機会は余程の事が起きない限り訪れないと思う。
透明セルから薄緑色セルに取り替えられた3757の妻面見附は余り変化が無く見える。
3768F後期仕様で全窓が薄緑色セルに変更されたのは窓セル類の製造ライン都合かもしれない。


[3797]:海側(3757)。

転写に失敗し位置が若干ずれていた海側車両番号板の修正にも手を伸ばした。
ジオマトリックス製[3757]を剥がすと印刷済の[3797]が現れる。
その[3797]を目安にインレタを再転写したが成田寄に偏位させてしまった。
上下方向のずれは治まったものの見付の向上は果たせていない。
他にも転写失敗車が存在するが目を覆うような状態に陥った車両番号板だけを修正対象にする。




3757後期仕様後期リニューアル工事施工車(3758F:側面窓セル交換施工)。

3767の窓セル撤去に時間を要し作業は遅れ始めていた。
そこに車両番号板修正を組み込んだため遅延が激しくなる。
後期リニューアル工事施工車化された3757は予定より大幅に押して竣工を迎えた。
UVカットガラスと側面窓一部固定化が入場前との変更点である。
上昇,下降姿勢の芳しくないPT-4804形パンタグラフは換装も有り得るため修正を見送った。


床板整備を先送りにした3767。

時間を浪費してしまい3767のTNカプラーSP化に手を出す余裕が失われてしまった。
取り敢えず3757から撤去した窓セルの装着に戻る。
側面窓セルを嵌め込んだところで側面窓縦桟に印刷の甘い箇所があると判明した。
黒色窓枠から浮き出る銀色塗装がどうしても気になり超極細マッキーで修正を図っている。




3767中期仕様(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。

経年が浅い3768F-1の特別整備は必要ないと考えた。
加えて3758Fの復帰に重点が置かれ3768F-1は当初から入場時間を短く設定していた。
思わぬ側面窓縦桟の補修により3767中期仕様(3768F-1)までも施工の遅れが目立った。
ここで3758Fと3768F-1の同時進行は路線変更を余儀なくされる。
3768F-1は窓セル交換だけを施す第一次整備に切り替えた。
他方3758Fの竣工は続行とする。


入工中の3766,3756 (3768F-1,3758F)。

次発入場は3700形T車の3766,3756となった。
[3700形T車]故に動力ユニット搭載車である事を失念していた。
3756は動力ユニット更新後に着脱性向上対策の側面窓セル固定化が図られている。
窓セル交換後も踏襲を要し3757と同じ手順は採れない。
再び遅延要素を抱きつつ作業へと移った。


貫通扉窓・妻面窓セルの撤去に時間が割かれた3766。

分解は3766(3768F-1)から開始した。
3767の状態から貫通扉窓,妻面窓セルの撤去は苦戦が予想される。
案の定綿棒では全く押し込めない。
運悪く貫通扉そのものが外れるおまけまで付いてきた。
結局指の腹で押し出すしか術が無くなり先に3766へ手を着けた意義は失われる。


ゴム系接着剤で固定した側面窓セル(3756)。

3756(3758F)の側面窓セルもゴム系接着剤での固定が足枷となる。
貫通扉窓,妻面窓セル撤去前に車体と側面窓セルの間へクラフトナイフを差込み切り裂いた。
車体と側面窓セルに残るゴム系接着剤の除去は同時施工とした。
3766から転用される側面窓セルも固定を要する。
嵌合爪部裏面へ微量のゴム系接着剤を塗布し車体に装着した。
この工程は動力ユニット更新車である限り欠かせない。


窓セルが入れ替えられた3766,3756。

3766の側面窓縦桟には瑕疵が無かった。
ゴム系接着剤の除去を先に済ませており即復旧に取り掛かる。
待ち受けていた落とし穴は妻面窓セルの装着だった。
半ば強引に押し出した薄緑色の妻面窓セルは多分に流し込み接着剤が投与されたらしい。
後で気付いたが車体内側には凹凸が残っていた。
取付は強引に行えず平滑化を施すまで足止めを喰らっている。




3756後期仕様後期リニューアル工事施工車(3758F:側面窓セル交換施工)。

3756も後期仕様後期リニューアル工事施工車化された。
製品仕様の3766に近い外観だがFS-547(047)動力台車枠は旧FS-547非動力台車枠の加工品である。
しかもサックスブルー成形品をGMカラーのダークグレーで塗装変更しており他車とは色温度が異なる。
コアレスモーター搭載動力ユニット用FS-547動力台車枠の入手が難しく交換に結び付けられないまま竣工となった。




3766中期仕様(3768F-1:側面窓セル交換施工)。

続けて3766中期仕様(3768F-1)も姿を現した。
妻面窓セルの固定化を図った一方側面窓セルは嵌め込まれているだけで製品原形に近い。
動力ユニット更新車とは異なりモーターカバーと床下機器部品に空間が無く固定は不要である。
第二次整備ではTNカプラーSP化とFS-547(047)動力台車の見附変更を行う。
3758Fとの同時竣工では大幅に時間を要したと思われ第一次整備に留めた狙いは当たったと言えよう。


3757+3756 (3758F:後期リニューアル工事施工車化)

計画通り3757+3756の改修には漕ぎ着けた。
在籍中の3700形TR-180床板装着編成は全てTNカプラーSP化を完了している。
3757で寄り道こそしたが原則的に窓セル交換と車体清掃で工程を終えられる利点があった。
しかし最初に入場した3757から約180分が経過していた。
全ての問題は3768F-1の回着整備を甘く見ていた事にある。


3767+3766 (3768F-1:第一次整備完了)。

分解に手を焼いたため3767+3766は窓セル交換以外は殆ど手を出せていない。
特に3767の黒色側面窓縦桟修正は全くの想定外であった。
3767以下6両の外観点検は塗装状態も含まれていた。
但し細部まで確認しておらず見落としてしまった。
その結果TNカプラーSP化には及ばずアーノルトカプラーで存置されている。
軽加工とは言え4両の同時竣工は無理があった。
今後の入場も難航すると思われ3758Fの進捗次第では更なる工程変更に迫られるかもしれない。

京成3700形3768F 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工編成 回着 (二代目:中期仕様種車)

2018-08-17 21:57:50 | 京成線:3700形
衝動。

グリーンマックス製京成3700形3768F後期仕様後期リニューアル工事施工編成(3次車:3768F)が回着した。
かねてから3818F中期仕様(5次車:リニューアル再生産品)の導入を検討していた。
この計画は実質代替投入となった3728F後期仕様(1次車:リニューアル再生産品)が増備されたため棚上げされる。


京成3700形3768F 3次車 後期仕様 後期リニューアル工事施工,PT-4804形パンタグラフ搭載編成。
3768F-1:[3768]-[3767]-[3766]-[3765]-[3764]-[3763]-[3762]-[3761]。

増備計画を受け継ぎ3728F後期仕様は新ROMフルカラーLED表示器編成の後期仕様(3728F-2)に改装され出場した。
休車となった3728F旧後期仕様(3728F:旧製品)も中期仕様3色LED表示器編成(3728F-1)へ改められ既に復帰している。
3728F-1に部品を供出した3758F元中期仕様(3次車:3758F)は車体改修が控え戦列から離れている。
8編成が在籍する3700形では大半のプロトタイプを網羅出来ており目下3758Fの新設定を模索中だった。
従って3768F後期仕様の増備は全く考えていなかった。
しかし中古製品が現れ急遽導入へと走ってしまった。
ろくに増備計画も立てずに回着させてしまいその取扱いに苦慮する事になる。


入工中の3768(3768F-1)。

既に3768F現行仕様(3次車:3768F→3768F-2)が在籍しており3768Fは二代目となる。
特徴は後期リニューアル工事施工編成ならではのUVカットガラス再現と言えよう。
製品は実車のパンタグラフ換装によりリリース直前で現行仕様から後期仕様になってしまった。
初出場は後期仕様を維持させたが当時在籍中の3700形には現行仕様が存在せず補強点であった。
その後M1車系のPT-4804形パンタグラフをグリーンマックス製PT-71C形パンタグラフへ置き換え現行仕様化している。
製品原形での出場は3768F後期仕様が復活するだけである。
加えて3768F-2と余り変わり映えがしない。
しかし保留編成とするには勿体なく取り敢えず簡易的な第一次整備を進める。
現行仕様から遡る以外にプロトタイプの方向性が無く編成管理番号は3768F-1とした。
まだ用途が定まっておらず3768,3761(3768F-1)への誘導無線アンテナ取付が主工程となった。


京成3150形LOT誘導無線アンテナを取り付けた3768。

誘導無線アンテナは他編成に揃えグリーンマックス製京成3150形LOTを用いる。
柔軟性が高められる予定の誘導無線アンテナは市場に出回る前で試用出来なかった。
3768F-1は誘導無線アンテナ試験装着編成への抜擢が確定しており溶着は行っていない。
予備品の京成3150形LOT誘導無線アンテナは残り僅かとなった。
誘導無線アンテナの成形色次第では破損するまで継続使用される可能性が残る。
3700形初期LOTに比べれば柔軟性は大幅に増しており早急な置き換えには至らないかもしれない。
ちなみにこれまで京成3150形LOT誘導無線アンテナを破損させた事例は一件も無い。




3768後期仕様(3768F-1:誘導無線アンテナ取付施工)。

工程は誘導無線アンテナ取付だけの予定だったが3768は屋根板の浮きがあり点検を行っている。
中古製品は前オーナーさんの取扱いが大きく関わる。
しかし3768F-1は付属品すら開封されていない状態で不安を抱いた。
結局屋根板の嵌合が甘さが原因であり再装着により症状は改善されている。
続けて3761にも京成3150形LOT誘導無線アンテナを取り付け早々に第一次整備を終えた。




3761後期仕様(3768F-1:誘導無線アンテナ取付施工)。

3761では特に気になるエラーは無かった。
但し3768に対して前面車体裾とスカートの空間が広い。
これは構造都合でありTR-180床板装着車,TR-180A床板装着車に関わらず避けられない症状である。
空間の解消はスカート付TNカプラーSP及びスカート付SPフレームTNダミーカプラー化で往なし続けてきた。
ところが3728,3721(3728F-1)で強度に限界を感じ台枠直結式の試験採用へ至っている。
3728F-1は従来通りの外観に達したがTR-180床板装着車であった。
独自のスペーサーを持つTR-180A床板装着車に台枠直結式が通用するか判らない。
第二次整備で1つの鍵を握る作業になると思う。


3765+3764 (3768F-1:M1'車+M2車)。

3767以下6両は未入場となった。
外観点検を行っただけで全車アーノルトカプラーが残る。
回着整備は一次で纏めTNカプラーSP化も同時施工する方向に決まりかけた。
事態は3768F-1のプロトタイプ確定で急転する。
3728F-1の対となる中期仕様3色LED表示器編成に絞り込まれた。
現在中期仕様3色LED表示器編成は3728F-1の1本のみに留まる。
貫通扉種別表示器下部に段差を持つ1次車とは小さいながらも差別化が図れる。
フルカラーLED表示器編成の3798F後期仕様(4次車:3798F)と3728F-1に於ける差異と変わらない。
仕様重複を避けるには最良の手段だと思えた。




3768F-1 (第一次整備完了)。

問題は3768F-1の窓セルである。
前途の通り3700形後期リニューアル工事施工編成は側面窓がUVカットガラスに変更された。
中期仕様へ改めるには透明の窓セルが所要となる。
ここで急浮上したのが改修入場待ちの3758F(←3798F現行仕様:旧製品)だった。


3758F 3次車 元中期仕様(休車中)。

3768F-1と3758Fの基本構造は変わらないと思われる。
よって窓セルの相互交換も可能と考えた。
2編成16両全てを分解する比較的大規模な工程になるが塗装済キットが出自の製品であり対処できるだろう。
3768F-1の回着整備と3758Fの改修も並行できる。
弾みで導入した3768F-1だが良い方向に向かうと期待している。