試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

サハ101-84,241,291[ツヌ109F] (旧サハ101-86,245,296[元ツヌ107F] 改番,サハ101-241[ツヌ109F] 車体不等沈下修正施工) ※旧製品

2018-08-31 21:54:06 | 国鉄/JR101系
暫定再開。

現在KATO製国鉄101系では保留車が13両にまで達している。
ツヌ118F(Mc155:旧製品←ツヌ118F:Mc155)も転用が前提の暫定出場で実質的には23両がプロトタイプ変更対象車となっていた。
可能な範囲で作業を進め膠着状態からの脱却を図る。


国鉄101系ツヌ107F (1985/4)。
[ツヌ107F]:Tc83-M206-M'199-T86-T245-M212-M'206-T296-M237-M'c175
※旧製品。

旧製品編成だった旧ツヌ107F(Tc83)は全車車両更新を終えツヌ107F(再生産品)へと一新された。
再生産品編成への格上げはツヌ109F(Mc202)組成準備に向けての前段階工程でもあった。
ツヌ109F用組成準備車に廻る旧製品車両は6両で他4両は種車対象から外れている。
転用予定車のうち旧モハ101-212+旧モハ100-206(元ツヌ107F)はモハ101-217+モハ100-210(ツヌ106F:Mc160)と振り替えた。
また計算違いで余剰車になりかけた旧モハ101-206+旧モハ100-199(元ツヌ107F)もツヌ102F(Tc75:旧製品)へ異動させた。
そして保留車へと廻した旧クハ101-83以下6両(元ツヌ107F:旧製品)は全車改番を行いツヌ109Fにて復帰させる計画だった。


入工中の旧サハ101-296(元ツヌ107F)。
※旧製品。

足踏み状態に陥っていたツヌ109F用組成準備車増強はサハ101-210(トタ5F-1:Tc14)の投入でようやく10両が出揃った。
玉突き方式で捻出した元サハ101-209(元トタ5F:T209)にはモハ101形用床板が装着され所要形式にも問題無い。
しかし101系800番代LOT側面窓セルが1両分不足しており本格的な組成着手に抑止が掛けられている。
一応最終手段は押さえてあるが部品再交換が必要なためぎりぎりまで様子見とする。
ただ保留車を多数抱える状況を打破すべくプロトタイプが決定している旧ツヌ107F出自車6両の改番に着手した。
ツヌ109Fはサハ101形が3両連なる朱色1号混色編成だった。
千葉方黄色5号車両から作業に取り掛かった関係でサハ101形を続けて改番する珍しい展開となった。


[サハ101-296]:2-4位側。

ツヌ107Fもサハ101形3両が組み込まれる10両貫通編成でツヌ109Fへの異動に適していた。
工程は何れも簡易式改番だけの軽作業に留まると思われた。
先ず3号車に配される旧サハ101-296(元ツヌ107F:旧製品)から入場させた。
旧サハ101-296はサハ101-291(ツヌ109F)へ改番するため[サハ101-296]まで車両番号標記が流用出来た。
容易かと考えた簡易式改番だったがペイントリムーバー式印刷消去が悪影響を及ぼす。
[サハ101-296]標記はただ崩れるだけで車体にこびり付いたまま残ってしまった。


[サハ101-29[1]]:1-3位側。

ツヌ109F用組成準備車では簡易式改番にて工程簡略化を目指していた。
そのため除去するインレタを出来るだけ一桁に絞れるようわざわざ旧ツヌ107F時代の組成順を入れ替えた。
但しペイントリムーバー式印刷消去車の再改番は比較的難航する事を失念していた。
一桁だけの車両番号標記インレタ剥離が逆に車体清掃を厳しくし残滓除去に手を焼かされた。
散らばった糊状のインレタ屑はゴム系接着剤除去用爪楊枝と極細綿棒を使い慎重に取り除く。
その後プラスチックドライバーの先端へ乾燥クロスを被せ車体に残る転写糊を拭き上げている。




サハ101-291(ツヌ109F:旧サハ101-296 改番)。
※旧製品。

転写糊の除去後も苦戦が続いた。
塗装被膜が変質したペイントリムーバー式印刷消去痕はインレタの定着力を低める。
不運にも追加転写標記は[サハ101-29]+[1]と粘着面積が少なかった。
台紙から標記が剥がれない事態が繰り返され[サハ101-291]への改番を済ませるまでに大幅な時間を要している。
転写失敗は頭に入れていたが転写不能の連続で悩まされるとは思いもしなかった。
数少ない収穫は1-3位側の[サハ101-291]標記と三方コック蓋間に余裕が生まれ窮屈さが拭えただけである。


[サハ101-86]:2-4位側。

嫌な流れを継いだまま旧サハ101-86(元ツヌ107F:旧製品)を入場させた。
2-4位側の車両番号標記は[サハ101-86]が詰め切れておらず何処か間が抜けて見える。
[サハ101-86]そのものも崩れ気味で剥離を考えた。
しかし号車順を入れ替えてまで各々の種車を決定した意義が失われるため継続使用とした。
旧サハ101-86もペイントリムーバー式印刷消去車だった。
よって[サハ101-86]の剥離は旧サハ101-296と同様の経過を辿る。


[サハ101-8[4]]:1-3位側。

清掃では型崩れを覗かせる2-4位側の[サハ101-86]標記に注意を払った。
保全を最優先したためインレタ剥離後の転写糊は完全に拭き取れないまま終わっている。
旧サハ101-86はサハ101-84(ツヌ109F)への改番となる。
インレタは[サハ101-86]のフォント太さに合わせ73系用の使い古しを起用した。
一時期[4]標記インレタの転写は極端な苦手意識があった。
その影響で台紙には[4]標記が殆ど残っていない。
定着力云々の前に[4]標記インレタの捜索が一大作業となった。




サハ101-84(ツヌ109F:旧サハ101-86 改番)。
※旧製品。

探り当てた[4]標記インレタは僅かに3つしか残っていなかった。
何れも組標記の余り物で転写し難いものばかりである。
如何せん経年が高く台紙からも浮き掛けているため単独での切り出しは厳しいと言わざるを得ない。
直接[サハ101-86]に揃えバーニッシャーを押し付けた。
苦し紛れだったが[サハ101-8]+[4]での改番に成功した。
なお2-4位側は転写終了後に全体を擦り[サハ101-84]の型崩れを誤魔化している。


[サハ101-245]:1-3位側。

この日の最終入場車は旧サハ101-245(元ツヌ107F:旧製品)となった。
予定では6両全車の改番まで完了させるはずだった。
しかし清掃工程に於ける作業抑止が響き旧サハ101-296の入場から約90分が経過している。
旧サハ101-245は車体不等沈下修正も行う必要があり残る3両は後日入場へ持ち越しとなった。
車体清掃では1-3位側の施工に苦慮した。
[サハ101-245]の一部が三方コック蓋に掛かっている状況で残滓除去を難しくしている。
剥離と同時に崩れた[サハ101-245]は案の定三方コック蓋モールドを埋めてしまった。


[サハ101-24[1]]:1-3位側。

爪楊枝や極細綿棒では完全な取り除きまで達しない。
溝に入り込んだインレタ屑はしばらく間を置いた微量のゴム系接着剤を押し込み削ぎ取る。
この方式で車体を傷める事無く三方コック蓋モールド再現を取り返せた。
新車両番号はサハ101-241(ツヌ109F)となる。
インレタ転写結果はサハ101-291の二の舞で終わった。
やはり塗装被膜の変質が転写効率を下げる。
ただ失敗とは異なりインレタの漸減には繋がらない。
執念でバーニッシャーを当て続け[サハ101-24]+[1]の節約式改番達成に漕ぎ着けている。


導電板位置を修正したサハ101-241用床板。

サハ101-241(ツヌ109F)への改番終了後に床板を撤去した。
KATO製101系での車体不等沈下発生はスプリング機構に拠るものが大半を占める。
スプリング機構は導電板の反力を利用した構造を持つ。
よって1エンド側と2エンド側の釣り合いが崩れると平行が保てなくなる弱点を有する。
何度も修正を図ってきた事例がありサハ101-241用床板も同様と思えた。
真っ先にDT21非動力台車を撤去したところ予想通り導電板が偏位していた。
台枠のストッパーに収まる導電板を1エンド側,2エンド側共に揃えるだけで症状は改善されている。




サハ101-241(ツヌ109F:旧サハ101-245 改番,車体不等沈下修正施工)。
※旧製品。

節約式改番に苦戦しながらもサハ101-84,サハ101-241,サハ101-291(ツヌ109F)が竣工した。
ペイントリムーバー式印刷消去と古インレタの組み合わせが悪い方向に作用したと言える。
旧クモハ100-175,旧モハ101-237,旧クハ100-83(元ツヌ107F:旧製品)もペイントリムーバー式印刷消去車である。
中でもモハ101-222(ツヌ109F)へ改番される旧モハ101-237は揃目転写が加わり最大の難敵になると予想している。
何れにせよツヌ109Fの出場には目処が立っていないため丁寧に作業を進める。


サハ101-84+サハ101-241 (ツヌ109F:旧サハ101-86+旧サハ101-245)。
※旧製品。

車両更新時に側面窓セル窓サッシの印刷状況を確認しており必要以上の分解は無いと思われる。
但し車体不等沈下は何を切っ掛けに発症するか掴めていない。
在籍する101系津田沼区仕様では異動や更新を機に部品交換を行った車両が多い。
しかし元ツヌ107Fは10両貫通編成化への経緯が辿り難く車両異動も少なかった。
早期出場編成であり部品交換の影響は受けていないと思われる。
旧サハ101-245での車体不等沈下は経年による可能性があり以後の入場車では気を払いたい。
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