逆転。
グリーンマックス製京成3700形3758F元中期仕様(3次車:3758F)の改修は想定より工程数が増加し作業遅延が目立つ。
その大半は3768F後期仕様(3次車:3768F-1)の修繕に時間を割かれた。
3757,3756(3758F),3767,3766(3768F-1)での結果を踏まえ3755,3754を入場させる。
京成3700形3755 3次車 元中期仕様(3758F)。
窓セル相互交換対象車は3765,3764(3768F-1)とし各々第一次整備までに留める。
入場前の3755は窓セルに曇りが生じていた。
側面窓枠と窓セルの隙間には埃の侵入も見られる。
回着したばかりの3765も余り状態は芳しくない。
窓セルには埃以外にも銀色塗料の粉末が各所で付着していた。
更に黒色側面窓縦桟の塗装が甘い箇所を発見した。
作業開始前から嫌な予感を漂わせる。
入工中の3765,3755 (3768F-1,3758F)。
貫通扉窓,妻面窓セルの撤去は3768F-1で難航する傾向が強い。
分解を先行した3765も例外ではなかった。
指の腹でも押し出せず再び施工方式が変更となる。
車体内側から妻面窓セルを確認すると接着代周囲にまで銀色塗料が溶け出していた。
流し込み接着剤が廻り込んだ証であり強引な手法は取り止めた。
妻面窓セルの接着代は横方向より縦方向が狭い。
車体剛性を考え貫通扉寄には負荷を与えず側板寄だけをクロスで押し込み梃子の原理で撤去した。
撤去された側面窓セル (元3755用,元3765用)。
3755の分解は手間無く完了している。
取り外された窓セルは何れも清掃を要する。
元3755用側面窓セルの曇りは拭き上げにより元に戻せた。
銀粉が付着する元3765用側面窓セルはエアーダスターの他に極細綿棒も使用している。
特に側面窓間の凹部は入念に措置を施した。
側面窓セルの手入れを終え3755の組立に移る。
↓
3755後期仕様後期リニューアル工事施工車(窓セル交換施工)。
経年の高い3755だが車体改修は一切不要だった。
黒色側面窓縦桟断面にも塗料がしっかり回り込んでいる。
窓セルは難なく装着が行え床板嵌合まで一気に進められた。
元3765用側面窓セルを組み込んでも3768F後期仕様と遜色ない側面見附に映る。
あっさりと竣工した3755に対し3765は複数の補修箇所が存在した。
塗料の回り込みが不足が目立った側面窓縦桟(3765)。
黒色側面窓縦桟は大半で銀色塗料及び成形色が露出していた。
天面こそ黒色塗料で覆われているものの断面に掛けての塗装がかなり甘かった。
正対でも銀色窓枠の縁が見えてしまうため黒色面積を拡大する。
非常に繊細な箇所であり超極細マッキーを使用した。
側面窓周囲の処理に倣ったが養生を行っておらず縦桟断面だけ黒色部が広くなってしまった。
修正中の側面窓縦桟断面(3765)。
山側から黒色化を進めたが最後の海側成田寄側面窓縦桟は断面全て黒色塗料が吹き付けられていた。
部分補修を行った縦桟とは斜からの見附が大きく異なる。
そのため縦桟断面を全て塗り潰すよう変更した。
当初の予定から変わってしまったが結果的に3765の側面見附は統一された。
その代わり3767,3766(3768F-1)と雰囲気に若干の差がある。
今後どの様に対応するかは第二次整備で考えたい。
↓
3765中期仕様(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。
3767(3768F-1:黒色側面窓縦桟部分補修施工車)。
3765中期仕様の黒色側面窓縦桟補修は二度手間となった。
ただ入場前より窓周りが引き締まった様に思う。
部分補修と全補修のどちらが有利かと問われると答に詰まる。
既存の3700形各編成に揃えるのであれば間違い無く前者を取る。
たまたま海側成田寄側面窓縦桟断面の状態が全補修を呼び込んだだけであった。
3758Fでは見られない症状でもあり3768F-1の第一次整備は部分補修を軸に据えたい。
入工中の3764,3754 (3768F-1,3758F-1)。
この日の入場は3764,3754で打ち止めとなる。
作業開始からは約80分が経過していた。
両車の現状は3765,3755と大して変わらない。
従って施工も似たような進行が予想される。
長期戦を覚悟し3764の分解に取り掛かった。
改修に備える3764。
3764の貫通扉窓セルは3765より強敵だった。
どう押し込んでも全く偏位しない。
当然ながら薄緑色の窓セルは予備品が無い。
上下2個所しか接着代を持たない貫通扉窓セルの剥離は難航する。
クロスで包んだ爪楊枝を交互に貫通扉窓上下へ押し付け少しずつ車体から浮かせた。
貫通扉窓セルの撤去に拘ってしまったが貫通扉ごと交換する手があったと後で気付いた。
臨機応変な対応が作業効率化へ繋がるため反省点になっている。
↓
3754後期仕様後期リニューアル工事施工車(3758F:窓セル交換施工)。
3764用側面窓セルは元3765用より銀粉の付着が少なかった。
車体状態の良い3754は即組立に入れる。
撤去に難儀した貫通扉窓セルの固定は木工用ボンドへ変更した。
接着代が僅かに傾斜しており流し込み接着剤を用いると再撤去が困難になると考えた。
固着強度を考慮し上下2点止めを採用している。
竣工した3754は3758Fで初の要注意指定車となった。
↓
改修を終えた3764。
残るは3764の車体改修だけである。
ところが側面窓縦桟断面が2個所だけ黒色で仕上げられていた。
その外は成形色と銀色塗装が混在する有り様であった。
部分補修では差異を倍化させるため全てマッキーで塗り直す。
同時に印刷が波を打っていた側面窓枠も修正を図った。
3768F現行仕様(3768F-2)では気付かなかったが3768F-1は側面窓周りの不備が目に付く。
個体差とは言え1両毎に処理の異なる側面窓縦桟は作業を遅らせる大きな原因になっている。
↓
3764中期仕様(3768F-1:窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。
断面まで黒色化された3764中期仕様は3765と見付が揃った。
ユニット単位で外観統一に至る何とも皮肉な結果となった。
まだ3763,3762の第一次整備が控えており車体状態によっては全補修に至る可能性がある。
その場合3767,3766の第二次整備は再分解を検討したい。
3758F,3768F-1は各々半数の車両が整備を終えた。
ここまでの展開を振り返ると3758Fは順調に竣工する一方で3768F-1の第一次整備抑止が際立つ。
次回入場でM1車系,M2車,T車の全てが出揃う。
今更ではあるが改修が欠かせなくなった3768F-1の第一次整備を先行させ効率向上を目指す。
竣工まで手数の少ない3758Fは次発とし精神的,時間的に楽な環境で作業を終えたい。
グリーンマックス製京成3700形3758F元中期仕様(3次車:3758F)の改修は想定より工程数が増加し作業遅延が目立つ。
その大半は3768F後期仕様(3次車:3768F-1)の修繕に時間を割かれた。
3757,3756(3758F),3767,3766(3768F-1)での結果を踏まえ3755,3754を入場させる。
京成3700形3755 3次車 元中期仕様(3758F)。
窓セル相互交換対象車は3765,3764(3768F-1)とし各々第一次整備までに留める。
入場前の3755は窓セルに曇りが生じていた。
側面窓枠と窓セルの隙間には埃の侵入も見られる。
回着したばかりの3765も余り状態は芳しくない。
窓セルには埃以外にも銀色塗料の粉末が各所で付着していた。
更に黒色側面窓縦桟の塗装が甘い箇所を発見した。
作業開始前から嫌な予感を漂わせる。
入工中の3765,3755 (3768F-1,3758F)。
貫通扉窓,妻面窓セルの撤去は3768F-1で難航する傾向が強い。
分解を先行した3765も例外ではなかった。
指の腹でも押し出せず再び施工方式が変更となる。
車体内側から妻面窓セルを確認すると接着代周囲にまで銀色塗料が溶け出していた。
流し込み接着剤が廻り込んだ証であり強引な手法は取り止めた。
妻面窓セルの接着代は横方向より縦方向が狭い。
車体剛性を考え貫通扉寄には負荷を与えず側板寄だけをクロスで押し込み梃子の原理で撤去した。
撤去された側面窓セル (元3755用,元3765用)。
3755の分解は手間無く完了している。
取り外された窓セルは何れも清掃を要する。
元3755用側面窓セルの曇りは拭き上げにより元に戻せた。
銀粉が付着する元3765用側面窓セルはエアーダスターの他に極細綿棒も使用している。
特に側面窓間の凹部は入念に措置を施した。
側面窓セルの手入れを終え3755の組立に移る。
↓
3755後期仕様後期リニューアル工事施工車(窓セル交換施工)。
経年の高い3755だが車体改修は一切不要だった。
黒色側面窓縦桟断面にも塗料がしっかり回り込んでいる。
窓セルは難なく装着が行え床板嵌合まで一気に進められた。
元3765用側面窓セルを組み込んでも3768F後期仕様と遜色ない側面見附に映る。
あっさりと竣工した3755に対し3765は複数の補修箇所が存在した。
塗料の回り込みが不足が目立った側面窓縦桟(3765)。
黒色側面窓縦桟は大半で銀色塗料及び成形色が露出していた。
天面こそ黒色塗料で覆われているものの断面に掛けての塗装がかなり甘かった。
正対でも銀色窓枠の縁が見えてしまうため黒色面積を拡大する。
非常に繊細な箇所であり超極細マッキーを使用した。
側面窓周囲の処理に倣ったが養生を行っておらず縦桟断面だけ黒色部が広くなってしまった。
修正中の側面窓縦桟断面(3765)。
山側から黒色化を進めたが最後の海側成田寄側面窓縦桟は断面全て黒色塗料が吹き付けられていた。
部分補修を行った縦桟とは斜からの見附が大きく異なる。
そのため縦桟断面を全て塗り潰すよう変更した。
当初の予定から変わってしまったが結果的に3765の側面見附は統一された。
その代わり3767,3766(3768F-1)と雰囲気に若干の差がある。
今後どの様に対応するかは第二次整備で考えたい。
↓
3765中期仕様(3768F-1:側面窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。
3767(3768F-1:黒色側面窓縦桟部分補修施工車)。
3765中期仕様の黒色側面窓縦桟補修は二度手間となった。
ただ入場前より窓周りが引き締まった様に思う。
部分補修と全補修のどちらが有利かと問われると答に詰まる。
既存の3700形各編成に揃えるのであれば間違い無く前者を取る。
たまたま海側成田寄側面窓縦桟断面の状態が全補修を呼び込んだだけであった。
3758Fでは見られない症状でもあり3768F-1の第一次整備は部分補修を軸に据えたい。
入工中の3764,3754 (3768F-1,3758F-1)。
この日の入場は3764,3754で打ち止めとなる。
作業開始からは約80分が経過していた。
両車の現状は3765,3755と大して変わらない。
従って施工も似たような進行が予想される。
長期戦を覚悟し3764の分解に取り掛かった。
改修に備える3764。
3764の貫通扉窓セルは3765より強敵だった。
どう押し込んでも全く偏位しない。
当然ながら薄緑色の窓セルは予備品が無い。
上下2個所しか接着代を持たない貫通扉窓セルの剥離は難航する。
クロスで包んだ爪楊枝を交互に貫通扉窓上下へ押し付け少しずつ車体から浮かせた。
貫通扉窓セルの撤去に拘ってしまったが貫通扉ごと交換する手があったと後で気付いた。
臨機応変な対応が作業効率化へ繋がるため反省点になっている。
↓
3754後期仕様後期リニューアル工事施工車(3758F:窓セル交換施工)。
3764用側面窓セルは元3765用より銀粉の付着が少なかった。
車体状態の良い3754は即組立に入れる。
撤去に難儀した貫通扉窓セルの固定は木工用ボンドへ変更した。
接着代が僅かに傾斜しており流し込み接着剤を用いると再撤去が困難になると考えた。
固着強度を考慮し上下2点止めを採用している。
竣工した3754は3758Fで初の要注意指定車となった。
↓
改修を終えた3764。
残るは3764の車体改修だけである。
ところが側面窓縦桟断面が2個所だけ黒色で仕上げられていた。
その外は成形色と銀色塗装が混在する有り様であった。
部分補修では差異を倍化させるため全てマッキーで塗り直す。
同時に印刷が波を打っていた側面窓枠も修正を図った。
3768F現行仕様(3768F-2)では気付かなかったが3768F-1は側面窓周りの不備が目に付く。
個体差とは言え1両毎に処理の異なる側面窓縦桟は作業を遅らせる大きな原因になっている。
↓
3764中期仕様(3768F-1:窓セル交換,黒色側面窓縦桟補修施工)。
断面まで黒色化された3764中期仕様は3765と見付が揃った。
ユニット単位で外観統一に至る何とも皮肉な結果となった。
まだ3763,3762の第一次整備が控えており車体状態によっては全補修に至る可能性がある。
その場合3767,3766の第二次整備は再分解を検討したい。
3758F,3768F-1は各々半数の車両が整備を終えた。
ここまでの展開を振り返ると3758Fは順調に竣工する一方で3768F-1の第一次整備抑止が際立つ。
次回入場でM1車系,M2車,T車の全てが出揃う。
今更ではあるが改修が欠かせなくなった3768F-1の第一次整備を先行させ効率向上を目指す。
竣工まで手数の少ない3758Fは次発とし精神的,時間的に楽な環境で作業を終えたい。